レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2007年07月26日
- 登録日時
- 2008/12/02 15:59
- 更新日時
- 2015/07/15 11:53
- 管理番号
- nerima-光が丘-0003
- 質問
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解決
ファーブル自身が描いた昆虫の図録か図鑑はないか。
- 回答
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ジャン・アンリ・ファーブル自身が描いた昆虫の絵は1点しか確認できなかった。昆虫だけを集めた図録、図鑑はないと思われる。
- 回答プロセス
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Googleで「ファーブル 昆虫 挿絵 図録」などで検索。現在「ファーブル昆虫記の世界展」(会期・会場2008年4月19日~6月8日 東京世田谷文学館ほか)を確認。
[調査資料]
資料1『ファーブル昆虫記』ファーブル著 奥本大三郎訳 集英社
資料2『ファーブル記』山田吉彦著 岩波書店
資料3『ファーブル伝』イヴ・ドゥランジュ著 平凡社
資料4『ファーブル巡礼』津田正夫 奥本大三郎著 新潮社
資料5『ジャン・アンリ・ファーブルのきのこ(221点の水彩画と解説)』同朋舎出版
資料6『ファーブル昆虫記の世界』展 奥本大三郎ほか著 世田谷文学館 (会期2008年4月19日~6月8日)
資料7『ファーブルにまなぶ(『昆虫記』刊行100年記念日仏共同企画)』(会期2007年10月6日上野科学博物館)
資料8『ファーブル昆虫記の世界』 群馬県立自然史博物館第19回企画展(会期2003年7月19日~9月7日)
資料9 雑誌『アニマ No.194』1988年11月 平凡社 《大特集ファーブルの世界》
●資料4 巻末の年譜に
1985年62歳 菌の写真を集め、それを水彩画に描いた。
1907年84歳 『昆虫記』第10巻ドラグラーヴ社より出版。
1908年85歳 生活困窮状態時「菌類図譜」を譲り受けたいとの申し出があったが永年の苦心の結晶を手放すことは断念した。
●資料5 上記の菌類図譜を基にしたと思われるが、昆虫の絵につ いては記載がない。
●資料6 ファーブルの周辺の人は昆虫記に挿絵を入れることを勧めたが、入れさせなかった。ファーブルの完璧主義がそれを許さなかったのである。虫の体が不正確だったりするのは「がまんがならない」と社長のシャルル・ドラグラーブに書き送っている。それというのも正確な博物画に関してファーブル自身がそれを描く充分な能力を有していたからである。そのことは後に描いた見事なキノコの水彩画が証明している。といって昆虫記に登場する虫をいちいち自分で描く暇はなかった。挿絵に関して言えば、巻によって画家が違うらしい。息子のポール=アンリ・ファーブルは当時まだ肖像を撮る用途が一般的であった写真を利用して昆虫の生態を記録しました。また、ファーブルの指示を受けながら、ポール=アンリドラグラーヴ出版の挿絵画家たちは昆虫をデッサンに収めました。そしてファーブルの死後、それらの写真と挿図をつけて再販されたものが、今日“昆虫記の決定版”と呼ばれています。
p.20に1点だけジャン・アンリ・ファーブルの絵が載っている。【ゲンセイの二齢幼虫】
* 世田谷文学館のホーム・ページにプレリリースが掲載されている。その中に昆虫記のさきがけとなった直筆論文や研究過程のデッサン、出版社あての 書 簡などを展示とある。ファーブル自身の描いた昆虫の図鑑、図録はあるか問い合わせたが、ないとの回答だった。(2008年7月20日)
以上の資料の記載からジャン・アンリ・ファーブル自身が描いた昆虫の図鑑、図録はないと思われる。
- 事前調査事項
- NDC
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- 昆虫類 (486 9版)
- 参考資料
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- 『ファーブル巡礼』津田正夫 奥本大三郎著 新潮社
- 『ファーブル昆虫記の世界』展 奥本大三郎ほか著 東京世田谷文学館
- キーワード
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- ファーブル
- 昆虫
- 図録
- 照会先
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- 東京世田谷文学館
- 東京都立中央図書館
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 生物
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000049426