レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2002/07/09
- 登録日時
- 2006/07/08 02:12
- 更新日時
- 2013/10/18 10:20
- 管理番号
- 埼浦-2002-023
- 質問
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解決
ウサギを一羽、二羽と数えるのはなぜか。
- 回答
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以下の資料の記述を紹介した。
『平凡社大百科事典』(平凡社 1984)p221-222〈ウサギ〉の項に「1羽、2羽と鳥を数えるような呼称をする習慣が知られ、肉の味が軽く鳥に似ているからと説明されているが、鳥をとらえるのと同じ方法、すなわち網でとらえるために、鳥と同じ単位で呼称されると解すべき」とあり。
『大日本百科事典』(小学館 1980)のp85-86〈ウサギ〉の項に、「ウサギは鳥同様に一羽二羽とかぞえているが、獣肉の食用を忌んだ社会で、ウサギ肉を食用に供しようとするため鳥にたとえたのであろう。」とあり。
『干支ってなぁ~に?』(鶴見憲明 チクマ秀版社 2000)のp92に「江戸時代は獣類の肉を食することは禁じられていました。兎も四本足であったので、その仲間に入れられて食べる訳にいきませんでした。そこで庶民の知恵で、兎を一羽二羽と数える鳥の仲間扱いにして、食べていたのです。」とあり。
(2009/02/10追記)
『日本語百科大事典』(大修館書店 1988)に「獣肉がタブーだった時代、鳥あつかいにして食べていたからとか言われるが、確かなことはわからない」との記述あり。また、『歴史から生まれた日常語の由来辞典』(東京堂出版 1998)では、〈兎〉の語源を鳥の羽を表す〈羽(う)〉としている。
(2013/10/11追記)
情報提供により、『数え方の日本史』(三保忠夫著 吉川弘文館 2006)p174-188「2 ウサギの数え方」の項があり、詳細な考察があることがわかった。
- 回答プロセス
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『日本国語大辞典』『大漢和辞典』『語源辞典』にはなし。
- 事前調査事項
- NDC
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- 哺乳類 (489 9版)
- 文法.語法 (815 9版)
- 参考資料
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- 『平凡社大百科事典』(平凡社 1984)
- 『大日本百科事典』(小学館 1980)
- 『干支ってなぁ~に?』(鶴見憲明著 チクマ秀版社 2000)
- キーワード
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- 兎-うさぎ
- 日本語-数詞
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 言葉
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000029522