レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2020年07月22日
- 登録日時
- 2021/01/28 16:13
- 更新日時
- 2021/02/16 11:41
- 管理番号
- 相-200008
- 質問
-
解決
奈良時代における天然痘や地震の発生状況について知りたい。
- 回答
-
天然痘の状況について
・『疫病の時代』坂井シヅ編 大修館書店 1999
p.91~118「天然痘,その流行と終焉」中、p.94~95に「わが国における流行」として、「わが国の史書に天然痘の流行が始めて記載されたのは、『続日本紀』の天平七年(七三五)の条である」こと、「当時天然痘は「豌痘瘡」あるいは「裳瘡」とかいて、これを「わんずがさ」あるいは「もかさ」とよんでいた」こと、「その二年後の天平九年(七三七)にも、再度の流行に見舞われた」との記述があります。
・『薬学史事典』日本薬史学会編 薬事日報社 2016
「各論4 歴史に現われた主な疾病」中、p.105「奈良時代(710~793年)」に「日本で最も古く735~737年(天平7~天平9)に流行した疾病は痘瘡(天然痘)で、790年(延暦9)にも流行した。当時、衣の裳裾を引くように流行したので、裳瘡と言われた」との記述があります。
・『日本疾病史』富士川游著 平凡社 1969
p.93~166に「痘瘡」の章があります。p.101~111が「疫史」となっており、奈良時代の痘瘡の流行についても書かれています。p.106に「国史に明記せられたる所に拠りて、天平七年の痘瘡流行を第一次とし、爾後、痘瘡の流行を致せる年次を挙ぐれば左の如し」とあり、p.107~111に年表があります。奈良時代では3件挙げられています。
・菫科「奈良時代前後における疫病流行の研究 『続日本紀』に見る疫病関連記事を中心に」『東アジア文化交渉研究』3巻 p.489-509 2010
p.500~503に「表3 『続日本紀』から見る奈良時代前後における疫病流行一覧表」があります。
こちらの資料は関西大学学術リポジトリにて公開されています。
(http://hdl.handle.net/10112/3051)
地震の状況について
・『理科年表 2020(机上版)』国立天文台編 丸善出版 2019
p.772~805に「日本付近の主な被害地震年代表」があり、奈良時代(710~794)のものは
5件挙げられています。
・『日本被害地震総覧 599-2012』宇佐美龍夫ほか著 東京大学出版会 2013
こちらには奈良時代に起きた地震が6件(内1点がナンバリングされていません)挙げられています。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
-
- 日本史 (210)
- 地震学 (453)
- 医学 (490)
- 参考資料
- キーワード
-
- 天然痘
- 地震
- 奈良時代
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000293091