レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2005年11月03日
- 登録日時
- 2005/11/03 10:45
- 更新日時
- 2005/11/30 10:54
- 管理番号
- 福参-0076
- 質問
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解決
「駅逓権正」のよみかたは「えきていごんのかみ」「えきていごんのせい」どちらが正しいか。明治初期の役職名で、前島密が任ぜられた。
- 回答
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『日本国語大辞典』5(小学館 2001 p.1171)には「ごんの守・頭」で、「ごんのかみ」と読んでいる。
『日本古代官職辞典』(高科書店 1995 p.3)の「四等官」の項目に、職名は「かみ」「すけ」「じょう」「さかん」と訓読する、とある。
『郵便創業120年の歴史』(ぎょうせい 1991 p.4)には「ごんのかみ」とある。
『郵便創業談』(前島密/著 逓信協会郵便文化部 1951 p.5)、『日本の郵便』(日本郵便友の会協会 1961 p.47)には「ごんのせい」とある。
- 回答プロセス
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1 『国史大辞典』をみる。「駅逓寮」の項目はあるが、職名なし。「前島密」の項目には「駅逓頭」に任ぜられると
あるが、ルビなし。
2 明治初期の官職、ということで、『明治官制辞典』『明治職官沿革表』をみるが、ルビなし。
3 『明治官制辞典』の「職員令」の項目にもあるように、明治初期の頃の職名は平安時代など古代のものと同じ。
『日本古代官職辞典』をみる。「権正」にルビはないが、「四等官」の説明に「かみ」「すけ」「じょう」「さかん」と訓読 する、とある。『新訂 官職要解』には「正」に「かみ」とルビがふってある。
4 『日本国語大辞典』には「ごんの守・頭」を「ごんのかみ」と読んでいる。
5 「駅逓」は今で言うと「郵便事業」にあたるので、郵政関係の資料を見る。『郵政百年史』にはルビなし。
『郵便創業120年の歴史』には「ごんのかみ」とある。『郵便創業談』、『日本の郵便』には「ごんのせい」とある。
6 両方のよみかたがあり、どちらが正しいとはいえないが、国語辞典や役職の辞典には「ごんのかみ」とある。
- 事前調査事項
- NDC
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- 行政 (317 8版)
- 参考資料
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- 『日本国語大辞典』5 小学館 2001
- 『日本古代官職辞典』 高科書店 1995
- 『郵便創業120年の歴史』 ぎょうせい 1991
- 『郵便創業談』 前島密著 逓信協会郵便文化部 1951
- 『日本の郵便』 日本郵便友の会協会 1961
- キーワード
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- 駅逓
- 権正
- 権正
- 前島 密
- 郵便事業
- 官職
- 照会先
- 寄与者
- 備考
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明治の職名は、大宝令に則っている。(『明治官制辞典』東京堂出版 1969 p.321 より)
職名を調べるには、『新訂 官職要解』(和田英松/著 講談社 1983)、『明治職官沿革表』(原書房 1978)もある。
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 言葉
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000024551