レファレンス事例詳細(Detail of reference example)
提供館 (Library) | 牛久市立中央図書館 (2310059) | 管理番号 (Control number) | 牛久-1621 | ||||||||
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事例作成日 (Creation date) | 2019/02/04 | 登録日時 (Registration date) | 2019年09月13日 00時30分 | 更新日時 (Last update) | 2019年11月22日 11時35分 | ||||||
質問 (Question) | 明治5年に政府が実施した改暦は、一般の人々が事前にほとんど周知されず実施の前後は混乱したらしいが、実際はどのような状況だったのかを知りたい。改暦の事情や「人々が混乱した」という当時の状況が載っている資料はないか。 | ||||||||||
回答 (Answer) | ○明治の改暦の事情は掲載あり、人々の状況は(具体的には)ほぼなし ・『暦』(能田忠亮/至文堂/1957) ・『暦を知る事典』(岡田芳朗ほか/東京堂出版/2006.5) ・『旧暦読本 改訂新版』(岡田芳朗/創元社/2015.11) ○明治の改暦の事情に加えて、人々の反応や状況の掲載あり ・『暦の大事典』(岡田芳朗編者代表/朝倉書店/2014.7) ・『ニュースで追う明治日本発掘 1』(鈴木孝一編/河出書房新社/1994.6) ・『明治ニュース事典 1』(明治ニュース事典編纂委員会編/毎日コミュニケー ションズ/1983) ・『暦の百科事典』(暦の会編/本の友社/1999.11) ・『暦と日本人』(内田正男/雄山閣出版/1992.12) ・『日本の暦と歳時記』(新人物往来社/2002.12) | ||||||||||
回答プロセス (Answering process) | 1.キーワード「改暦」&資料状態「所蔵」で自館資料検索。→ヒット7件の「内容紹介」を確認し、明治の改暦に触れていそうな下記2冊を確認。 ※以下掲載ページは、目次、索引から「明治」「改暦」「太陽暦」等のキーワードで探し出した。 (1)『暦のはなし十二ヵ月』(内田正男/雄山閣/2004.2)…改暦の経緯や内容の詳細は記述なし。p38~40に世間の状況が紹介されているが、具体的なものとしては「明治二十二年、(中略)その普及状態についてのアンケート」の記録の一部が紹介されているのみで、改暦の直後のものではない。 (2)『近代庶民生活の展開』(松崎憲三編/三一書房/1998.10)…p17~23に改暦の内容あり。経緯については端的な記述。p23~43に反応と状況が分析・説明されているが改暦の直後についてはほとんど記述がなく、明治後半から昭和初期まで追って分析している論文形式の記述。 →検索中に質問者から「福沢諭吉が改暦について本を書いて啓蒙したらしい」との話を伺い、ちょうどヒット7件中にそのものが収録されていると思われる。下記が含まれていたため、それも確認することに。 (3)『福沢諭吉全集 第3巻』(福沢諭吉/岩波書店/1959)…p323~330に「改暦弁」が掲載あり。改暦の必要性を説いた部分と曜日・月の名前や西洋時計の見方が解説されている。経緯、反応については記述なし。 →(1)と(3)を一旦紹介したが、あまり回答に適した資料とは言えなかったので調査を続行。 2.TRCのWebサイト「Tool-i」で、検索項目「すべての項目」に「明治」&「改暦」を入力し、検索。 →ヒット19件の中から、「内容紹介」を確認して載っていそうな資料に対して自館資料検索と県内の横断検索サイト「茨城県立図書館横断検索システム」 ( http://mets.elib.gprime.jp/search_pref_ibaraki/basic_table.php 2019.2.11最終アクセス)の検索を行う。 (4)『暦の大事典』(岡田芳朗著者代表/朝倉書店/2014.7)…所蔵あり。禁帯資料だったため「後日見てみる」とのことだった。p335~345に改暦の経緯や事情、内容あり。人々の反応についてはp343に「庶民の新暦に対する感覚」として狂歌が解説と併せて紹介されている。 (5)『暦に見る日本人の知恵』(岡田芳朗/日本放送出版協会/2008.3)…載っていそうだが自館に所蔵なし。横断検索の結果、市外在住でもカード作成可能な阿見町立図書館に所蔵あり。 (6)『明治改暦』(岡田芳朗/大修館書店/1994.6)…載っていそうだが自館に所蔵なし。横断検索の結果、茨城県立図書館に所蔵あり。 →質問者に説明した所、(5)は「直接見に行く」、(6)は相互貸借の依頼受付をしてその場での対応は終了。 3.所蔵している資料で他に載っているものがないか改めて確認しようと考え、キーワード「明治」+「事物」&資料状態「所蔵」で自館資料検索。 →ヒット10件の中で載っていそうな下記を確認。 (7)『明治もののはじまり事典』(湯本豪一/柏書房/2005.12)…改暦に関する記述なし。 →(7)のp310に「主要参考文献」があり、掲載資料の中に明治の改暦について載っている資料があるかも…と考えて可能性のありそうなものをピックアップして自館資料検索してみる。 (8)『ニュースで追う明治日本発掘 1』(鈴木孝一編/河出書房新社/1994.6)…p98、99に「暦がかわっててんやわんや」として改暦の内容と人々の反応・影響と思われる当時の新聞記事の紹介あり。明治6年2月~明治9年2月の記事が紹介されている。 (9)『明治ニュース事典』全9巻(明治ニュース事典編纂委員会編/毎日コミュニケーションズ/1983~1986)…総索引(1986)を「改暦」で引き、1(1983)のp9に明治6年2月の青森県の状況が1記事掲載あり。また「太陽暦」で引き、同じく1のp428、429に改暦を紹介する記事と関連記事あり。人々の反応・影響については当時の新聞記事として明治6年7月と11月、明治9年2月と7月のものが記述あり。 4.一般件名「暦」&資料状態「所蔵」で自館資料検索。 →ヒット71件の内、下記を確認。 (10)『暦』(能田忠亮/至文堂/1957)…p152~159に「明治の太陽暦採用」の小見出しで改暦の経緯と内容の記述あり。人々の反応は記述なし。 (11)『暦と日本人』(内田正男/雄山閣出版/1992.12)…p176~187に改暦の経緯と事情の記述あり。p182、183、186、187に人々の反応の記述があるが、時期は不明。 (12)『暦の百科事典』(暦の会編/本の友社/1999.11)…p52~54、173~178に改暦の内容と経緯の記述あり。p52に「明治5年12月初め」の「老婆の話」が、p178に当時の新聞記事が紹介されているが、時期は不明。 (13)『日本の暦と歳時記』(新人物往来社/2002.12)…p132~141に改暦の経緯と事情の記述あり。p141~143に人々の反応と明治6年1月と3月、7年1月の新聞記事が紹介されている。 (14)『暦を知る事典』(岡田芳朗ほか/東京堂出版/2006.5)…p67~70に改暦の経緯と事情の記述あり。人々の反応は記述なし。 (15)『日本の暦』(岡田芳朗編/新人物往来社/2009.12)…p79~94に改暦の経緯と事情の記述あり。p94~98に人々の反応と明治6年1月と3月、7年1月の新聞記事が紹介されている。内容は(13)とほぼ同じ。 (16)『旧暦読本 改訂新版』(岡田芳朗/創元社/2015.11)…p30、31に改暦の事情が、p34に「明治改暦秘話」として福沢諭吉『改暦弁』とその影響が簡潔に記述あり。人々の反応は記述なし。 →3と4の結果、追加で紹介するとしたら(8)(9)(11)(12)(13)がよさそうと判断したところで追加調査を終了。 | ||||||||||
事前調査事項 (Preliminary research) | |||||||||||
NDC |
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参考資料 (Reference materials) |
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キーワード (Keywords) |
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照会先 (Institution or person inquired for advice) | |||||||||||
寄与者 (Contributor) | |||||||||||
備考 (Notes) | |||||||||||
調査種別 (Type of search) | 文献紹介 | 内容種別 (Type of subject) | 言葉 | 質問者区分 (Category of questioner) | 社会人 | ||||||
登録番号 (Registration number) | 1000261336 | 解決/未解決 (Resolved / Unresolved) | 解決 |