レファレンス事例詳細(Detail of reference example)
提供館 (Library) | 山口県立山口図書館 (2110020) | 管理番号 (Control number) | 0000110481 | |||||||||||
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事例作成日 (Creation date) | 20160309 | 登録日時 (Registration date) | 2016年11月01日 14時39分 | 更新日時 (Last update) | 2016年11月04日 15時35分 | |||||||||
質問 (Question) | 船乗りが守り神として黒猫を乗せたという俗信について、由来や意味などを解説している資料はないか。 | |||||||||||||
回答 (Answer) | 猫と船に関する俗信についての資料として、下記回答資料1~9がある。 特に黒猫をという記述はなかったが、猫を船のお守りにしたという事例は掲載されていた。 回答資料1 「ねこ(猫)」の項あり。「きわめて稀な牡の三毛を難船除けのおまもりにした」という記述がある。 回答資料2 「猫」の項あり。「漁師などは天気も予知するとして雄の三毛猫を珍重した。」とある。 回答資料3 「ねこ 猫」の項あり。「海上を行く者や山中で狩する人びとは猫を忌み、カノとかマガリとか、あるいはチョウタ・トリスケなどと呼びかえていた。(中略)ただ、場合によっては雄の三毛猫は天気を知るという話が、海上の人びとにも信ぜられ、これを高く買うといった伝承も発生している。」 回答資料4 「四足の動物は船に乗せることを忌むが、中でも特に猫は嫌われ、『猫』という言葉を口に出すことすら禁ずる地域もある」とある。おまもりにしたという説については記述がない。 回答資料5 『孤猿随筆』の『どら猫観察記』に、「又三毛猫の雄猫といふ問題がある。(中略)海上風波の場合に之を龍神に捧げると難破の厄を免かるべしと称して、大金を払っても船頭が之を求めた。」とある。 回答資料6 三毛猫の雄は希少なため船の守り神とされていたことが記載されている。 回答資料7 日本の船はつねに三毛猫を乗せていた。嵐の襲来を予告し、溺れている人を救い、船を安全な場所へ導いてくれるから三毛猫は役に立つというのがその理由である。(中略)猫には嵐や天候、海の動静を支配できる力が具わっているという言い伝えは大昔からあった。 回答資料8 「船玉さまと猫」の章に、海民が猫を忌避していた説と、航海者から安全を守る神としてあがめられていた説とが記述されている。 また、「なぜ船玉さまが猫を忌避するのか」について著者の見解が述べられている。 回答資料9 「禁忌習俗語」の項に、「猟師仲間でも漁に出かける際ネコに逢うと「今日は縁起が悪い」とて、その日は漁を休んだ(岡山県一部)り、ネコの語は禁物です。」とある。 その他、迷信・俗信関係の事典類と猫についての本を中心に調査したが、「黒猫を船のお守りに」と明記されている資料は発見できなかった。 念のためインターネットで検索したところ、英語版Wikipedia“Ship's cat”の項に「船乗りの妻が夫の無事を祈って家で黒猫を飼う」という記述があったが、「黒猫を乗せる」という記述はなかった。 < https://en.wikipedia.org/wiki/Ship's_cat >(2016/11/1閲覧) | |||||||||||||
回答プロセス (Answering process) | ||||||||||||||
事前調査事項 (Preliminary research) | ||||||||||||||
NDC |
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参考資料 (Reference materials) |
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キーワード (Keywords) |
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照会先 (Institution or person inquired for advice) | ||||||||||||||
寄与者 (Contributor) | ||||||||||||||
備考 (Notes) | ||||||||||||||
調査種別 (Type of search) | 事実調査 | 内容種別 (Type of subject) | 質問者区分 (Category of questioner) | 社会人 | ||||||||||
登録番号 (Registration number) | 1000198997 | 解決/未解決 (Resolved / Unresolved) | 解決 |