レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2010年10月09日
- 登録日時
- 2010/10/09 11:35
- 更新日時
- 2011/01/20 10:38
- 管理番号
- R210-0003
- 質問
-
解決
1980年に壱岐で起こったイルカ騒動について行われた裁判の記録が見たい
- 回答
-
『判例六法 平成22年度版』pp.1694 刑法第234条(威力業務妨害)に判例が掲載されている。
(長崎地佐世保支判昭55・5・30判事999・131)
そのほか、事件、裁判について記載されている新聞記事を紹介。
(日本経済新聞は裁判に関連する記事のみ)
朝日新聞と読売新聞は本文をプリントアウトしたものを提供。
【朝日新聞】
許せぬイルカ捕殺 米人愛護家250頭にがす 囲い網をプッツリ 「死活問題」怒りの漁民 長崎・壱岐 1980年3月2日朝刊 23頁 1段
米国人を書類送検_壱岐のイルカ騒動 1980年3月4日朝刊 22頁 8段
イルカ騒動_今日の問題 1980年3月4日夕刊 1頁 9段
イルカ逃がした米人を逮捕 長崎地検支部_壱岐のイルカ騒動 1980年3月8日夕刊 11頁 8段
「自然保護論争」を挑む イルカ逃がした米人裁判_裁判 1980年4月9日夕刊 10頁 6段
「イルカ非難に反論」 捕獲問題で外相が表明_裁判 1980年4月10日朝刊 22頁 7段
(解説)国内法で理論武装 壱岐「イルカ裁判」_裁判 1980年4月15日朝刊 4頁 1段
なぜイルカなのか 壱岐で漁網を切った米人の論理 特別視の根拠は薄弱 「知能が高い」というが… 漁民の主張 道理あるが 日本も猛省必要_検証 1980年5月2日夕刊 3頁 1段
ケイトに懲役八月を求刑 イルカ裁判、30日に判決_イルカ裁判に有罪判決 1980年5月24日夕刊 11頁 10段
イルカ逃がしに有罪 米自然保護団体メンバーに猶予付判決 長崎地裁支部 1980年5月30日夕刊 15頁 1段
「イルカ裁判」を担当した長崎地裁佐世保支部の判事 亀井義朗_ひと 1980年5月31日朝刊 3頁 7段
(解説)モノいった生活実感 具体性を欠いた保護論 イルカ裁判の有罪判決_イルカ裁判に有罪判決 1980年5月31日朝刊 4頁 6段
イルカ裁判_今日の問題 1980年5月31日夕刊 1頁 9段
「保護主張できた」と控訴を断念 イルカ逃がした米自然保護団体員_裁判 1980年6月4日朝刊 22頁 6段
【読売新聞】
アメリカ人、捕獲イルカ逃がす 「かわいそう」と潜水 壱岐で250頭 1980年3月2日朝刊 23頁 5段
“イルカの神”書類送検 1980年3月3日夕刊 10頁 1段
イルカ逃がしケイト起訴 1980年3月19日朝刊 22頁 1段
イルカ裁判始まる 動物保護か生活権か ケイト被告出廷 1980年4月9日夕刊 11頁 3段
イルカ裁判 第2回公判 おかげで被害1000万円 漁協長 1980年4月11日朝刊 22頁 2段
「イルカ逃がし」懲役求刑 長崎 検察「有害、捕殺正当」と 1980年5月24日夕刊 10頁 4段
イルカ裁判 当然の刑 “文化の違い”わきまえぬ 独善ぶり大迷惑 1980年5月31日朝刊 5頁 3段
イルカ裁判、控訴せず 1980年6月4日朝刊 22頁 1段
【日本経済新聞】
イルカ裁判、長崎地裁で証人調べ続く 1980年4月10日西部夕刊 20頁
長崎地裁のイルカ裁判第4回公判、豪教授が”動物解放論” 1980年5月9日西部夕刊 20頁
長崎地裁のイルカ逃がしたケートの第3回公判、ケートが愛護論展開 1980年5月9日西部朝刊 17頁
「米でも殺している」――長崎地裁のイルカ裁判第4回公判で検察側指摘 1980年5月10日西部朝刊 17頁
長崎地裁のイルカ裁判、実質審理終わる――平行線のまま結審へ 1980年5月24日西部朝刊 17頁
長崎地裁、イルカ裁判でケート被告に懲役8月を求刑――「漁民への背信」と検察側 1980年5月24日夕刊7頁
長崎地裁、イルカ裁判でケート被告に懲役6月・執行猶予3年の有罪判決 1980年5月30日夕刊 15頁
イルカ裁判のケート被告、漁民の怒り背に強制退去へ――福岡入国管理事務所に収容 1980年5月31日西部朝刊 17頁
イルカ判決を支持する(社説) 1980年6月2日朝刊 2頁
イルカ裁判のケート、控訴断念 1980年6月4日夕刊 11頁
- 回答プロセス
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①新聞記事検索(聞蔵Ⅱビジュアル・ヨミダス歴史館)
kw:イルカ 壱岐 検索範囲:1980年
裁判に関するものも含め、事件の関連記事がヒット。
検索結果は参考資料を参照。
②自館OPAC検索 件名kw:イルカ
検索結果よりNDC:489の書架をブラウジングするが、事件や裁判の記録について記載されている図書は見つけられなかった。
『イルカ : 生態、六感、人との関わり』
第3章 日本、人との関わり pp.100海外の反発 に事件があったことが記されているが、裁判については記載されていない。
③Google検索 kw:イルカ 壱岐
「壱岐の自然と文化遺産研究保存会」ホームページ内「壱岐の歴史探訪」昭和時代に「壱岐のイルカ事件」の項目あり。
昭和40年~50年代のイルカ事件について紹介されている。
裁判については「懲役6ヶ月、執行猶予3年の判決後、国外退去処分」という記述がある。
Wikipediaに「壱岐イルカ事件」の項目あり。
参考資料に『イルカとぼくらの微妙な関係』が挙げられているが、当館所蔵なし。
脚注に記載されている資料のうち『動物保護運動の虚像‐その源流と真の狙い‐』を所蔵。
1 環境帝国主義の誕生
(4)人権の上に動物権pp.12-14、(5)人種差別から生まれた動物権pp.15-16 に
1980年の事件について記載がされているが、裁判についての記載は「威力業務妨害の容疑で起訴された」のみ。
④裁判所ホームページ内「判例検索システム」で検索→ヒットせず
⑤『刑法各論 : 判例教材』記載なし
⑥捕鯨関連図書(NDC:664.9)のブラウジング
イルカや事件に関連する記載を見つけられなかった。
⑦『判例六法 平成22年度版』
pp.1694 刑法第234条(威力業務妨害)に判例が記載されている。
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複数の漁協が共同で設立した海豚対策協議会が、イルカを漁業上有害な動物として捕獲し処理することは正当な事業であって業務妨害罪によって保護されるべき業務に当たるから、動物愛護団体に所属する被告人が捕獲網のロープを切断するなどして捕獲イルカ約300頭を逃走させた行為は、威力業務妨害罪を更正する。
(長崎地佐世保支判昭55・5・30判事999・131)
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⑧新聞記事検索(聞蔵Ⅱビジュアル・ヨミダス歴史館・日経テレコン21)
kw:壱岐 イルカ
kw:イルカ 裁判
検索結果は参考資料を参照
日経テレコン21検索では日本経済新聞の記事がヒット
- 事前調査事項
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1980年に起きた長崎県壱岐島での事件「壱岐イルカ騒動」
犯人はデクスター・L・ケイトは2月29日にイルカを閉じ込めている網を無断で切り、250頭のイルカを逃がした。
裁判は初めて動物の権利を訴えたものであり、6日間行われた。
判決は威力業務妨害での罪状で動物の権利には触れられていない。
- NDC
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- 哺乳類 (489)
- 漁労.漁業各論 (664)
- 法律 (320)
- 参考資料
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- 判例六法 平成22年度版 星野英一[ほか] 編 有斐閣 2009.11 (紹介資料)
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許せぬイルカ捕殺 米人愛護家250頭にがす 囲い網をプッツリ 「死活問題」怒りの漁民 長崎・壱岐 朝日新聞 1980年3月2日朝刊23頁 1段
(紹介資料) - 米国人を書類送検_壱岐のイルカ騒動 朝日新聞 1980年3月4日 朝刊22頁 8段 (紹介資料)
- イルカ騒動_今日の問題 朝日新聞 1980年3月4日夕刊 1頁 9段 (紹介資料)
- イルカ逃がした米人を逮捕 長崎地検支部_壱岐のイルカ騒動 朝日新聞 1980年3月8日夕刊11頁 8段 (紹介資料)
- 「自然保護論争」を挑む イルカ逃がした米人裁判_裁判 朝日新聞 1980年4月9日夕刊10頁 6段 (紹介資料)
- 「イルカ非難に反論」 捕獲問題で外相が表明_裁判 朝日新聞 1980年4月10日朝刊 22頁 7段 (紹介資料)
- (解説)国内法で理論武装 壱岐「イルカ裁判」_裁判 朝日新聞 1980年4月15日朝刊4頁 1段 (紹介資料)
- なぜイルカなのか 壱岐で漁網を切った米人の論理 特別視の根拠は薄弱 「知能が高い」というが… 漁民の主張 道理あるが 日本も猛省必要_検証 朝日新聞 1980年5月2日夕刊3頁 1段 (紹介資料)
- ケイトに懲役八月を求刑 イルカ裁判、30日に判決_イルカ裁判に有罪判決 朝日新聞 1980年5月24日夕刊11頁 10段 (紹介資料)
- イルカ逃がしに有罪 米自然保護団体メンバーに猶予付判決 長崎地裁支部 朝日新聞 1980年5月30日夕刊 15頁 1段 (紹介資料)
- 「イルカ裁判」を担当した長崎地裁佐世保支部の判事 亀井義朗_ひと 朝日新聞 1980年5月31日朝刊 3頁 7段 (紹介資料)
- (解説)モノいった生活実感 具体性を欠いた保護論 イルカ裁判の有罪判決_イルカ裁判に有罪判決 朝日新聞 1980年5月31日朝刊 4頁 6段 (紹介資料)
- イルカ裁判_今日の問題 朝日新聞 1980年5月31日夕刊 1頁 9段 (紹介資料)
- 「保護主張できた」と控訴を断念 イルカ逃がした米自然保護団体員_裁判 朝日新聞 1980年6月4日朝刊22頁 6段 (紹介資料)
- アメリカ人、捕獲イルカ逃がす 「かわいそう」と潜水 壱岐で250頭 読売新聞 1980年3月2日朝刊 23頁 5段 (紹介資料)
- “イルカの神”書類送検 読売新聞 1980年3月3日夕刊10頁 1段 (紹介資料)
- イルカ逃がしケイト起訴 読売新聞 1980年3月19日朝刊22頁 1段 (紹介資料)
- イルカ裁判始まる 動物保護か生活権か ケイト被告出廷 読売新聞 1980年4月9日夕刊11頁 3段 (紹介資料)
- イルカ裁判 第2回公判 おかげで被害1000万円 漁協長 読売新聞 1980年4月11日朝刊22頁 2段 (紹介資料)
- 「イルカ逃がし」懲役求刑 長崎 検察「有害、捕殺正当」と 読売新聞 1980年5月24日夕刊10頁 4段 (紹介資料)
- イルカ裁判 当然の刑 “文化の違い”わきまえぬ 独善ぶり大迷惑 読売新聞 1980年5月31日朝刊5頁 3段 (紹介資料)
- イルカ裁判、控訴せず 読売新聞 1980年6月4日朝刊22頁 1段 (紹介資料)
- イルカ裁判、長崎地裁で証人調べ続く 日本経済新聞 1980年4月10日西部夕刊 20頁 (紹介資料)
- 長崎地裁のイルカ裁判第4回公判、豪教授が”動物解放論” 日本経済新聞 1980年5月9日西部夕刊 20頁 (紹介資料)
- 長崎地裁のイルカ逃がしたケートの第3回公判、ケートが愛護論展開 日本経済新聞 1980年5月9日西部朝刊 17頁 (紹介資料)
- 「米でも殺している」――長崎地裁のイルカ裁判第4回公判で検察側指摘 日本経済新聞 1980年5月10日西部朝刊 17頁 (紹介資料)
- 長崎地裁のイルカ裁判、実質審理終わる――平行線のまま結審へ 日本経済新聞 1980年5月24日西部朝刊 17頁 (紹介資料)
- 長崎地裁、イルカ裁判でケート被告に懲役8月を求刑――「漁民への背信」と検察側 日本経済新聞 1980年5月24日夕刊7頁 (紹介資料)
- 長崎地裁、イルカ裁判でケート被告に懲役6月・執行猶予3年の有罪判決 日本経済新聞 1980年5月30日夕刊 15頁 (紹介資料)
- イルカ裁判のケート被告、漁民の怒り背に強制退去へ――福岡入国管理事務所に収容 日本経済新聞 1980年5月31日西部朝刊 17頁 (紹介資料)
- イルカ判決を支持する(社説) 日本経済新聞 1980年6月2日朝刊 2頁 (紹介資料)
- イルカ裁判のケート、控訴断念 日本経済新聞 1980年6月4日夕刊 11頁 (紹介資料)
- イルカ : 生態、六感、人との関わり 村山司著 中央公論新社 2009.8
- 動物保護運動の虚像 : その源流と真の狙い 梅崎義人著 成山堂書店 2004.4
- 刑法各論 : 判例教材 平野龍一編 東京大学出版会 1980.9
- 壱岐の自然と文化遺産研究保存会 / 壱岐の歴史探訪 / 昭和時代 ・壱岐のイルカ事件 / http://www.ikishi.sakura.ne.jp/index.html [last access 2010/12/21]
- Wikipedia / 壱岐イルカ事件 / http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A3%B1%E5%B2%90%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%82%AB%E4%BA%8B%E4%BB%B6 [last access 2010/12/21]
- 裁判所 / 裁判例情報 / 判例検索システム>検索条件指定画面 / http://www.courts.go.jp/ [last access 2010/12/21]
- 聞蔵Ⅱビジュアル(朝日新聞社提供) / 京都精華大学情報館内でのみ検索可能
- ヨミダス歴史館(読売新聞社提供) / 京都精華大学情報館内でのみ検索可能
- 日経テレコン21(日本経済新聞デジタルメディア提供) / 京都精華大学情報館内でのみ検索可能
- キーワード
-
- イルカ
- 壱岐
- 裁判
- 判例
- 刑法
- 壱岐イルカ事件
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000072151