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レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

提供館
(Library)
秋田県立図書館 (2110003)管理番号
(Control number)
秋田-1775
事例作成日
(Creation date)
2014年11月21日登録日時
(Registration date)
2014年11月21日 16時52分更新日時
(Last update)
2015年02月12日 11時51分
質問
(Question)
秋田県の広報誌『あきた』(通巻264号:昭和59年5月1日号)の23p「ふるさとの民謡」で”お山こ”についての記事が載っていた。
その中に「田沢湖地域では、(中略)『お山こしゃんりん そばやでふうり(篩)や風鈴』と囃したりもした」とあるが、この囃の後段の「そばやでふうりや風鈴」について、その意味やいわれについて知りたい。
回答
(Answer)
県広報誌『あきた』264号「ふるさとの民謡」の著者 佐々木由次郎氏の以下の著書を確認したが、新たな情報の掲載はなし。
 ・『田沢湖と周辺 景観・伝承』民俗説話研究会、1970年
 ・『里の唄声』三鐘総合研究所、1989年 ※広報誌「あきた」と同じ内容。


このはやし言葉(民謡)について、以下の資料に解説があったが、意味に関する記述は発見に至らず。

◆『むかし,いま秋田民謡』フジオ企画/編、1980年
 P.60~61「お山コ三里(仙北地方)」
 P.61~62「おやまこ(仙北地方)」
  「かつては、江戸で流行を極め、天保の頃、地方に入ったと云うこの唄は、おやまこしゃんり\/と
   つくのが特徴で、軽快な中にも妖艶の気が漂う。」
 P.63「仙北おやまこ(仙北地方)」
  「文化文政の頃唄われだした。」
 P.148「お山コ三里(その一)」
  「田沢湖に近い奥仙北地方で唄い継がれたもので、唄のテンポが早く、リズムが軽快で、
   以前土地の人間の間で唄われたものは、後の方に「お山こしゃんり そば屋でふり」と
   はやされたもので、ふりと云うのは粉をおろすときの、ふるいを土地の人は訛って
   ふりと云っていた。」
 P.149「お山コ三里(その二)」

◆『角館誌 第7巻 民俗芸能.民謡.民俗工芸編 「角館誌」編纂委員会/編、「角館誌」刊行会、1971年
 P.277~278
  「これもまた江戸よりの流行歌であった。この唄を”おやまこ”というのは、歌詞のあとに
   オヤマコシャンリという、にぎやかな囃子言葉がついているのによる。歌詞は七七七五のいたって
   平凡なもので、一節めのものいうにおよばず、二節めのこの地方の地名を織り込んだものも、どこへでも
   あてはまるものであろうし、四節めのものは”生保内だし”にもよく歌われるもので、五節めのものは
   ”じんく”にも”荷方節”にもあるものである。三節めものは”長者ノ山”にもあるが、これなども
   江戸末期の流行歌によくみられる発想法にちがいない。この唄はただ角館町の祭典の山車において囃され、
   山車の風流踊にもなっている。そのため、笛と太鼓の軽快な囃子によって、民謡風にローカライズされた
   ものの典型といっていいのではないか。というのは”オヤマコシャンリ”はどう考えてみても、中央で
   ”オヤバカチャンリン”と同じ発想によるもので、その二つを比較してみると、やはりこの土地らしい
   固有の味をもっていることがわかる。
   それには”おやま囃子”の笛、太鼓、鼓、擂り鉦、三味線の伴奏が大いにあずかって力があったので
   あろう。」

◆『田沢湖町史』田沢湖町史編纂委員会/編、田沢湖町教育委員会、1966年
 P.858~859「おやまこ」
  「かつては江戸で流行を極め、天保の頃、地方に入ったというこの唄は
   おやまこしやんりおやまこしやんり、とつくのが特徴で、警戒の中にも妖艶の気が漂い、
   踊りも手早やだが、しなやかさがあり魅力的である。」

◆『日本民謡大観 東北編』日本放送協会/編、1952年
 P.269「お山コ節」
  「仙北郡地方だけに諷はれてゐたもの、文化文政から天保へかけて流行したと云う。」

◆『西木村の郷土芸能』西木村郷土芸能保存振興会/編、1960年
 P.27「おやまこ」
  「このうたはやはり昔からもので、文化文政の頃からいつともなく、うたわれ出して居たと云う。
   元治元年の或る人の日勤は、その頃名も知らぬ若い夫婦ものが三味線ひいて家々の門にたち、
   おやまこしやんりんをはやしたと書いてあった。」

◆『雪国民俗 18集』秋田経済法科大学雪国民俗研究所/編、1987年6月
 P.11~13「お山か節」
 「昭和に入って合の手から「お山こ三里」の名が付く。」等の記述あり。

◆『雪国民俗 16集』秋田経済法科大学雪国民俗研究所/編、1986年12月
 P.4~8 18集で取り上げた民謡について、出典資料一覧が掲載されている。

◆『雪国民俗 25集』秋田経済法科大学雪国民俗研究所/編、1991年12月
 P.14「おやまこ」
 『西木村の郷土芸能』と同内容

◆『雪国民俗 28集 秋田民謡芸能キーワード稿(上)』秋田経済法科大学雪国民俗研究所/編、1993年12月
 P.19「お山コしゃんりん」

◆『東北民謡集 秋田県』日本放送協会/編、1957年 
 P.310「鹿角郡錦木村(十和田町編入)地方 おやまこ節(錦木おやまこしゃんりん)(その三)」
 P.311「鹿角郡花輪町・毛馬内町(十和田町編入)地方 おやまこしゃんりん(花輪盆踊)(その一)」
 P.312「鹿角郡花輪町・毛馬内町(十和田町編入)地方 おやまこしゃんりん(花輪盆踊)(その二)」
 P.313「南秋田郡五城目町地方 おやまこ節(その四)」
 解説P.21「おやまこしゃんりん(花輪盆踊)」
  「おやまかちゃんりん蕎麦屋の風鈴、落すと罰金、オヤマカ チャンリン」
  「楊弓ひくとて矢竹に通う、やっぱりお尻がその的だんべ オヤマカ チャンリン」
  「楊弓店、射的場の白首や湯屋の二階の湯女などの通語に胚胎して明治十年暮から十一年の夏にかけて
   流行した唄で、更に「親馬鹿チャンリン」と變つた。元は熊本邊か、不明である。花輪、毛馬内に
   入って来たのは何時頃だか知れない。」

◆『恋する民謡 民謡えほん』久保 修/絵、えほんの杜、2009年
 収録内容
 ・『ナット節』(北海道)
 ・『お山コ三里』(秋田県)
 ・『稗搗節』(宮崎県)

 「解説」の頁に以下の記載あり
  『お山こ三里(さんりん)』(秋田県)
   「元歌は明治10年ごろに全国的に大流行した『おやまかちゃんりん』という唄です。
    大衆受けする楽しい唄である『おやまかちゃんりん』が県南の文化のたまり場・
    仙北 角館で変化して『お山コ三里』となって唄われるようになりました。」

◆『ふるさとの歌』河北新報社秋田支社/編、1963年 
 P.13「おやまこ節」
  「いまから百六十年ほど前に角館でうたわれだした。」
  「この歌をつくったのが、青山某という佐竹藩の若いさむらい。」
  「料亭から西明寺の山をながめ『あの山まで何里あるかな』とつぶやいたところ
   芸者が『三里よ』と答えた。こうしてこの奇妙な『おやまこしゃんりん』という
   はやしことばが生まれたのだという。」
  (江戸に追放された後)「角館芸者に おやまこしゃんりん どこからはやる
   江戸の吉原 女郎衆から という歌を手紙でおくったりしていた。」
  等の記述あり。

◆『秋田魁新報』平成16年9月14日 朝刊 11面
 「あきた民謡が聴こえる(36) お山こ三里 江戸のはやり唄伝播 仙北と鹿角で歌い継がれる」
 「幕末のころに吉原で流行したものか」等の記述あり。



次の資料には唄の掲載はあるが、詳細な解説はなし。

●『秋田郷土史物語 上』和泉 竜一/著、県南民報社、1985年

●「田沢湖周辺における民謡変移の実態と民族学的意義」 田口秀吉/著
 『日本歌謡研究』12号(昭和47年12月)

●『西木村郷土誌』西木村郷土史編纂会/編、1980年
 P.472「おやまこ」

●『ふるさと秋田・民謡ノート』麻生 正秋/著、イズミヤ出版、2011年
 P.30「お山こ三里」

●『わらべうたと民謡 秋田県郷土教育資料音楽編』秋田県教育センタ-教育研究部教科研究室/編、1982年
 P.135「おやまこ節」

●『秋田県の民謡 民謡緊急調査 秋田県文化財調査報告書』秋田県教育委員会/編、1988年
 P.56 鹿角市「鹿角お山コ(お山コ節)」
 P.57 鹿角市「お山コ三里(お山こ)」
 P.170 田沢湖町「お山こ 一」
 P.171 田沢湖町「お山こ 二」
 P.194~195 角館町「お山コ節」

●『秋田奇聞抄』浅野泰助/編、石川書店、1939年 
 P.182~183「お山こぶし」
 P.191「おやまこ節」

●『北海道東北民謡全集5 秋田県の民謡』桜楓社、[1985年]
 P.6「仙北お山こ」
 P.15「鹿角お山こ」

●『秋田郷土芸術』秋田郷土芸術協会/編、1934年
 P.69 仙北郡「お山こぶし」
 P.218 鹿角郡「お山こ節」

●『日本民謡大事典』浅野 建二/編、雄山閣、1983年
 P.117「おやまかちゃんりん」「お山コ節」


以下の資料も調査したが、関連記述の発見には至らず。

■『郷土のわらべ歌』本城屋勝/著
■『郷土調査 O37 民謡,舞踊,物売の声』秋田県教育委員会/編
■『秋田県の民謡 追録 民謡緊急調査 秋田県文化財調査報告書』秋田県教育委員会/編、1989年
■『秋田魁新報』 夕刊 昭和54年1月8日~3月5日 17回連載「郷土のわらべ歌」
■『語源探究秋田方言辞典』中山 健/編著、語源探究秋田方言辞典刊行委員会、2001年
■『秋田のことば』佐藤 稔/〔ほか〕執筆、無明舎出版、2000年
■『秋田方言』秋田県学務課/編纂、国書刊行会、1980年
■『鹿角方言考 改訂増補版』大里武八郎/著、鹿角方言考刊行会、1974年
■『鹿角方言集』内田武志/著、刀江書院、1936年
■『秋田方言考500 1(1~251)』永井保/著〔出版年不明〕
■『秋田方言考500 2(251~500)』永井保/著〔出版年不明〕
回答プロセス
(Answering process)
事前調査事項
(Preliminary research)
NDC
風俗史.民俗誌.民族誌  (382 8版)
声楽  (767 8版)
方言.訛語  (818 8版)
参考資料
(Reference materials)
キーワード
(Keywords)
お山こ
おやまこ
おやまかちゃんりん
お山コ
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
受付方法:メール
調査種別
(Type of search)
文献紹介
内容種別
(Type of subject)
郷土
質問者区分
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