レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2018/10/23
- 登録日時
- 2020/03/04 00:30
- 更新日時
- 2020/03/04 10:20
- 管理番号
- 所沢所分-2019-011
- 質問
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解決
植物の「つばな(茅花)」もしくは「ちがや(茅・千萱)」についての歌が載っている本はあるか。
童謡・唱歌・あそびうたなどであると思う。
- 回答
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下記資料に記載があります。
〇『昭和自然遊び事典』 中田幸平/著 八坂書房 2012年
〇『日本民謡辞典』 仲井幸二郎/[ほか]編 東京堂出版 1972年
〇『日本のわらべうた 歳時・季節歌編』 尾原昭夫/編著 文元社 2009年
〇『日本のわらべうた 戸外遊戯編』 尾原昭夫/編著 文元社 2009年
〇『ふるさとあそびの事典』 東陽出版 1976年
〇『かこさとしあそびの大事典 大宇宙編』 かこさとし/絵と文 農山漁村文化協会 2015年
〇『日本の遊び歌』 川崎洋/著 新潮社 1994年
〇『歌あそび百科』 一木昭男/[ほか]編 学研 1986年
〇『新講わらべ唄風土記』 浅野建二/著 柳原書店 1988年
〇『わらべうた』 町田嘉章/編 浅野建二/編 岩波書店 1993年
〇『わらべ唄風土記 下』 浅野建二/著 塙書房 1972年
- 回答プロセス
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1.所蔵資料の内容確認
〇『昭和自然遊び事典』 中田幸平/著 八坂書房 2012年
p.44-46 「ツバナ摘み」の項あり。
「茅花(つばな)けん まめ茅花 今年の茅花はようでけた 活けておくより摘んだ方がましじゃ 耳に巻いて すっぽんす(大阪)」など、ツバナを摘むうたの地域性について歌を交えて記載あり。
〇『日本民謡辞典』 仲井幸二郎/[ほか]編 東京堂出版 1972年
p.196-197 「せっせっせ」(子供の遊び歌)の項あり。
「(前略) 「耳をからげてすっぽんぽん」「耳に巻いてすっぽんぽん」ということばは〝つばな〟の唄にはいっているはやしことばで、「つばなけんけん 豆つばな ことしのつばなはようできる いけておくより摘んだほうがましや 耳にまいてすっぽんぽん 髪にまいてすっぽんぽん」というような唄もある。(中略) つばなは茅の花で春、葉が出る前に白絹のような穂になって咲き、ひくとすっぽりと抜ける。この花をつばなといい、昔はこれで火口を作るという実用的な目的もあった。(以下省略)」などの歌について記載あり。
〇『日本のわらべうた 歳時・季節歌編』 尾原昭夫/編著 文元社 2009年
p.31-32 「つばな」の項に「つんばついこついこ」(茨城)、「つばなつばな」(つばな/東京)、「けんけんつばな」(つばな/大阪) の3種の歌と類歌について記載あり。
p.326(楽譜のp.9)に「つんばついこついこ」、「つばなつばな」、p.325(楽譜のp.10)に「けんけんつばな」の楽譜の記載あり。
〇『日本のわらべうた 戸外遊戯編』 尾原昭夫/編著 文元社 2009年
p.63-65 「つばなつばな」の項に「つゥばな つばな 一本ぬいちゃ ギーリギリ 一本ぬいちゃ ギーリギリ (以下省略)」の歌と解説、類歌について記載あり。
p.67「ことしのぼたん」の項に「つばな摘まう、つくし摘まう いまのげんげはよう咲いた(以下省略)」の記載あり。
p.286(楽譜のp.21)に「つばなつばな」の楽譜の記載あり。
〇『ふるさとあそびの事典』 東陽出版 1976年
p.162 「草花を食べる遊び」の項の「ツバナ摘み」に数種の歌の記載あり。
〇『かこさとしあそびの大事典 大宇宙編』 かこさとし/絵と文 農山漁村文化協会 2015年
p.52 「どてやのはらのはなあそび」の項に「つばなのあそび」として2種の歌の記載あり。
〇『日本の遊び歌』 川崎洋/著 新潮社 1994年
p.343 「草花遊び歌」の項に「ツンツンツバナ 人の目には見えな オラの目には見えよ(高知)」の歌の記載あり。
〇『歌あそび百科』 一木昭男/[ほか]編 学研 1986年
p.210 「地方に伝わる歌遊び」のコラムの「歌詞の変化 《鹿児島県》」に記載あり。
「ことしのつばなはよいつばな 上でよかよか 下でよかよか 耳なし スッポンポン 耳なし スッポンポン」「あたいも、かたっしゃい(仲間に入れて)」「いやべつ(いやだよ)」「そんな、あたいげん、ゲンドグツととき(家の前を通るとき)ふとか鉄の棒で打つでや」「そんなら、ちとばかり(少し)かたっしゃぐつ(仲間に入れてあげる)(以下省略)」の記載あり。
〇『新講わらべ唄風土記』 浅野建二/著 柳原書店 1988年
p.203-205 「植物の唄」の項の「げんげ摘も」の文中に、「また、茅花の生える頃になると、「つんつん茅花、人の目に見えな、おらの目にちょいと見ええ」といって、われさきに茅花摘みに興ずる。(中略) やはり江戸時代から歌われた唄と見えて、例の大蔵長太夫扣(ひかえ)狂言秘本の「筍盗人」にも「つばな摘まう、つくし摘まう、今年のげんげはようさいた、よめなつんだら、たんぽぽう、よめなつんだら、たんぽぽう」とあり、東京・静岡・三重・大阪・奈良等では、「つばな、つんばな」式の茅花の唄となっている」と記載あり。
〇『わらべうた』 町田嘉章/編 浅野建二/編 岩波書店 1993年
p.180の「げんげ摘も」に「(前略) 江戸時代から歌われた唄と見えて「つばな摘まう、つくし摘まう、今年のげんげはようさいた、よめなつんだら、たんぽぽう、よめなつんだら、たんぽぽう」(大蔵長太夫扣狂言秘本「筍盗人」)とあり、東京・静岡・三重・大阪・奈良等では、「つばな、つんばな」式の茅花の唄となっている。
一 (中略) 「茅花(つばな)けん〱(くり返し記号)、豆茅花、今年の茅花はよう咲いた 生けて置くよか摘んだ方がましや、耳にまいてスッポンポン、耳にまいてスッポンポン」(大阪)(中略)
二 大阪旧市内では、春季、茅花を採って来て、その若い穂を食べる時の囃し唄で、「耳にまいて」で耳に巻き、「スッポンポン」で口に入れる。須磨地方では「つん〱(くり返し記号)茅花、耳に巻いてスッポンポン」又は「つん〱(くり返し記号)茅花、耳に巻いて食べましょう」とも。静岡・三重・奈良等にも類歌。」との記載あり。
〇『わらべ唄風土記 下』 浅野建二/著 塙書房 1972年
p.136-137「植物の唄」の項の「げんげ摘も」に『新講わらべ唄風土記』とほぼ同じ内容の記載あり。
2.下記資料には記載が見当たりませんでした
×『決定版童謡・唱歌・思い出の歌』 西東社編集部/編 西東社 2009年
×『伝承遊び事典』 芸術教育研究所/編 黎明書房 1985年
×『童謡唱歌のほん』 横山太郎/編著 自由現代社 2015年
×『童謡・唱歌日本百名歌』 主婦の友社/編 主婦の友社 2010年
×『日本唱歌集』 堀内敬三/編 井上武士/編 岩波書店 1982年
×『日本童謡全集』 三瓶政一朗/編 音楽之友社 1979年
×『日本伝承のあそび読本』 加古里子/著 福音館書店 1967年
×『わらべ唄風土記 上』 浅野建二/著 塙書房 1972年
- 事前調査事項
- NDC
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- 伝説.民話[昔話] (388 9版)
- 声楽 (767 9版)
- 参考資料
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- 昭和自然遊び事典 中田幸平/著 八坂書房 2012.7 384.55 978-4-89694-999-5
- 日本民謡辞典 仲井幸二郎/[ほか]編 東京堂出版 1972.9 388.91
- 日本のわらべうた 歳事・季節歌編 尾原昭夫/編著 文元社 2009.4 767.7 978-4-86145-401-1
- 日本のわらべうた 戸外遊戯歌編 尾原昭夫/編著 文元社 2009.11 767.7 978-4-86145-402-8
- ふるさとあそびの事典 東陽出版 1976.2 384.55
- かこさとしあそびの大事典 大宇宙編 かこさとし/絵と文 農山漁村文化協会 2015.3 781.9 978-4-540-14253-6
- 日本の遊び歌 川崎洋/著 新潮社 1994.9 388.91 4-10-342004-9
- 歌あそび百科 一木昭男/[ほか]編 学研 1986.8 374.98 4-05-101874-1
- 新講わらべ唄風土記 浅野建二/著 柳原書店 1988.5 388.91 4-8409-0081-7
- わらべうた 町田嘉章/編 岩波書店 1993.4 767.7 4-00-007094-0
- わらべ唄風土記 下 浅野建二/著 塙書房 1977 388.91
- キーワード
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- つばな
- 茅花
- 茅
- 千萱
- わらべうた
- 童謡
- 遊戯
- 植物
- 伝承
- 草花遊び
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- その他
- 質問者区分
- 一般
- 登録番号
- 1000275144