レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2015/05/30
- 登録日時
- 2016/01/22 10:22
- 更新日時
- 2016/03/15 17:56
- 管理番号
- 埼熊-2015-123
- 質問
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解決
ドナルド・キーンが書いたエッセイ「花子」について、花子のモデルが「太田久」という人物らしいが、名前の表記は「太田ひさ」が正しいのかどうか知りたい。
- 回答
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複数の資料に「本名「太田ひさ」」という記述があり、これを紹介した。
『ドナルド・キーン著作集 7 足利義政と銀閣寺』(ドナルド・キーン著 新潮社 2013)
p349 「花子の本名は太田ひさ」とあり。
小松伸六著「ロダン花子」(『歴史読本 1972年7月号 17-7』p112-113 新人物往来社 1972.7)
太田花子について「本名太田ひさ」とあり。
『和魂洋才の系譜 内と外からの明治日本』(平川祐弘著 河出書房新社 1987)
p279-311「森鴎外の『花子』 -見返りの心理-」
p283「花子(本名太田ひさ)」とあり。
p291「女優花子と鴎外の『花子』との関係は極めて薄いものであり、実在の花子と作中の花子は違っている点があり」とあり。
p293 手紙に「太田ひさ」ではなく、芸名として知られていた「太田花子」と署名しているとの記述あり。
《岐阜大学機関リポジトリ》
林正子著「森鴎外『花子』における〈生命〉の〈美〉」(「岐阜大学地域科学部研究報告 第3号」p142-120 岐阜大学 1998)
p135「花子は本名・太田ひさ」とあり、花子の人生の略述あり。「ロダンと邂逅」との記述もあり。
p133「これこそ、ロダンが発見したものであり、鴎外に短編「花子」を書かせる原動力となったものである。」とあり。
p122花子の系図あり。「ひさ(花子)」。
(https://repository.lib.gifu-u.ac.jp/bitstream/123456789/4442/1/KJ00004182465.pdf 岐阜大学図書館 2015/05/27最終確認)
『ロダン事典』(フランス国立ロダン美術館監修 淡交社 2005)
p421に「花子(太田ひさ)」あり。
「森鴎外の短編『花子』は両者の交流に想を得たフィクション」との記載がある。
また、p165に花子をモデルにした彫刻2点が掲載されている。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 日本文学 (910 9版)
- 個人伝記 (289 9版)
- 参考資料
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- 『ドナルド・キーン著作集 7 足利義政と銀閣寺』(ドナルド・キーン著 新潮社 2013) , ISBN 978-4-10-647107-0
- 『和魂洋才の系譜 内と外からの明治日本』(平川祐弘著 河出書房新社 1987) , ISBN 4-309-00463-6
- 「岐阜大学地域科学部研究報告 第3号」(岐阜大学 1998)
- 『ロダン事典』(フランス国立ロダン美術館監修 淡交社 2005) , ISBN 4-473-03244-2
- キーワード
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- Keene Donald(キーン ドナルド)
- 太田 ひさ(オオタ ヒサ)
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 人物
- 質問者区分
- 図書館
- 登録番号
- 1000187453