レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2009年12月31日
- 登録日時
- 2010/01/27 15:07
- 更新日時
- 2011/01/13 14:24
- 管理番号
- さいたま-岩-20100006
- 質問
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解決
岩槻で行われている子ども土俵入り(古式土俵入り)について詳しく知りたい。
- 回答
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子どもたちの健やかな成長と五穀豊穣を願って、秋祭りに奉納される古式土俵入り。
幼稚園児から小学校6年生までの男子が、相撲を取ることなく様式化された土俵入りを披露する。
平成17年2月21日 国指定
釣上地区(公開場所-釣上神明社 さいたま市岩槻区220)
鷹や鶴など、勇壮で縁起の良い絵が描かれた化粧回しの裾裏には、小さな鈴がつけられ、子供たちの動きとともに心地よい音を響かせる。
神明神社は、中村家家譜によると、7代目の秀時が、江戸時代初期に中興したもので、その神威は近隣ばかりでなく、江戸でも有名になり、参詣の老若男女が絶えなかったという。
室町時代末期の永正年間(1504-1521)から大人の相撲が奉納されていたが、江戸時代の貞享年間(1684-1688)になって、中村秀時が16人の子供を選んで、初めて子供相撲を奉納した。
これが神意にかなって、江戸近隣から数万の見物人が集まるほど盛んになり、また、このあたりは、火事も洪水もかんばつも疫病もなくなり、村人は安泰に暮らせたという。
現在も、この相撲は、子孫の繁栄と村民の安泰を祈る行事として行われている。
公開日-10月21日に近い日曜日
笹久保地区(公開場所-篠岡八幡大神社 さいたま市岩槻区810)
赤、紫、白の地に「祭」の文字をあしらった鮮やかな化粧回しを身につけた子どもたちが、鶴の舞にも似た独特の振りで土俵入りを行う。
その由来は、永承年間(1046-53)に源義家が八幡宮を勧請した折、神霊を慰めるために行ったという説や、江戸中期に天から軍配が降ってきたことに起因するという説などがある。
公開日-西暦で偶数年の敬老の日の前日
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 年中行事.祭礼 (386)
- 芸術政策.文化財 (709)
- 関東地方 (213)
- 参考資料
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- 『さいたま市指定文化財の紹介』 さいたま市教育委員会 2005.4 (p4に記載あり。)
- 『埼玉の民俗歳時記』 倉林正治・美千子著 さきたま出版会 1980.7 (p222-223に笹久保の古式土俵入りについて記載あり。)
- 『岩槻市史 民俗資料編』 岩槻市 1984.3 (p908-915に笹久保の古式子供相撲土俵入りについて、p916-924に釣上の古式子供相撲土俵入りについてあり。)
- 「埼玉の民俗芸能 Ⅰ」 埼玉県民俗文化センター (p31-32に記載あり。)
- 「こども組」 田沼武能著 新日本出版社 (p132-133に記載あり。)
- 「さいたま市文化財保護年報 平成19年度」 さいたま市教育委員会 (p48に記載あり。)
- 『埼玉のまつり』 埼玉県県政資料室 1989.3 (子供相撲土俵入り(神明神社)p161、由来p161、中村家7代目治郎左衛門秀時の業績(中村家家譜より)p161、準備p162-163、見どころp163、古式子供土俵入り(八幡神社)p163に記載あり。)
- キーワード
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- さいたま市岩槻区
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000062457