レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2009年8月25日
- 登録日時
- 2012/10/16 18:41
- 更新日時
- 2020/07/31 18:10
- 管理番号
- 愛知県図-03203
- 質問
-
解決
「名古屋女と(に)宮男、津島女と(に)宮男」のいわれを知りたい。
- 回答
-
【資料1】に「名古屋女に宮男」(p1003)、「津島女に宮男」(p898)の項目がある。「名古屋女に宮男」には「名古屋女には神宮のある熱田の男がふさわしい。地名を変えて各地でいう。」、「津島女に宮男」には「女は津島の女、男は宮の男がよい。「津島」「宮」はいずれも尾張(愛知県)の地名。地名をかえて各地でいわれる。」と書かれている。
【資料2】に「宮男たち」の項目があり、「当時の諺に「津島女に宮男」と歌われた、この「男」は、こうした熱田の船子か、魚市場のいきで、いなせな男たちであったことは疑いない。「津島女」とは、江戸時代に津島神社が全国的規模の津島講をもって繁盛したとき、そこに集められた美貌の巫女(みこ)さんたちを指すのであろう。」とある。
【資料3~5】では「東男に京女」の項目の中で類語として紹介されている。
【資料6】「あかだ及くつわ」(津島の特産物である菓子)の項(pp.498-499)では、(津島)「神社参道の両側にはその売店が軒を並べ、藩政時代には多くの婦女が籠にこれを入れて東門の辺で参詣者に売りつける声が喧しかつたので、宮男に津島女とまで謡はれたともいふ」としており、【資料2】とは「津島女」の解釈が異なる。
-----
津島市立図書館よりご指摘をいただき、【資料6】を追加しました。(2020.7.31)
- 回答プロセス
-
1 ことわざ、慣用語についての図書を確認。
【資料1】に「名古屋女に宮男」(p1003)、「津島女に宮男」(p898)の項目がある。資料2~4では「東男に京女」の項目の中で類語として紹介されている。
2 熱田や熱田神宮、津島についての図書を確認。
【資料2】に「宮男たち」の項目があり、「津島女に宮男」の男女についての記載がある。
3 一次資料について
このことわざが出てくる一次資料がないかと調べたが見つけることはできなかった。資料1の「名古屋女に宮男」、「津島女に宮男」それぞれの用例として『日本俚諺大全(1906~1908)』が挙げられている。『日本俚諺大全』は『ことわざ研究資料集成 第7巻』(大空社 1994)に収載されているが、当館に所蔵がなく確認できなかった。
- 事前調査事項
- NDC
-
- 伝説.民話[昔話] (388)
- 辞典 (813)
- 中部地方 (215)
- 参考資料
-
- 【資料1】『故事俗信ことわざ大辞典』小学館 2012.2 p898、1003 (1110364601)
- 【資料2】『名古屋市熱田区誌』熱田区制五十周年記念事業実行委員会 1987 p79 (1101535460)
- 【資料3】『日本故事物語』河出書房新社 1961 p27-28 (1101154795)
- 【資料4】『ことわざ辞典』日東書院 1989 p26 (1101348411)
- 【資料5】『日本のことわざ 2 評釈』大修館書店 1959 p15-16 (1102417228)
- 【資料6】『津島町史』愛知県海部郡津島町役場 1938 p498-499 (1101474168)
- キーワード
-
- 名古屋女
- 津島女
- 宮男
- ことわざ
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000112556