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レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

提供館
(Library)
尼崎市立歴史博物館 地域研究史料室 “あまがさきアーカイブズ” (5000006)管理番号
(Control number)
017
事例作成日
(Creation date)
2012年8月31日登録日時
(Registration date)
2012年08月31日 13時01分更新日時
(Last update)
2012年09月07日 11時21分
質問
(Question)
「尼崎」という地名の由来を調べたい。
「尼崎」という地名が記された最初の文書・記録を見ることはできるか?
回答
(Answer)
 「尼崎」という地名が記された文書・記録のうち、現在知られているもっとも年代が古いものは、鎌倉初期の「大物浜・長洲浜請文(だいもつはま・ながすはまうけぶみ)」(真福寺文書)です。そこには「尼崎浜者大物以南隔河、久安以後新出地也」(意訳:尼崎浜は大物(だいもつ)から河を隔てた南、久安年間以後の新出の地である)と記されており、尼崎は平安末期の西暦1145~1151年(久安年間)頃、大物の南の海であった場所に新たに形成された土地であったことがわかります。
 現尼崎市域南部の土地は、時代とともに海流や河川が運ぶ土砂が海岸線に対して平行に堆積し、島状の砂洲が徐々に陸地化して形成されたことが地理学的にあきらかにされています。「尼崎」も、このメカニズムによって形成された土地のひとつであったと考えられます。
 こうして新たに生まれた「尼崎」は、阪神尼崎駅と大物駅の間の南側、現在の北城内・南城内から東本町にかけて広がっていたものと思われます。この「尼崎」が中世の港町へと発展し、近世には尼崎藩の城下町となり、近代以降は町村合併によって範囲が広がり、現在の尼崎市の自治体名称となりました。
 中世の文書・記録には、同じ地名を「海士崎」「海人崎」などと表記している例があり、アマ(「海士」、海で生計をたてる人々、漁民・海民)が居住するサキ(「崎」、海に突き出た場所)という地理的な特徴が、「あまがさき」という地名の由来であろうと考えられています。
 「尼崎」という地名の初出文書である「大物浜・長洲浜請文」は、『尼崎市史』第4巻(古代中世史料編)p354~357、または『兵庫県史』史料編古代3p683~686に掲載されています。また、地域研究史料館は、東京大学史料編纂所所蔵の同文書影写本撮影フィムルをプリントした複製を所蔵しており、閲覧することができます。
回答プロセス
(Answering process)
1 「尼崎」という地名の由来を記した文献及びWebサイト

◆尼崎市公式Webサイト中「尼崎の歴史」ページのうち「「あまがさき」の由来」
http://www.city.amagasaki.hyogo.jp/history/022yurai.html

◆『尼崎地域史事典』p9 /Web版尼崎地域史事典"apedia"
項目「尼崎」

 このほか、『角川日本地名大辞典』28「兵庫県」及び平凡社『日本歴史地名大系』第29巻1「兵庫県の地名」1など、市販の地名辞典類にも由来が解説されているものがある。

2 「尼崎」という地名の初出史料

◆『尼崎市史』第4巻(古代中世史料編)
p354~357「大物浜・長洲浜請文」(東京大学史料編纂所所蔵真福寺文書影写本)

◆『兵庫県史』史料編古代3
p683~686「大物浜・長洲浜請文」(真福寺蔵)

3 「尼崎」という地名について考察した文献・論考
(ただし「大物浜・長洲浜請文」の久安年間新出地記述にはふれていないもの)

◆『尼崎市史』第1巻「はじめに」
p1~2小見出し「尼崎という地名」

◆渡辺久雄「「尼崎」という地名の起源」
尼崎市史研究紀要『地域史研究』第1巻第1号(創刊号、昭和46年10月)掲載

4 現尼崎市域の地名について調べるための基本参考文献

◆『尼崎地域史事典』 /Web版尼崎地域史事典"apedia"
古代地名・荘園名・近世村(大字)・河川など、おもな歴史地名を立項・解説している。

◆渡辺久雄編集代表『尼崎の地名』
地名研究法概説、及び近代大字小字一覧、住居表示・町名改正変遷表などの基本データを掲載

◆『尼崎市史』第10巻(文化財・民俗)
大字・小字一覧、及び「尼崎市小字図」(付図)所収

◆地域研究史料館「尼崎市域地名の史料上の初見」
尼崎市立地域研究史料館紀要『地域史研究』第9巻第3号(通巻27号、昭和55年3月)掲載
地名ごとの初出・初見史料一覧

◆シリーズ〈地域の歴史を調べる〉1「地名を調べる」
尼崎市立地域研究史料館紀要『地域史研究』第22巻第2号(通巻65号、平成4年12月)掲載
地名調査研究方法の解説

◆『角川日本地名大辞典』28「兵庫県」
◆平凡社『日本歴史地名大系』第29巻1「兵庫県の地名」1
事前調査事項
(Preliminary research)
NDC
近畿地方  (216 9版)
日本  (291 9版)
参考資料
(Reference materials)
『尼崎地域史事典』平成8年発行 (当館請求記号 219/A/ア)
『尼崎市史』第1巻・第4巻・第10巻 昭和41年・48年・49年発行 (当館請求記号 219/A/ア-1・4・10)
『兵庫県史』史料編古代3 昭和61年発行
 (当館請求記号 219/H/ヒ-9)
『尼崎の地名』尼崎市立地域研究史料館、昭和60年発行 (当館請求記号 290/A/ア)
尼崎市史研究紀要・尼崎市立地域研究史料館紀要『地域史研究』
『角川日本地名大辞典28兵庫県』角川書店、昭和63年発行 (当館請求記号 290/H/カ)
『日本歴史地名大系』第29巻1「兵庫県の地名」1 平凡社、平成11年発行 (当館請求記号 290/H/ニ-29-1)
キーワード
(Keywords)
尼崎
海士崎
海人崎
兵庫県尼崎市
地名
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
尼崎市公式Webサイト中「尼崎の歴史」ページのうち「「あまがさき」の由来」
http://www.city.amagasaki.hyogo.jp/history/022yurai.html
Web版 尼崎地域史事典"apedia"
http://www.archives.city.amagasaki.hyogo.jp/apedia/
調査種別
(Type of search)
文献紹介
内容種別
(Type of subject)
地名
質問者区分
(Category of questioner)
社会人
登録番号
(Registration number)
1000110793解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
解決
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