レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2013年07月17日
- 登録日時
- 2013/10/16 19:41
- 更新日時
- 2013/10/16 19:41
- 管理番号
- 相橋-H25-038
- 質問
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解決
中国の歴史で(十八史略だと記憶している)、時の権力者から脅され、本人が屈服せずに死んでしまうと、弟が引き継ぎ、また次の人が引き継ぎ…、というように3代に渡り史実を伝え続けた人がいる。何という人たちだったか知りたい。
- 回答
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利用者自身が回答を見つけた。
『春秋左氏伝』によると、史実を伝え続けたのは「大史兄弟」とある。
- 回答プロセス
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十八史略とは何かを正確に把握するため、オンラインデータベース ジャパンナレッジプラス(http://www.jkn21.com/top/corpdisplay 2013/07/27 最終確認)でキーワード“十八史略”検索した結果、次の情報がヒットした。
“十八史略”
「中国の史書。二巻。元の曾先之撰。太古から宋代に至る歴史を「史記」から「新五代史」までの一七の正史と宋関係の史料によって記述したもの。編年史で、逸話風に書かれている。現行のものは明の陳殷が注解をつけて七巻にしたもので、日本では室町末期から江戸時代にかけ盛んによまれ、明治以後も漢文教科書として用いられた。」”じゅうはっしりゃく[ジフハッシリャク]【十八史略】”, 日本国語大辞典, ジャパンナレッジ (オンラインデータベース), 入手先<http://www.jkn21.com>, (参照 2013-07-27)十八史略に関連した資料のある棚をブラウジングした結果、次の資料が見つかったが、参考になりそうな記述はなかった。
『中国の賢人が放った不朽の名言』 吉田寛郷/著 戎光祥出版 2005 (自館請求記号:920.4)
『十八史略の人物学 新装版』 伊藤肇/著 プレジデント社 1998 (自館請求記号:222.01)検索エンジンGoogle(http://www.google.co.jp/ 2013/07/27 最終確認)や、レファレンス協同データベース(https://crd.ndl.go.jp/reference/ 2013/07/27 最終確認)で“十八史略 史実”などをキーワードに用いて検索したが、参考になりそうな事例はヒットしなかった。
自館に所蔵されている十八史略を確認したが、
①『十八史略 1 第2版』 丸山松幸/訳 徳間書店 1999 (自館請求記号:222.01)
②『十八史略 2 第2版』 市川宏/訳 徳間書店 2000 (自館請求記号:222.01)
③『十八史略 3 第2版』 奥平卓/訳 徳間書店 2000 (自館請求記号:222.01)
④『十八史略 4 第2版』 久米旺生/訳 徳間書店 2000 (自館請求記号:222.01)
⑤『十八史略 5 第2版』 村山孚/訳 徳間書店 2000 (自館請求記号:222.01)
参考になりそうな記述は見つからなかった。質問者が以下の資料を見つけてきた。
⑥『正史はいかに書かれてきたか』 竹内康浩/著 大修館書店 2002 (自館請求記号:222)
p16に「『春秋』に見える歴史意識」の項目があり、ここに「臣下による主君殺害という重大事件を敢然と記した大史は、主君殺害の下手人である崔杼によって殺されてしまった。弟もまた敢然と記すと、彼も殺され、その弟がまた記すと、彼もまた殺されてしまった。(以下略)」とあり、この話の出典は、歴史書『春秋』の注釈書『春秋左氏伝』である。
⑦『新釈漢文大系 32』 鎌田正/著 明治書院 1998 (自館請求記号:928)
p1048-1052に該当する漢文及びその通釈が記述されている。これによると、主君殺害の事実を記し続けたのは「大史兄弟」である。
- 事前調査事項
- NDC
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- 中国 (222 9版)
- 参考資料
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- 『正史はいかに書かれてきたか』 竹内康浩/著 大修館書店 2002 (自館請求記号:222)
- 『新釈漢文大系 32』 鎌田正/著 明治書院 1998 (自館請求記号:928)
- キーワード
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- 春秋左氏伝
- 大史兄弟
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 人物
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000138806