レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2016/07/20
- 登録日時
- 2017/03/29 00:30
- 更新日時
- 2017/03/29 00:30
- 管理番号
- 参調 16-0067
- 質問
-
解決
●ご質問の内容
出典 北海道新聞<朝刊小説>影ぞ恋しき・葉室麟著
「桑名藩所伝覚書では‐上杉弾正(上杉綱吉)から吉良佐平(吉良義周)様へ御付人の儀侍分の者四十人程。雑兵百八十人程参り居り申し候よし‐」
とありますが、「御付人の儀侍分の者」を何と読むかわかりません。「おつけびとのぎさむらいぶんのもの」若しくは「おつけびとのぎ さむらいぶんのもの」
と読むのでしょうか。前者とすると、儀侍分とはどういう意味でしょうか。また分は「ぶん」で良いのでしょうか。
●その質問の出典や情報源、調査済み事項など
7月17日付北海道新聞朝刊
- 回答
-
当館に、「桑名藩所覚書」が収録されている『赤穂義人纂書』があったため、該当部分を確認したところ、
「上杉弾正様より吉良佐平様へ御附人之儀、侍分之者四十人程、雑兵共百八十人程参居申候よし、」
となっていた。このことから、「儀」と「侍分」はそれぞれ独立した言葉と考えられる。『日本国語大辞典 第二版』によると各々の言葉の読み、意味は
「付人(つけびと)」:側近としてつけておく人。監督や保護、身のまわりの世話などのために付けてある人。付き添い。つきびと。
「儀(ぎ)」:こと。事柄。わけ。由(よし)。
「侍分(さぶらいぶん、さむらいぶん)」:侍の身分、また、その人。さむらいぶん。
となるので、読みとしては、
「おつけびとのぎ、さむらいぶんのもの40にんほど、ぞうひょう180にんほど」
(意味としては、「(上杉綱憲から吉良義周へ)付き人として、士分の者40人程度、身分の低い兵180人程度(が派遣されたということだ)」)
になると思われる。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
-
- 中部地方 (215 7版)
- 参考資料
-
- 1 赤穂義人纂書 第2 [鍋田/三善?輯] 国書刊行会 1910 081/032-2-2/8
-
2 日本国語大辞典 第3巻 おもふ-きかき 小学館国語辞典編集部?編集 小学館 2001.3 813.1/NI/3
- キーワード
-
- 江戸時代
- 役職
- 侍分
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事項調査
- 内容種別
- その他
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000213393