レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2008年09月09日
- 登録日時
- 2008/09/09 10:37
- 更新日時
- 2014/02/25 14:45
- 管理番号
- 8919
- 質問
-
解決
松平頼常時代に制定された法令ニ一ヵ条と条々一七項目について知りたい。
- 回答
-
1 正式名称
当館所蔵の「高松藩御令條之内書抜 上巻」(香川県立文書館/編 香川県立文書館 1998年発行)の
二代藩主松平頼常時代の法令集である「源節様御代御令條之内書抜」の該当箇所は下記のとおりで、
法令二一ヵ条、条々一七項目といった記述にはなっていない。
「御家中之面々登城、御法令御條目御改被遊候旨御意在之、御法令御條目、根本弥右衛門読之候、」
(147頁)
「法令
一 文武両道ハ士之先務也、専忠孝励不可忘礼義事、」
(以下、法令が続く)(148頁)
「條々
一 親ニ不孝之者ニハ、跡職被下間敷候、親隠居之以後、不孝并不行跡之輩ハ、御詮議之上、
其身之知行可被召上事、」
(以下、條々が続く)(151頁)
なお、「高松藩御令條之内書抜」を発行した香川県立文書館に問い合わせたところ、法令二一ヵ条や
条々一七項目などの名称は、後世に便宜的につけられたものではないかとのこと。
その他、「増補高松藩記」や「香川県史 別編2(年表)」には、次のような記述となっている。
・「増補高松藩記」(永年会/編 永年会 1932年発行)
記述箇所(90頁)
「撰[#二]定法令廿一條目十七件[#一]」
「御法令廿一條は、・・・・・」、「御條目十七條は・・・・・」
([#一][#二]は返り点)(いずれも縦書き)
・「香川県史 別編2(年表)」(香川県/編 四国新聞社 1991年発行)
記述箇所(144頁)
「1696 元禄9(丙子) この年 高松藩、法令21か条・条目17か条を布告する(増補高松藩記)」
2 法令二一ヵ条と条々一七項目の本文
本文は、前出の「高松藩御令條之内書抜 上巻」147~153頁に収録されている。
3 法令二一ヵ条と条々一七項目の改変
高松藩の法令集については、初代藩主松平頼重から五代藩主松平頼恭までが、「高松藩御令條之内書抜 上巻」に、
六代頼真から九代頼恕までが、「高松藩御令條之内書抜 下巻」(香川県立文書館/編 香川県立文書館
1999年発行)に収録されている。
しかしながら、この資料は、歴代藩主ごと日付順に法令を配列しただけで、それぞれの法令の解説などはなく
法令の数も膨大であるため、改変があったかどうかについてはわからなかった。
また、「香川県史 通史編 第3巻(近世1)・4巻(近世2) 」(いずれも香川県/編 四国新聞社 1989年発行)、
「近世の讃岐」(木原溥幸/編 美巧社 2000年発行)、「近世の讃岐」(木原溥幸/編 美巧社 2000年発行)
の目次を見たが、法令二一ヵ条や条々一七項目に直接関連があると思われる記述を見つけることはできず、
その後、改変があったかどうかについてはわからなかった。
- 回答プロセス
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高松藩の法令集については、初代藩主松平頼重から五代藩主松平頼恭までが、「高松藩御令條之内書抜 上巻」に、
六代頼真から九代頼恕までが、「高松藩御令條之内書抜 下巻」(香川県立文書館/編 香川県立文書館
1999年発行)に収録されていて、今回の質問に対する回答に大いに参考となった。
また、翻刻に携わった香川県立文書館の担当者からも有力な情報を得ることができた。
- 事前調査事項
- NDC
-
- 法学 (321 8版)
- 四国地方 (218 8版)
- 参考資料
- キーワード
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- 法令ニ一ヵ条
- 条々一七項目
- 松平頼常
- 高松藩
- 地方法制史
- 香川県
- 照会先
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- 香川県立文書館
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000047192