レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2010年03月26日
- 登録日時
- 2011/05/13 10:02
- 更新日時
- 2014/10/20 17:22
- 管理番号
- 20110326/422
- 質問
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解決
「明日ありと思う心のあだざくら 夜半に嵐の吹かぬものかは」という歌の作者は誰か。
- 回答
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(1)『日本国語大辞典 第1巻 第2版』小学館国語辞典編集部編集 小学館 2000.12(R813.1/10019/1)p336によると、出典は「親鸞聖人絵詞伝」で「あすありと思う心のあだ桜夜は嵐の吹かぬものかは」
(2)「親鸞聖人絵詞伝」は、『大日本風教叢書. 第1-5輯』足立四郎吉 大日本風教叢書刊行会 大正6-8に収録されており、国立国会図書館近代デジタルライブラリーで閲覧すると、寛政12年の成立。
3輯p5-6にその記事がある。出家を願いに行った際、和尚が
「・・・明日まさに剃染なさしめんと」とのたまへば、其時十八公麿曰、「生死事大、無常迅速なり。願わくは今日薙染せしためたまへ」とて、取あへず一首の和歌をぞ詠吟したまひける。
あすありと思ふ心のあだ櫻
夜は嵐の吹かぬものかは
和尚大に驚歎したまひ、すなはち道場をひらき望のまゝに出家せしめ給ふ。
とある。
(3)『親鸞辞典』菊村紀彦編 東京堂出版 1978(188.7/223)p8によると「「明日ありと思う心のあだ桜 夜半の嵐の吹かぬものかは」という和歌は、親鸞の出家のさい作られたものと伝えられている。」とあり。
(4)国立国会図書館雑誌記事索引を見ると
親鸞の「明日ありと・・・」歌攷 附、「伝 親鸞聖人歌集」稿 / 後小路 薫 別府大学国語国文学. (42) [2000]
親鸞聖人の出家得度時の詠歌 / 土井 順一 龍谷大学論集. (通号 452) [1998.07]
の2論文があり参考になりそうだが、当館には所蔵なし。
- 回答プロセス
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インターネット情報などで親鸞だと思い、親鸞全集等親鸞関係の本をブラウジングするが見つからず。
- 事前調査事項
- NDC
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- 各宗 (188 9版)
- 参考資料
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- 『日本国語大辞典 第1巻 第2版』小学館国語辞典編集部編集 小学館 2000.12 (R813.1/10019/1)
- 国立国会図書館近代デジタルライブラリー(http://kindai.ndl.go.jp/index.html) (確認日:2010-05-13)
- 『親鸞辞典』菊村紀彦編 東京堂出版 1978 (188.7/223)
- キーワード
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- 親鸞
- 照会先
- 寄与者
- 備考
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埼玉県立久喜図書館[埼久-2002-017](https://crd.ndl.go.jp/GENERAL/servlet/detail.reference?id=1000029251)
埼玉県立久喜図書館 [埼浦-2003-014](https://crd.ndl.go.jp/GENERAL/servlet/detail.reference?id=1000029250)
に同様の事例があることをのちに確認。
回答(5)については、当館利用者より情報提供。
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000086234