レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2017年11月11日
- 登録日時
- 2019/08/12 12:04
- 更新日時
- 2019/09/12 18:31
- 管理番号
- 島根郷2017-11-005
- 質問
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解決
「ミホススミミコト」という神様は、どこの神社に祀られているのか。
- 回答
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当館所蔵資料より、下記の資料を紹介し回答。
資料1:p254「御穂須須美命」の項目あり。美保関町の美保神社の境外社地主神として奉斎されているとする。県内にはこの社のみ。「出雲国風土記」では、所造天下大神命がヌナガワヒメノ命と結婚して生まれた神。また、この神がこの郷にやってきたので美保という地名が付いたとする。ミホススミの「ミホ」は美しい稲穂、ススミは「進む」の連用形が名詞化したものであるので、美しい稲穂の実りを進める神さまであるとする。「『参究』は『美保神社は、もとこの神を主祭神としたと思われる。』としている」とあり。
資料2:資料1に出てきた「参究」。p198に美保社について記述あり。「風土記抄にこの社を注して『神御穂須須美命と御祖大穴持命及び御母努奈支智波比売命を合はせ祀りて三社大明神と曰ふ是なり』とあるのは、この風土記時代の古姿を存するものと思われる」としている。また、現在は美保関港東側に名残を止めて地主神と呼ばれている。
資料3:p22-23「ミホススミ」の項目あり。「美保の女神は一神だった」との見出しで、現在の美保神社の祭神はコトシロヌシとミホツヒメの二神であるが、そもそもはミホススミという女神であったと考えられる、とする。『出雲国風土記』島根郡美保郷の条を引用し、「(前略)御穂須須美命、是神坐す。故、美保といふ」として、美保に鎮座している神はミホススミであると明記されている、とする。しかし、「記・紀」でいうと美保の神はコトシロヌシのイメージがあり、「『記・紀』が地方へ普及するにともなって、美保の神もいわばネームバリューの高い『記・紀』の神々に変わっていったのであろう」としている。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 神社.神職 (175 8版)
- 中国地方 (217 8版)
- 参考資料
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【資料1】島根県神社庁. 島根の神々. 島根県神社庁, 1987.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001893632-00 (当館請求記号 郷貸出175.2/シ87) -
【資料2】加藤義成 著 , 加藤, 義成, 1905-1983. 修訂出雲国風土記参究 改訂4版. 松江今井書店, 1992.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002747138-00 , ISBN 4895930068 (当館請求記号 郷貸出291.7/カ92) -
【資料3】瀧音能之 著 , 滝音, 能之, 1953-. 図説出雲の神々と古代日本の謎. 青春出版社, 2007.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000008554640-00 , ISBN 9784413008860 (当館請求記号 郷貸出217.3/タ07)
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【資料1】島根県神社庁. 島根の神々. 島根県神社庁, 1987.
- キーワード
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- 御穂須須美命 ミホススミノミコト
- 美保関町
- 美保神社
- 出雲国風土記
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000260111