レファレンス事例詳細(Detail of reference example)
提供館 (Library) | 県立長野図書館 (2110021) | 管理番号 (Control number) | 県立長野-20-010 | |||||
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事例作成日 (Creation date) | 2020年04月22日 | 登録日時 (Registration date) | 2020年05月13日 10時26分 | 更新日時 (Last update) | 2020年06月19日 14時49分 | |||
質問 (Question) | 諏訪大社春宮における移築以前の社務所の位置を知りたい。 | |||||||
回答 (Answer) | 社務所が現在の位置とは別の場所にあったこと、おおまかな位置については分かったが、境内図や年代、経緯、移築前の状況、増改築の推移は見つけられず。 <旧社務所の位置について> ・『下諏訪の歴史』 現在の社務所の位置にあったとされる別当寺 観照寺についての記述に、「社務所はもと神楽殿の西のお庫の地にあり、その方に行く敷石だけは今ものこっている」(p.123)とあり。 また、この寺のなくなった時期については「廃仏の直前に火災にあってなくなった」(p.123)とあり、諏訪神社の神宮寺を破却した明治元年(p.142)にはすでに存在していなかった。 (『諏訪大社』信濃毎日新聞社(p.32)にも、観照寺について「維新の直前に焼け、今ではそこに社務所がたっている」と記述がある) ・「諏訪大社下社春宮境内配置図」(『重要文化財諏訪大社下社春宮幣拝殿ほか六棟保存修理工事報告書』p.6) 石鳥居から神楽殿へとつづく石畳が途中で分岐しており、その先に建物がない部分を確認できる。 (この敷石については「Google map」のストリートビュー画面【最終確認日2020/5/13】でも確認できる) <調査依頼の2冊について> ・『官幣大社諏訪神社鑑』 山田肇著 諏訪神社奉賛会 1930【N174/41】 下社春宮境内に社務所が存在する旨の記述は確認できた(p.19)が、社務所の位置まではわからず。 ・『信濃一ノ宮 官幣大社諏訪神社写真帖』 諏訪神社社務所編 諏訪神社社務所 1932【N174/14】 「官幣大社諏訪神社下社春宮下馬橋」とタイトルのついた下馬橋の写真の奥、鳥居の横に木造らしい建物があることは確認できるが、建物の様子まではわからず。 | |||||||
回答プロセス (Answering process) | 1.現在の社務所について確認する ・「諏訪大社下社春宮 - 信濃國一之宮諏訪大社(公式サイト)」【最終確認2020/05/12】 社務所と思われる建物の写真あり。 ・「諏訪大社下社春宮 境内ガイド」 下諏訪観光協会HP「諏訪大社下社 境内ガイド完成しました!」【最終確認 2020/5/13】 社務所との記載はないが、社務所と思われる建物を確認できた。 ・Google Mapでストリートビュー機能で境内内の写真を見ることができた。 ・『諏訪大社』 三輪 磐根著 学生社 1978【N174/32】 「下社春宮境内図」(p.82)で社務所が図示されていた。 2.依頼者指定の図書を確認する ・『官幣大社諏訪神社鑑』 山田肇著 諏訪神社奉賛会 1930【N174/41】 境内図、境内の様子が分かる絵、写真なし。 境内造営物として「社務所」と記述(p.19)も、位置を特定するに至らず。 ・『信濃一ノ宮 官幣大社諏訪神社写真帖』 諏訪神社社務所編 諏訪神社社務所 1932【N174/14】 「官幣大社諏訪神社下社春宮下馬橋」とタイトルのついた下馬橋の写真あり。 下馬橋右側、樹木の奥に木造らしい建物を確認。しかし、建物の様子まではわからず。 3.諏訪大社下社春宮に関わる修復報告書をあたる ・『重要文化財諏訪大社下社春宮幣拝殿ほか六棟保存修理工事報告書』文化財建造物保存技術協会著編集 諏訪大社 2012【N521/217】 前述の境内図より詳細な「諏訪大社下社春宮境内配置図」(p.6)を確認するも、手がかりをつかめず。 4.郷土図書の諏訪大社が含まれる部分N174周辺をブラウジングする ・『諏訪大社』信濃毎日新聞社編 信濃毎日新聞社1980【N174/35】 「神社入り口の大鳥居の東つづきに別当職として観照寺があったが、維新の直前に焼け、今ではそこに社務所がたっている」(p.32)とあり。 5.観照寺について調べる ・『下諏訪の歴史』今井廣亀著 下諏訪町立博物館 1977【N241/76】 観照寺は下社春宮の別当寺(神宮寺は別にあり)であった。 「観照寺は今の社務所の敷地にあった(社務所はもと神楽殿の西のお庫の地にあり、その方に行く敷石だけは今ものこっている)」(p.123)とあり。 6.5の情報をもとに3の「諏訪大社下社春宮境内配置図」(p.6)を確認すると、該当の石畳が確認できた。 これは、「Google map」のストリートビュー画面でも確認できた。 | |||||||
事前調査事項 (Preliminary research) | ・『神道大辞典』 臨川書店 1986 移築前と思われる配置図の記載あり。 ・『信濃宝鑑 下巻』渡辺市太郎編 歴史図書社 1974(図版221) 明治3年12月と書かれた絵図あり。 | |||||||
NDC |
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参考資料 (Reference materials) |
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キーワード (Keywords) |
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照会先 (Institution or person inquired for advice) | ||||||||
寄与者 (Contributor) | ||||||||
備考 (Notes) | ||||||||
調査種別 (Type of search) | 事実調査 | 内容種別 (Type of subject) | 郷土 | 質問者区分 (Category of questioner) | 社会人 | |||
登録番号 (Registration number) | 1000282052 | 解決/未解決 (Resolved / Unresolved) | 解決 |