レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2016年04月09日
- 登録日時
- 2016/04/09 16:50
- 更新日時
- 2017/12/07 10:35
- 管理番号
- 18508
- 質問
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「問如何是正法眼師云普」と書かれた茶席の掛軸の意味は?
- 回答
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「禅文化研究所」のホームページに次の情報あり。
「修行者が「正法眼(お釈迦様がお悟りになって開かれた智慧の眼)とはなんでしょうか」と問うたところ、雲門禅師は「普」とお答えになったわけです。普とは「あまねし」という意味ですから、「広くゆきわたる」とか、「とてつもなくおおきい」ということだと思われます。」
- 回答プロセス
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(1)「リファレンス(禅文化研究所)」
http://www.zenbunka.or.jp/data/reference/
に
「問如何是正法眼」と入力して検索すると次のQ&Aあり。
「Q 大徳418世 松月老人書の「雲門普」という墨蹟がありますが、これについて御教示ください。
A 書を確認していないのでわかりませんが、大徳寺418世と仰るので、宙寶宗宇(松月老人と称す)の書による「雲門普」という語の出典についてお尋ねかと思います。
これは、雲門文偃禅師の『雲門広録』という語録の「對機三百二十則」の中に、「問如何是正法眼。師云普。」とある部分がそれにあたると思います。
「雲門の一字関」といい、雲門禅師は修行者を導くのに、わずか一字で禅の要旨を言い表されることが多く、その宗風をしめすのですが、この「普」というのも一字関の一つで、上記の出典の通りに出て参ります。
つまり、修行者が「正法眼(お釈迦様がお悟りになって開かれた智慧の眼)とはなんでしょうか」と問うたところ、雲門禅師は「普」とお答えになったわけです。
普とは「あまねし」という意味ですから、「広くゆきわたる」とか、「とてつもなくおおきい」ということだと思われます。」
(2)茶席の禅語句集 朝山一玄/著 淡交社 2003.2
※p.14の「普」に関連情報あり。出典は「雲門広録」とあるが当館所蔵なし。
(3)禅語辞典 古賀英彦/編著 思文閣出版 1991.7
※p.405「普」に関連情報あり。
(4)鈴木大拙禅選集 第1巻 禅の思想 鈴木大拙/著 春秋社 1990.9
※p.243に「雲門の一字関」の事例として、次の記述あり。
問、「如何ナルカ是レ正法眼。」
答、「普。」(あまねし。)
- 事前調査事項
- NDC
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- 各宗 (188)
- 茶道 (791)
- 参考資料
- キーワード
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- 禅
- 禅宗-語録
- 禅宗-仏会・仏事
- 茶掛
- 茶掛-辞典
- 禅宗ー辞典
- 照会先
- 寄与者
- 備考
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国立国会図書館レファレンス協同データベース事業サポーター様より
次の関連情報をお教えいただいた。
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大正新脩大藏經テキストデータベースに『雲門広録』が
収録されていました。
SAT大正新脩大藏經テキストデータベース http://21dzk.l.u-tokyo.ac.jp/SAT/
2015版、2012版で検索し、imageのボタンをクリックしますと該当箇所の文献画像が表示されます。
雲門匡眞禪師廣録 (No. 1988 守堅集 ) in Vol. 47
T1988_.47.0545c08: 教。師云。對一説。問如何是正法眼。師云普。
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- 調査種別
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000190917