レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2014/07/08
- 登録日時
- 2016/05/11 00:30
- 更新日時
- 2016/05/12 15:17
- 管理番号
- 所沢本-2016-002
- 質問
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解決
男の肋骨から女が創られたという話は何に書かれているか知りたい。
- 回答
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旧約聖書では、創世記第2章にアダムのあばら骨からイブが造られる記述があり、以下の資料に掲載されています。
〇『旧約聖書人名事典』 ジョアン・コメイ/著 東洋書林 1996年
〇『創世記を読む』 和田幹男/著 筑摩書房 1990年
また、「アダムのあばら骨の1つを取ってイヴを生んだという考えは、シュメールの出産の女神ニンーティ(あばら骨の女神)から出たものである。」と以下の資料に記述があります。
〇『神話・伝承事典』 バーバラ・ウォーカー/著 大修館書店 1988年
- 回答プロセス
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1.所蔵資料の内容確認
〇『神話・伝承事典』 バーバラ・ウォーカー/著 大修館書店 1988年
p6 「アダム」の項目に、「字義では、地で造られた男性である。聖書以前の神話では、大地女神その土をこねて造ったもので、女神の血をもらって生命を得た。→Eve.アダムの肋骨からイヴを造ったという考えは、母親の肋骨から子の身体を造るというシュメールの太女神の話に由来するものである。シュメールの太女神は「肋骨の女神」であると同時に、「生命の女神」でもあった。その名はこの2つを同時に意味するものであった。⇒Birth-giving,Male」
p85 「男性の出産」の項目に、「アダムのあばら骨の1つを取ってイヴを生んだという考えは、シュメールの出産の女神ニンーティ(あばら骨の女神)から出たものである。」と記述あり。
〇『旧約聖書人名事典』 ジョアン・コメイ/著 東洋書林 1996年
p11 「アダム」の項目あり。創世記第2章に「彼のあばら骨の1つからエバを作られた。」と記述あり。
p105 「エバ」の項目あり。「主はアダムを深い眠りに落とし、彼の肋骨を1本抜き取って、女を造り上げた。(創世記2:23)」と記述あり。
〇『世界大百科事典 1』 平凡社 2007年
p278 「アダム」の項目に、「旧約聖書 創世記」の2-3章に、「彼を熟睡させ、その肋骨からイブを造りー(略)ー」の記述あり。
〇『創世記を読む』 和田幹男/著 筑摩書房 1990年
p67 旧約聖書・創世記2:18-24 の訳文と解説あり。あばら骨から女を造り上げる記述あり。
2.調査をしたが記述のなかった資料
×『世界の神話』 マイケル・ジョーダン/著 青土社 1996年
p15 「はじめに」に、「一般的に言って、記録が残る最古の神話はシュメール人によるもので、紀元前3000年頃にまで遡る。」と記述あり。
p80 シュメールの創世神話の一部「エンキとニンマーと人間の創造」の項目あり。出産を助ける神ニンマーが、前述の出産の女神ニンーティと思われるが、体の1部を使って人間を生み出す内容は記述なし。
×『世界神話大事典』 イヴ・ボンヌフォワ/編 大修館書店 2001年
p162~ 「メソポタミアの神話・宗教」の項目あり。ニントゥ(出産の神)の記述はあるが、聖書との関係や、体の1部を使って人間を生み出す記述はなし。
- 事前調査事項
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インターネットで、アダムとイブの検索をしたが、見つからなかった。
- NDC
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- 聖書 (193 9版)
- 神話.神話学 (164 9版)
- 参考資料
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- 神話・伝承事典 バーバラ・ウォーカー/著 大修館書店 1988.7 164.033 4-469-01220-3
- 旧約聖書人名事典 ジョアン・コメイ/著 東洋書林 1996.4 193.1 4-88721-089-2
- 世界大百科事典 1 平凡社 2007.9 031
- 創世記を読む 和田幹男/著 筑摩書房 1990.2 193.211 4-480-84211-X
- キーワード
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- アダム
- エバ
- イブ
- 旧約聖書
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- その他
- 質問者区分
- 一般
- 登録番号
- 1000192033