レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2019年02月16日
- 登録日時
- 2022/03/21 17:21
- 更新日時
- 2022/04/13 17:53
- 管理番号
- 県立長野-18-152
- 質問
-
長野県内の古い神社の第1位から第3位を知りたい。
- 回答
-
神社の創祀・創建年に関して大部分の神社が不詳としているため、順位付けができない。
意向に沿うかわからないが、長野県内の神社に関する以下の資料を案内した。
・『長野県史 通史編 第1巻 原始・古代編』 長野県編 長野県史刊行会 1989 【N209/11-4/1】
p.531-536 第3章:第6節 社と寺 1 古代の社に
「社の成立」「国家の統制」「神封の制」と信濃の社に関しての記載がある。
p.535に
「神戸を与えられた具体的な神社名について、(-中略-)信濃国内では、高井郡の墨坂神(すみさ
かのかみ)と越智神(おちのかみ)、および小県郡の生島足島神(いくしまたるしまのかみ)に、
それぞれ―戸が、諏訪郡の健御名方富命(たけみなかたとみのみこと)神に七戸があたえられてい
た(-後略-)」
とある。
p.536-543 同章同節 2 須波(すわ)神と水内(みのち)神に須波神・水内神の解釈や信濃の神が選ば
れた背景の記載がある。
p.597-607 第4章 律令支配の変質と信濃 4 寺社政策の転換 のp.598「『延喜式神明(じんみょう)
帳』にみる国別祭神数」の表で、
「信濃が祭神数48(明神大7・明神小41)あり、口絵に46社48座の掲載がある。社数と座数が異
なるのは、諏訪郡の南方刀美(みなかたとみ)神社(諏訪神社)(南方刀美神、八坂刀売(やさか
とめ)神、諏訪市・下諏訪町)と小県郡の生嶋足嶋神社(生嶋神、足嶋神・上田市)にそれぞれ二
座がまつられていたからである」
との記載がある。
p.598に「神階の昇叙」に平安時代における信濃の神階昇叙が表で掲載されている。
・『寺と神社』 信州郷土史研究会編 信濃毎日新聞社 1981 【N180/34】
p.169 2 神社 3,000を超える信州の神社
日本書紀によると、信州ではじめての神社は、持統天皇5年(691)8月、使者を遣わし須波・水
内などの神をまつらせたと記してある。須波神は健御名方富命神をまつった諏訪の諏訪神社のこ
と、水内神については戸隠神社とも健御名方富命神彦神別神社ともいい、明らかでない。(-後
略-)
との記載がある。
・『要説信濃通史』 木藤岡剛著・刊 1980 【N209/24】【最終確認2022.3.21】(国立国会図書館デジタルコレクション・資料送信サービス参加館公開)
p.23 2 古代の信濃 (4) 「信濃の原始宗教」に、
(-前略-)古代人の原始信仰といえば、信濃においては、どうしても諏訪大社が念頭に浮かぶ。
諏訪大社の鎮座時期はあまりにも古いので、正確な史料はほとんどない。諏訪神社の前身は、古
代人の山嶽信仰の対象として早くから尊崇されていた蓼科(たてしな)山ではなかったろうか。
持統天皇五年(六九〇)の条に「信濃国須波、水内神を祭る」との記録があるが、これが最初であ
る。(-後略-)
と記載がある。
p.36-41 (7) 「平安時代の信濃信濃の神々と式内社」に、
(-前略-)延喜五年秋(九〇五)、撰述された「延喜式」に、延喜式内社として全国三千百三十二
座を載せてある。信濃は四十八座(大七座・小四十―座)にして皆国司神祭に属した。信濃の神社が
始めて記述されたのは、先記のとおり日本書紀の持統天皇五年(六九〇)「龍田風神、信濃須波、水
内神等の神を祭らしむ」であつて、(-中略-)六〇年あまりの間に信濃の神々の叙位・昇叙は、三
〇回位行われている。
とあり、p.37-41に信濃の式内社48座、式外社及び神明宮の詳しい記載がある。
参考までに、平安後期から中世にかけて行われた社格で、信濃国の第一位から第三位の神社が以下に記載がある。
・『諸国神社 一宮・二宮・三宮』 渋谷申博著 山川出版社 2015 【175.9/シノ】p.154-158に
一宮 諏訪大社、二宮 小野神社、三宮 穂高神社
とある。それぞれ、諏訪市、塩尻市、安曇野市に所在する。
- 回答プロセス
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1 長野県内の神道の歴史を確認するために、『長野県史 通史編 第1巻 原始・古代編』 を調べる。
2 郷土分類N170(長野県の神道)の書棚で、神道の歴史について書かれた資料を調べる。
<調査資料>
・『日本の神々 9』谷川健―著 白水ネ± 2000【N170/22】
・『信濃国と神社』太田秀延著 県社伊豆毛神社社務所 1930【N170/5】
- 事前調査事項
- NDC
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- 神社.神職 (175 10版)
- 参考資料
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長野県/編集 , 長野県. 長野県史 通史編 第1巻. 長野県史刊行会, 1989.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I005947116-00 (【N209/11-4/1】) -
信州郷土史研究会 解説・写真 , 信州郷土史研究会. 寺と神社. 信濃毎日新聞社, 1981. (信州の文化シリーズ)
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001525534-00 (【N180/34】) -
木藤岡剛 著 , 木藤岡, 剛. 要説信濃通史. 木藤岡剛, 1985.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001749172-00 (【N209/24】) -
渋谷申博 著 , 渋谷, 申博, 1960-. 諸国神社一宮・二宮・三宮. 山川出版社, 2015.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I026595676-00 , ISBN 9784634150867 (【175,9/シノ】)
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長野県/編集 , 長野県. 長野県史 通史編 第1巻. 長野県史刊行会, 1989.
- キーワード
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- 神社
- 諏訪神社
- 墨坂神社
- 越智神社
- 生島樽島神社
- 小野神社
- 穂高神社
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000313910