レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2010/03/03
- 登録日時
- 2010/09/11 02:00
- 更新日時
- 2015/05/27 13:01
- 管理番号
- 埼熊-2010-003
- 質問
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解決
大河内金兵衛久綱について書かれた資料が見たい。
- 回答
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大河内金兵衛久綱は寛永年間の羽生領の代官で『羽生市史』などに記述あり。忍城の城代も務め、寛永4年(1627)-11年現羽生市を検地した記録が残っている。また『干城録』などにも記述がある。
記述のあった資料は次のとおり。
①『羽生市史 上』(羽生市史編集委員会編 羽生市 1971)
p283 羽生の代官として名前あり。
p284、286 小松、名の三地区の支配状況に記載あり。
小松 慶長19(1614)-寛永16(1639) 大河内金兵衛
名 寛永5(1628)-寛永20(1643) 大河内金兵衛
p287-289 「大河内金兵衛久綱は、羽生領の代官で…」と、支配地、簡単な経歴、残っている文書(『新編武蔵風土記稿』『寛政重修諸家譜』)などについての記載あり。
p306 忍城の解説に、慶長5年幕府直轄で城代をおく番城となり、「(元和)七年に至って大河内金兵衛が城代となり、寛永三年(一六二六)三月まで続く」とあり。(元和7年(1621年))
p307 「寛永四年(一六二七)十一月から寛永十年(一六三三)五月まで、大河内金兵衛久綱が城代となる。大河内金兵衛は、羽生領の代官で羽生領をはじめ忍領の各村の検地を行なっている。代々金兵衛を襲名し秀綱の子が久綱である。」
p367 川俣関所の記述に「慶長十五年辰年関東地方御奉行大河内金兵衛殿御預り」とあり。
p480-482 『新編武蔵風土記稿』からとして、羽生市の検地に関し記載あり。
その他、p485、p492、p496-503、p526などにも記述あり。
②『羽生市史 追補』(羽生市史編集委員会編 羽生市 1976)
巻末に上下巻の索引あり(追補の索引はなし)。
p434(上巻索引)「大河内金兵衛」の項あり。
p80 用水路関連資料に「元和九亥年大河内金兵衛様御代官…」と記載あり。
p90 「日向用水堀」の項に「是ハ寛永十二年大河内金兵衛様御掛り…」と記載あり。
p91にも記載あり(寛永十一年)。
p93 「利根川古今沿革取調書」の記載で、忍領上新郷・須加村・下中条村・坂巻村の沿革に「慶長五年より代官大河内金兵衛支配セリ」とあり。
p94 上記史料の羽生領稲子村の沿革に「慶長十九年ヨリ御料地ニナレリ」「大河内金兵衛 慶長年度」と記載あり。
③『干城録 9』(林亮勝校訂 坂本正仁校訂 人間舎 2000)
p58-62 若年寄堀田正敦が編纂した旗本の伝記。「大河内」の項あり。大河内金兵衛久綱についての記載あり。出典(『家譜』『寛永譜(寛永諸家系図伝)』など)も明記されている。
④『寛政重修諸家譜 4』(高柳光寿編 続群書類従完成会 1964)
p392 「(大河内)久綱」の項あり。10行程度の解説あり。
⑤『寛永諸家系図伝 1』(日光東照宮社務所編纂 日光東照宮社務所 1989)
p485 「「(大河内)久綱」の項あり。6行程度の解説あり。
⑥『行田市史 下』(行田市史編纂委員会編 行田市 1964)索引あり。
p51-52 大河内金兵衛(久綱)についてわずかに記述あり。
⑦『国史大辞典 3』(国史大辞典編集委員会編 吉川弘文館 1983)
p838「勘定奉行」の項に掲載されている勘定奉行一覧に「大河内久綱」の名前あり。転免は寛永15.12.5(この一覧表は『柳営補任』をもとに他の資料と照合して作成されたもの)
⑧『日本史大事典』(平凡社 1994)
第7巻 索引(大河内久綱) 以下の2項目あり
第2巻 p540「勘定奉行」の項に「大河内久綱」の名前あり。通称「金兵衛」在籍期間「?-1638」とあり。
第6巻 p318「松平氏 まつだいらうじ」の項に【松平氏略系図】あり。その中に「大河内久綱」の名前あり。父は大河内秀綱(年代等は不明)。
- 回答プロセス
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《Wikipedia》の「大河内久綱」の項を参考に調査する。
歴史関係事典(回答中⑦⑧)をあたる。
《レファ協DB》の「埼熊-2008-148」「羽生市須影にあった蓮華寺(廃寺)について知りたい。」の事例により、『羽生市史』に質問の人物に関する記述があることがわかり、回答資料①②を確認する。
旗本の伝記を確認する。(回答資料③④⑤)
忍城の城代であったことから回答資料⑥を確認する。
- 事前調査事項
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『国史大系』(黒板勝美 吉川弘文館)
- NDC
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- 個人伝記 (289 9版)
- 貴重書.郷土資料.その他の特別コレクション (090 9版)
- 参考資料
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- 『羽生市史 上』(羽生市史編集委員会編 羽生市 1971)
- 『羽生市史 追補』(羽生市史編集委員会編 羽生市 1976)
- 『干城録 9』(林亮勝校訂 人間舎 2000)
- 『行田市史 下』(行田市史編纂委員会編 行田市 1964)
- 『国史大辞典 3』(国史大辞典編集委員会編 吉川弘文館 1983)
- 『日本史大事典』(平凡社 1994)
- キーワード
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- 大河内 久綱(オオコウチ ヒサツナ)
- 羽生市-埼玉県
- 代官-江戸時代
- 郷土史料
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000071166