レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2009/05/21
- 登録日時
- 2009/09/09 02:11
- 更新日時
- 2009/09/17 09:11
- 管理番号
- 埼浦-2009-020
- 質問
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解決
喜多院(キタイン:埼玉県川越市)所在の暦応5年(1342)銘の板碑について、写真・大きさ・銘文が詳細にわかる資料はあるか。
- 回答
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「喜多院所在の暦応5年銘の板碑」は、県指定記念物(史跡)の「暦応の古碑」といわれているものと思われる。喜多院には板碑が複数基あるが、暦応5年銘の板碑はこの1基のみ。「暦応の古碑」について詳しく書かれている下記資料を紹介した。
『川越の板碑調査報告書』
口絵に写真が掲載されている。p23-24に「埼玉県指定文化財(暦応の古碑)」について記述がある。大きさについては、「台上高232糎、最大幅61.5センチ」とある。銘文についても全文が掲載されている。
『川越市史 第2巻[2]中世編』
口絵1にカラー写真が掲載されている。p3に「口絵1 喜多院板碑」の簡単な解説がある。p35-36「川越市の結衆板碑」の項にも、この板碑についての記述がある。
『埼玉の文化財 史跡編 埼玉県の文化財シリーズ4』
p77に「暦応の古碑」について拓本と解説が掲載されている。大きさについては、「高さ237cm、幅60cm」とある。銘文については、「蓮座にのる阿弥陀種子を上部に刻み、その下中央には、やや大きめの文字で『過去』『現在』及び『暦応五年□月十五日』、その両側に信尊上人、政海法印、心聡法務、良海闍梨など50名近くの人名を表面いっぱいに見事な書体で刻んでいる」とある。
『川越市の文化財』(川越市教育委員会 2002)
p196に「暦応の古碑」についてカラー写真つきで掲載されている。大きさについては、「高さ232cm、最大幅61.5cm、厚さ7cmを測る」とある。また、銘文についての記述もある。
『埼玉県板石塔婆調査報告著 2 資料編(1)』(埼玉県教育委員会 1981)
各市町村の板石塔婆について表にまとめた資料。p589に掲載されている。項目は「所在地」、「基番号」、「主尊・銘文」(全文)、「枠線」、「計測値」、「形状」、「備考」、「西暦」。
『埼玉県板石塔婆調査報告著 1 本文・図版編』
本文編p50に「県指定記念物(史跡)」の一覧があり、「暦応の古碑」が掲載されている。
概要として「無量寿院歴代住職名を刻す 暦応五年卯月十五日銘、高さ232cm」とある。
拓本図版p76に拓本が掲載されている。
岩城邦男「川越市の板碑(2)」(『埼玉史談 23巻1号』p1-18 埼玉県郷土文化会 1976.4)
p8-13に「暦応の古碑」についての記述がある。銘文は、全文が手書きで記載されている。
板碑に刻されている50名の僧の中で、13人の略歴についても掲載されている。
- 回答プロセス
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埼玉県および川越市の板碑、文化財関係の資料を調査した。
『埼玉雑索』を〈暦応 & 古碑〉で検索したところ、該当する論文が1件ヒットした。
その他の調査資料は以下のとおり。
『川越の板碑調査報告書』(川越市教育委員会 1979)『川越市史 第2巻 [2] 中世編』(川越市 1985)『埼玉の文化財 史跡編 埼玉県の文化財シリーズ4』(埼玉県教育委員会 1982)『川越市の文化財』(川越市教育委員会 2002)など。
- 事前調査事項
- NDC
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- 寺院.僧職 (185 9版)
- 貴重書.郷土資料.その他の特別コレクション (090 9版)
- 参考資料
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- 『埼玉県板石塔婆調査報告著 2 資料編(1)』(埼玉県教育委員会 1981)
- 『埼玉史談 23巻1号』(埼玉県郷土文化会 1976)
- キーワード
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- 卒塔婆-埼玉県-川越市
- 板碑
- 喜多院(キタイン)
- 郷土資料
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000057727