①『乞胸と江戸の大道芸』高柳 金芳著(柏書房、1981)には、「婆等」は「女の節季候」のことで、「12月20日ごろから赤い前垂に白木綿の覆面で、うばら祝いましょう…といいながら米銭を乞うて歩いたというが、これは京都に限られ…」との記載があり、「人倫訓蒙図彙」からの絵が収録されています(p93)。
②『人倫訓蒙図彙(東洋文庫 519)』(平凡社 1990)p289に絵と解説文が掲載されています。
③『風俗絵画の文化学 都市をうつすメディア』(思文閣出版 2009)所収「近世風俗絵画のなかの節季候 川嶋将生」(p122~137)は節季候についての先行資料も紹介していますが、そこでは「都名所図巻」に描かれた節季候と婆等が紹介されています。
④『近世祭礼・月次風俗絵巻』(東方出版 2005)に「都名所図巻」が所収されており同書p162に掲載されています。
⑤『随筆辞典 2 雑芸娯楽編』(東京堂 1960)には「京のうばら」「京の節季候」の項があり、いずれも「日次紀事」を典拠にしています(p121)。
⑥『日本庶民生活史料集成 第23巻 年中行事』(三一書房 1981)に「日次紀事」が収録されており、「婆等」については12月20日の人事に(p127)、「節季候」については12月22日の人事に記載されています(p128)。