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レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

提供館
(Library)
滋賀県立図書館 (2110049)管理番号
(Control number)
滋2023-0004
事例作成日
(Creation date)
2023/6/30登録日時
(Registration date)
2023年07月01日 00時30分更新日時
(Last update)
2023年09月08日 11時41分
質問
(Question)
"滋賀県の安曇川流域では「筏流し」が盛んであったときくが、最盛期に流下していた筏の数/年、または材木の本数/年を知りたい。






南船木区史編集委員会:編『南船木史』南船木区:発行(1999)には「明治二十三年度の共同売上高、大正十一年度売上高」(p.78)の記述がありますが、記載されている数量(材木の本数)が安曇川を流れていた総数がどうか分かりません。また、明治二十二年度以前、明治二十四年度から大正十年度の間、大正十二年度以降の各年度の数字はどうなのかも記述がありません。

"
回答
(Answer)
下記資料に材木の売上本数などの記述がありました。

・『高島郡誌 全 増補 』(高島郡教育会編著・饗庭昌威増補編、饗庭昌威、1972年)
 p.1230に『南船木史』と同じ数値の「明治二十三年度賣上高、大正十一年度賣上高」が記載されており、引用元と思われます。
・『滋賀県市町村沿革史 第4巻 覆刊 』(滋賀県市町村沿革史編さん委員会編著、1988年)
 p.1017に「この組合は大正八年船木材木組合と改称し、大正末期までは年々一〇〇万才を越える末口四寸以上の松や杉・ヒノキ材などを売り上げ、二万本を上回る末口四寸以下の材木を取り扱った」との記述があります。

そこで、国立国会図書館デジタルコレクションにて、「南船木材木同業組合」のキーワードで検索したところ、年毎の数値が掲載された資料はヒットしませんでしたが、
『発電水力調査書第2巻』(臨時発電水力調査局編、逓信省、大正3年)の「第八編大阪支局域内」の410コマ~412コマ(p.762-767)「第六節安曇川」の項目中、411コマ目(p.765)に、大正元年(1912年)調べの年平均(期間の記載はなし)の数値が次のとおり掲載されていました。
「前述ノ如ク本川上流ハ殖林盛ンニシテ且ツ沿岸ノ道路開ケサル故ニ此等ノ伐木ハ凡テ筏トナシテ川口船木マテ流下ス其ノ年平均流下數量次ノ如シ
    長三間末口五寸以下ノモノ 五、〇〇〇本
    長二間末口五寸以上ノモノ 二五〇萬才(一才ハ長二間平均一寸角ノモノ)
    此ノ筏數凡ソ八百連
    一組筏ノ大サ 最大長一五間 巾六尺此才數凡ソ四、〇〇〇才
           最小長一〇間 巾五尺此才數凡ソ二、〇〇〇才
  此ノ流下賃金總額一、五〇〇圓
 (以上大正元年南船木材木同業組合事務所調)」

『発電水力調査報告書第2巻』は、国立国会図書館デジタルコレクションにて公開されており、以下のURLから閲覧・複写いただけます。
https://dl.ndl.go.jp/pid/946286
(URL確認日:2023年3月17日)

ご参考までに、確認したものの、お探しの記述が見当たらなかった主な資料は下記のとおりです。
・レファレンス事例検索「安曇川における「木流し」「筏流し」に関する資料はないか。」「滋賀県の安曇川流域で信仰されていた「シコブチ神」「シコブチ信仰」「シコブチ神社」に関する資料を知りたい」にて紹介の資料
・『山本家文書目録 旧近江国高島郡南船木村』(滋賀県安土城郭調査研究所∥編集、滋賀県安土城郭調査研究所、2001年):当館には材木座に残る古文書そのものの所蔵は確認できませんでしたが、p.38に「山本家は船木の旧材木座に属しており、座の中心的役割を担ってきた家である。山本家文書には織豊期以降の材木座に関する文書が多く含まれている」とありこちらの資料を確認しました。山本家文書の目録・調査報告・一部翻刻が掲載されています。基本的に江戸時代以前の文書であり明治以降の文書は少なく、目録を確認しましたが、お探しの筏・材木の流下数は含まれていないと思われます。山本家文書は平成6年度(1994年度)から滋賀県立安土城考古博物館に寄託されています(p.38より)。
・『滋賀県統計全書』明治38年~44年、大正4年~大正15年(滋賀県、1907年~1928年)
・『滋賀県高島郡統計書』明治41年~大正2年、大正4年、6年、12年(滋賀県高島郡役所、1909~1925年)
・『高島町史』(高島町役場編、高島町役場、1983年)
・『滋賀県史採集文書 (県有影写文書) 129 写真複製版 』(滋賀県立図書館(製作)):中に「安曇川筏記録」(高島郡広瀬村)という古文書が採録されていますが、江戸時代の享保14年(1729年)の資料でした。
・『安曇川の治山』(滋賀県農林部林務課編集、滋賀県農林部林務課、1969年)
・『高島の森林・林業 』(滋賀県西部・南部森林整備事務所高島支所[編] 、滋賀県西部・南部森林整備事務所高島支所、2010年)
・『滋賀縣之林業』大正7年版 ・大正8年版 (滋賀県農林部林務課編集、滋賀縣森林課、1918年~1919年)
・『滋賀縣の林業』(滋賀県編、滋賀県、1953年)
回答プロセス
(Answering process)
事前調査事項
(Preliminary research)
NDC 
参考資料
(Reference materials)
1 南船木史 南船木区史編集委員会∥編集 南船木区 1999年 5-2115- 99
2 高島郡誌 全 高島郡教育会∥編著 饗庭昌威∥増補編 饗庭昌威 1972年 S-2110- 72
3 滋賀県市町村沿革史 第4巻 各論 滋賀県市町村沿革史編さん委員会∥編著 弘文堂書店 1988年 S-2100-4
キーワード
(Keywords)
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
事実調査
内容種別
(Type of subject)
郷土
質問者区分
(Category of questioner)
登録番号
(Registration number)
1000335150解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
解決

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