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レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

提供館
(Library)
千葉県立東部図書館 (2110047)管理番号
(Control number)
千県東-2022-0012
事例作成日
(Creation date)
2022年08月21日登録日時
(Registration date)
2023年03月23日 16時38分更新日時
(Last update)
2023年03月23日 16時38分
質問
(Question)
安岡正篤が作った「岡部家の家訓」について書かれている資料を見たい。
回答
(Answer)
【資料1】『帝王学ノート 混沌の時代を生き抜く』(伊藤肇著 PHP研究所 2001)
p206-213「楽処ノ楽ハ真楽ニアラズ」に、岡部家の家訓が作成された経緯と家訓の全文・解説が掲載されていました。
解説によれば、これは「安岡先生が博多古老の長老、岡部繁翁に懇嘱されて」作ったものだそうです。
【資料2】伊藤肇「醒睡帖」(『師と友』352号 1979.6)(info:ndljp/pid/1804470)p30-31
【資料3】伊藤肇「醒睡帖」(『師と友』353号 1979.7)(info:ndljp/pid/1804471)p30-31
【資料2】では岡部家の家訓1-4とその解説が、【資料3】では岡部家の家訓5-7とその解説が掲載されていました。

また、郷学研修所・安岡正篤記念館に「岡部家の家訓」について問い合わせたところ、安岡正篤は安田家に伝わる家訓である「傳家寳(でんかほう)」を元にし、様々な古典籍などの知識を加えてその時々で独自の家訓を作っていったようだ、とのことでした。

そこで「傳家寳」について書かれている資料を探したところ、以下の資料が見つかりました。
【資料4】『安岡正篤一日一言 心を養い、生を養う』(安岡正篤著 致知出版社 2006)
p96「5月30日 傳家寳」
「傳家寳」の全文が掲載されています。内容は【資料1】とほとんど同じでした。
【資料5】「特集 万事入精」(『致知』470号 2014.9)p7
安岡正篤の「傳家寶」の一節が引用されている箇所がありました。
回答プロセス
(Answering process)
・安岡正篤の基本情報を確認するため、ジャパンナレッジLibを検索。
『国史大辞典』「安岡正篤」によると、1898年生まれ1983年没、「大正・昭和時代の東洋学者、右翼思想家」とあった。

・国立国会図書館リサーチ・ナビでキーワード「安岡正篤 家訓」「岡部家 家訓」と検索したが、情報は見つけられなかった。

・Googleをキーワード「岡部家 家訓」で検索。
小川原正道「執筆ノート 『評伝 岡部長職―明治を生きた最後の藩主』」(『三田評論』2006年10月号 2006年10月)の記事( https://www.keio-up.co.jp/kup/webonly/humanity/okabe/0610_note.pdf )がヒットし、そこには「岡部家の家訓」という記述があったが、原本を確認したところ違う岡部氏だった。
同じく「安岡正篤 岡部家」と検索したところ、ブログ「おばあちゃんのひとりごと」2020年12月21日( https://itazurakko713.fc2.net/blog-entry-2689.html )に伊藤肇著『帝王学のノート』を引用する形で「岡部家の家訓」が書かれていた。
国会図書館オンラインでタイトルを検索したところ、【資料1】を見つけた。

・国立国会図書館デジタルコレクションを「安岡正篤 岡部家 家訓」で検索したところ、【資料2】-【資料3】を見つけた。

・【資料1】より「岡部繁」というキーワードを得たのでWhoPlusで検索したところ、『新徒弟道』(岡部繁著 日本電報通信社出版部 1944)の情報を見つけた。国立国会図書館デジタルコレクションで確認したところ、安岡正篤が書いた序文は掲載されていたが家訓についての情報は見つけられなかった。

・国立国会図書館リサーチ・ナビをキーワード「岡部繁」で検索し、『日本産業人名資料事典 2第3巻』(日本図書センター 2002)p299-300「岡部繁」を確認したが、家訓については記述が見つけられなかった。

・ジャパンナレッジLibをキーワード「岡部繁」、CiNii Research・ELDB・ざっさくプラスをキーワード「岡部繁」「岡部&家訓」「安岡正篤&家訓」で検索したが情報は見つけられなかった。

・千葉県立図書館ホームページ「図書・雑誌・視聴覚資料検索」を件名「安岡正篤」で検索。
『安岡正篤先生年譜』(安岡正篤先生年譜編纂委員会,安岡正篤先生生誕百年記念事業委員会編 郷学研修所・安岡正篤記念館 1997)p235 昭和57年6月23日に「大正時代親交の、福岡県師友協会理事長岡部繁長逝(95歳)。かつて、岡部工業所を提げて農士に対し工士の教育を先生に託す」という項目があり、弔辞を代読してもらったとの記述を見つけた。

・『安岡正篤先生年譜』を発行した郷学研修所・安岡正篤記念館に、岡部家の家訓や『安岡正篤先生年譜』の記述について問い合わせたところ、「『岡部家の家訓』に関する資料は持っていない」との回答を得た。
ただし安岡正篤は安岡家に伝わる家訓である「傳家寳(でんかほう)」を元にし、様々な古典籍などの知識を加えてその時々で独自の家訓を作っていったようだ、との回答を得た。

・Googleをキーワード「傳家寳」と検索。個人ブログ「いちとれのくらし」2022年3月30日( https://plaza.rakuten.co.jp/brandx7/diary/202205290002/ )に「傳家寳」が引用されており、【資料4】が参考資料に挙げられていた。
また「福岡広告デザイン会社サンク 社長BLOG」2014年8月8日( http://cinq5.com/wordpress/?p=310 )で【資料5】の情報を見つけた。
【資料5】について、所蔵している国立国会図書館に確認したところ、「傳家寶」の一節が引用されているとの回答を得た。( https://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000320710

・以下は情報が見つけられなかった資料
安岡正篤「二つの家訓」(『師と友』97巻11月号 1957年11月)p2-7
『安岡正篤の研究 民本主義の形成とその展開』(川井良浩[著] 明窓出版 2006)
『政財界の指南番・安岡正篤』(須田耕史著 新人物往来社 1993)
『安岡正篤と伊藤肇 師と弟子』(宮本惇夫著 致知出版社 1998)
『「昭和の教祖」安岡正篤の真実』(塩田潮著 ワック 2006)
『安岡正篤人間学』(神渡良平著 同信社 1992)
『昭和の教祖安岡正篤』(塩田潮著 文芸春秋 1991)
『素顔の安岡正篤 わが祖父の想い出』(安岡定子著 PHP研究所 1988)
『人間の品格 安岡正篤先生から学んだこと』(下村澄著 大和出版 1991)
『安岡正篤に学ぶ人物学』(新井正明ほか著 致知出版社 1994)
『安岡正篤の世界 先賢の風を慕う』(神渡良平著 同信社 1991)
『安岡正篤人生を変える言葉』(神渡良平[著] 講談社 2013)
『安岡正篤心に残る言葉』(藤尾秀昭著 致知出版社 2011)
『安岡正篤 運命を思いどおりに変える言葉』(安岡正篤著 イースト・プレス 2017)
『軍国美談此の精神』(池沢由蔵編 自立社 1937)
『師と友』17巻1号(全国師友協会 1965年1月)
『風教刷新の詔書を拝し新思想と普選問題を論ず』(岡部繁著 岡部繁 1923)

(インターネット最終アクセス:2022年8月21日)
事前調査事項
(Preliminary research)
NDC
人生訓.教訓  (159 9版)
参考資料
(Reference materials)
【資料1】『帝王学ノート 混沌の時代を生き抜く』(伊藤肇著 PHP研究所 2001)
【資料2】伊藤肇「醒睡帖」(『師と友』352号 1979.6)(info:ndljp/pid/1804470)p30-31
【資料3】伊藤肇「醒睡帖」(『師と友』353号 1979.7)(info:ndljp/pid/1804471)p30-31
【資料4】『安岡正篤一日一言 心を養い、生を養う』(安岡正篤著 致知出版社 2006)
【資料5】「特集 万事入精」(『致知』470号 2014.9)p7
キーワード
(Keywords)
安岡,正篤(ヤスオカ, マサヒロ)
家憲・家訓(カケン カクン)
照会先
(Institution or person inquired for advice)
郷学研修所・安岡正篤記念館
国立国会図書館
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
文献紹介
内容種別
(Type of subject)
質問者区分
(Category of questioner)
図書館
登録番号
(Registration number)
1000330894解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
解決

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