レファレンス事例詳細(Detail of reference example)
提供館 (Library) | 京都府立京都学・歴彩館 (2110022) | 管理番号 (Control number) | 京歴-660 | |||||||
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事例作成日 (Creation date) | 2022年01月18日 | 登録日時 (Registration date) | 2023年02月15日 10時58分 | 更新日時 (Last update) | 2023年03月27日 15時36分 | |||||
質問 (Question) | 以前読んだ本の書名がわからないので探してほしい。京都の紫の霞または霧について書かれており、大佛次郎の『帰郷』や水上勉の文章が引用されていたように思う。 また、京都で紫の霞が発生するメカニズムや、現在でも見られるのかについても知りたい。 | |||||||||
回答 (Answer) | お探しの条件をすべて満たすものは見つからなかったが、以下の本を紹介した。 『京都, 2(ふるさと文学館 ; 第31巻)』(①) pp.327-333に大佛次郎『京都の誘惑』が取り上げられ、そのなかで京都の紫色の霞や、紫の雲について書かれている。 この本には、水上勉『五番町遊郭附近』等が引かれているが、大佛次郎『帰郷』はない。 『京都紀行 : 歴史と名作』(②) 水上勉の作品や大佛次郎『帰郷』等の文学作品を引用しながら京都の名所を案内する本。p.60で『枕草子』の「春はあけぼの」の箇所を引用しながら、東山の夜明けの景色を紹介しているが、簡単な記述にとどまっている。 大佛次郎や水上勉の文章は引用されていないが、紫の霞や雲について書かれた本があった。 『京都色彩紀行』(③) 染色家の吉岡幸雄氏が色彩をテーマに京都を案内する本で、p.14に紫色の霞がかかる夜明け前の比叡山の美しい姿を描いた文章がある。 『古典と名作で歩く本物の京都(祥伝社黄金文庫)』(④) pp.11-12で『枕草子』を引用しながら、山に囲まれた京都の夜明けの様子を描写している。 京都で紫の霞が発生するしくみについては、上述の資料①が地形と関連づけて説明している。 なお、次の資料によると京都は霧が発生しやすい地だという。 『京都暮らしの大百科 : まつり・伝承・しきたり12カ月』(⑤) 同書によると、風の弱い晴れた日には、放射冷却によって地表が冷やされる。京都は盆地になっているため、冷えた空気が盆地に溜まり、霧が発生しやすくなるという。(p.344) 京都で今も紫の霞や雲が見られるのかについては、大気に関する資料を中心に調べたが見つからなかった。 | |||||||||
回答プロセス (Answering process) | 【書名の特定について】 開架・書庫の文学の棚、開架の京都の歴史・地誌のコーナーで条件に合う資料を探し、②~④を見つけた。 google書籍検索でキーワード「京都△紫△大佛次郎△水上勉」を検索し、『京都, 2(ふるさと文学館 ; 第31巻)』(①)に京都の紫の霧について書かれていることがわかったので確認したところ、更に紫の霞が発生するしくみについての記載も見つかった。 【紫の霞について】 自然科学の棚を探したほか、歳時記、年中行事の棚をブラウジングし、『京都暮らしの大百科 : まつり・伝承・しきたり12カ月』(⑤)に関連する記述があるのを見つけた。 また、京都の大気に関する資料を調べた。 | |||||||||
事前調査事項 (Preliminary research) | ||||||||||
NDC |
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参考資料 (Reference materials) |
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キーワード (Keywords) |
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照会先 (Institution or person inquired for advice) | ||||||||||
寄与者 (Contributor) | ||||||||||
備考 (Notes) | ||||||||||
調査種別 (Type of search) | 所蔵調査 | 内容種別 (Type of subject) | 郷土 | 質問者区分 (Category of questioner) | ||||||
登録番号 (Registration number) | 1000328993 | 解決/未解決 (Resolved / Unresolved) | 未解決 |