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レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

提供館
(Library)
福岡県立図書館 (2110014)管理番号
(Control number)
福郷-183
事例作成日
(Creation date)
2022年06月25日登録日時
(Registration date)
2023年02月08日 14時08分更新日時
(Last update)
2023年02月08日 14時11分
質問
(Question)
福岡県の「山の神」信仰について知りたい。
回答
(Answer)
以下の資料を紹介した。
◆参考資料1『福岡県史 民俗資料編 ムラの生活(上)』
◆参考資料2『福岡県史 民俗資料編 ムラの生活(下)』

凡例によると、参考資料1・2ともに福岡県教育委員会が昭和54・55両年度にわたり国庫補助事業として実施した、緊急民俗文化財分布調査で得られた資料をもとに編纂したものであり、当該調査については、福岡県内150ヵ所の調査地区を選定して15項目にわたり、共通の調査票を用い、各地区に調査員を委嘱して実施されたものである。
調査表記入要領p.(45)の「11,信仰(A)」に「(6)組や講で奉祀する神仏」の項があり、「特に山の神については、神体(人形・木・山・石など)、性別(男か女か、夫婦か)、性格(産の神・狩猟の神)、田の神と山の神の入れかわりがあればそのまつり方、禁忌・俗信などを書く。」とある。

◆参考資料3所収 「山の神と七瀬祭」木村正人
p.67に「豊前国仲津郡西河谷本庄村(現在の犀川町大字本庄)に大飢饉があり数多くの人間、牛馬が死亡した。天保四癸巳年に供養復興にと、指月山即生寺薬師如来、貴船神社山の神を設置して祈願した。七瀬祭の七瀬とは、山の神、虎が池、千五郎池、上堰、中堰、釜原堰、高屋堰を以て呼称した。」とある。
また、「昔から七瀬祭の主柱は山の神であった。春になれば山から下りて田を護り、秋になって田の収穫が終れば、山に帰って山を護る。それが山の神の仕事であった」とある。

◆参考資料4所収 「筑豊の祭り41 過疎の地に人の和と熱を見る 田川郡添田町深倉の窟と山の神仏の祭り」香月靖晴
p.13「三、山の神の祭り 色濃く残る民俗の味わい」では、添田町深倉の山の神祭の様子が詳細に記載されている。

◆参考資料5『香春・英彦山の歴史と民俗 ムラの祭りと生活誌』

「第一章 香春地方の民間信仰」中「二 下香春の民間信仰」p.44に「山の神社」の場所の説明がある。p.49-50に「山の神祭り」のついて組毎に祭の時期などを整理した表がある。

同章中「四 採銅所地方の民間信仰」
p.89-94に「諸記録にもとづく、社祠一覧表」があり、p.93-94に「部落や組の祭帳に記されたり、現地で確認されたもの。」として、山神も記載されている。
p.95には「採銅所地区社祠・石塔分布図」があり、山の神をまつる祠の位置がわかる。
p.106-108には、「山の神社」の項があり、「(前略)かつては山の神が各所に祀られていたのであるが、山の神はいつ頃、どのような理由で祀られたのであろうか。山の神は山の谷間の奥や、それに近い山の中に祀られている場合が多いが、これは山を切り開いて田をつくった人たちが、その山に立ち入って木を伐り、山を削りそして、水を汚すので、山の神霊に山に立ち入る許しを得るために、山の神を祀ったと思われる。」とある。
また、山の谷間の開墾と、山の神の勧請の具体が挙げられ、山の神の祭りについて記されている。

同章中「五 勾金地方の民間信仰(一)」p.149-150の「山の神祭」では、各部落の祭りの内容が紹介されている。

「第三章 ムラの生活」「一 採銅所の民俗」p.216-220の「九 年中行事」では、一月と十一月に「山の神祭り」が紹介されている。

同章「三 津野の年中行事」
p.236に「山の神のお節<一月十六日>」とあり、「山の神が年始をしているので、山の神が守ってくれない。山に行くと怪我をするから、絶対に山に立ち入らない。山仕事をしている人たちは、山の神にお神酒を供え、集まってお祭りをする。」とある。

◆参考資料6『日本の民俗 福岡 40』「七 信仰」のp.133-134「2 山の信仰」では、田川郡添田町津野の山神祭りが紹介されている。
また、p.135-137では、八女郡矢部村の山の神祭りが紹介されている。
回答プロセス
(Answering process)
キーワードで自館検索したほか、福岡県史にあたった。
事前調査事項
(Preliminary research)
NDC 
参考資料
(Reference materials)
福岡県史 民俗資料編[1] 西日本文化協会/編纂 福岡県 1984 K209//フ
福岡県史 民俗資料編[2] 西日本文化協会/編纂 福岡県 1988.3 K209//フ
郷土誌さいがわ 1991年3月 9号 犀川町郷土史研究会 M/KC/894 (p.67-69)
西日本文化 1993年4月 290号 西日本文化協会 M/KC/16 (p.12-18)
香春・英彦山の歴史と民俗 木村 晴彦/著 葦書房 1989.6 K382/140/カ
日本の民俗 40 第一法規 1974.4 K382/000/フ
キーワード
(Keywords)
山の神 民間信仰 民俗 神祭
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
文献紹介
内容種別
(Type of subject)
郷土
質問者区分
(Category of questioner)
社会人
登録番号
(Registration number)
1000328713解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
解決

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