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レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

提供館
(Library)
静岡県立中央図書館 (2110034)管理番号
(Control number)
静岡一般-008
事例作成日
(Creation date)
2021年07月28日登録日時
(Registration date)
2023年02月03日 13時21分更新日時
(Last update)
2023年02月15日 18時52分
質問
(Question)
江戸時代、徳川吉宗の時代に日本にラクダが来てあちこち回ったらしい。
象が来た数年後だったらしい。
そのラクダは静岡県をいつ頃通ったのか知りたい。
回答
(Answer)
吉宗の時代(在職:1716年 - 1745年)には駱駝は来ていないようである。
文政のラクダのことかと思われるが、静岡県内に立ち寄ったという記載は確認できなかった。
回答プロセス
(Answering process)
【資料4】【資料6】によると江戸時代にラクダが来たのは下の3回らしい。
1回目 1646年(正保3年) オランダ商館長がラクダなどを幕府に献上
2回目 1803年(享和3年) アメリカ船フタコブラクダ1頭他を載せて長崎に入港したが、オランダ船を偽ったアメリカ船だったので幕府は受けとらず退去させた。
3回目 1821年(文政4年)、オランダ船ヒトコブラクダ雌雄一組が長崎に入港。幕府への献上が申請されたが却下され、しばらくオランダ商館で飼育、その後通詞へ贈呈され、さらに商人、見世物興行師の手に渡った。九州、四国、和歌山、大坂、京都と各地を巡業しながら、木曽街道を経て江戸に着いたのが3年後1824(文政7)年8月。10年以上にわたって全国を興行した。

【資料3】『絵本駱駝具誌』のp.84に文政時代のラクダの行程が記載されていたが、東海道を通ったなど静岡県内に立ち寄ったと思われる記述は確認できなかった。

今回調査した資料は以下のとおり

【資料1】『動物の旅 ゾウとラクダ』 豊橋市二川宿本陣資料館/編集 豊橋市二川宿本陣資料館 (当館請求記号:210.5/トヨ)
【資料2】『江戸の見世物』 川添 裕/著 岩波書店 (当館請求記号:080/イワ/681)
【資料3】『絵本駱駝具誌』 [高力 種信/著] 名古屋市博物館 (当館請求記号:779.4/コウ/2007)
【資料4】土橋 孝子「文政九年 甲府に来た駱駝」『甲斐』153号 山梨郷土研究会 2021.1 (当館請求記号:Z21/36)
【資料5】松井 洋子「正保三年駱駝の旅」『日本歴史』658号 2003 (当館請求記号:Z21/1)
【資料6】磯野 直秀「明治前動物渡来年表」『慶應義塾大学日吉紀要 自然科学』41号, 35-66, 2007
  https://koara.lib.keio.ac.jp/xoonips/modules/xoonips/detail.php?koara_id=AN10079809-20070331-0035 (2023.2.7確認)

また、『静岡県史』でも関連する記述は確認できなかった。

レファレンス協同データベースでヒットした下の事例を参考に調査をした。
・享保14(1729)年に象が日本に来た時、中御門天皇がその象を見物している。何かの本で、天皇と象が一緒に描かれている絵を見たが、その絵をもう一度見たい。どこで見たかは忘れてしまった。
  https://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000264899
・教科書に「江戸時代にラクダがもたらされた」という内容の記述があった。関連する資料を見たい。
  https://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000200727
事前調査事項
(Preliminary research)
NDC
日本史  (210)
参考資料
(Reference materials)
豊橋市二川宿本陣資料館 編 , 二川宿本陣資料館 (豊橋市). 動物の旅 : ゾウとラクダ. 豊橋市二川宿本陣資料館, 1999.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002834476-00
川添裕 著 , 川添, 裕, 1956-. 江戸の見世物. 岩波書店, 2000. (岩波新書)
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002912823-00 , ISBN 4004306817
[高力]猿猴庵 [著] , 名古屋市博物館 編 , 高力, 種信, 1756-1831 , 名古屋市博物館. 絵本駱駝具誌. 名古屋市博物館, 2007. (名古屋市博物館資料叢書 ; 3. 猿猴庵の本)
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000009192272-00
土橋 孝子 , 土橋 孝子. 文政九年 甲府に来た駱駝. 2021-01. 甲斐(153) p. 49-58
https://iss.ndl.go.jp/books/R000000004-I031262786-00
磯野 直秀 , 磯野 直秀. 明治前動物渡来年表. 2007. 慶應義塾大学日吉紀要. 自然科学 / 慶應義塾大学日吉紀要刊行委員会 編(41) p. 35~66
https://iss.ndl.go.jp/books/R000000004-I8772879-00  ( https://koara.lib.keio.ac.jp/xoonips/modules/xoonips/detail.php?koara_id=AN10079809-20070331-0035 (2023.2.7確認))
松井 洋子 , 松井 洋子. 研究余録 正保3年駱駝の旅. 2003-03. 日本歴史 / 日本歴史学会 編(658) p. 94~96
https://iss.ndl.go.jp/books/R000000004-I6472515-00
キーワード
(Keywords)
駱駝
見世物
珍獣
舶来動物
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
文献紹介 事実調査
内容種別
(Type of subject)
郷土 歴史
質問者区分
(Category of questioner)
社会人 図書館
登録番号
(Registration number)
1000328532解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
解決

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