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レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

提供館
(Library)
北海道立図書館 (2110028)管理番号
(Control number)
北方 22-0029
事例作成日
(Creation date)
2022/08/28登録日時
(Registration date)
2022年12月27日 16時36分更新日時
(Last update)
2023年01月29日 08時21分
質問
(Question)
幕末から明治時代初期(明治20年頃)にかけて、アイヌに対し道外の人や外国の人がどのような印象を持っていたのかを知りたいです。

●その質問の出典や情報源、調査済み事項など
1879年の函館新聞から、ドイツのハインリヒという人物がアイヌを視察したことがあるというのを読みました。そのため、明治時代初期のアイヌは外国から興味を持たれる存在だったと知り、どのような認識をされていたのか気になりました。
回答
(Answer)
回答資料1p.4~11に、コンパクトに書かれた記事として青柳信克(旭川博物館)∥著「外国人のみたアイヌ」があり。

「アイヌの人びとはヨーロッパの人びとと共通の起源をもつと考えられるようになり、そのことが一般大衆のアイヌの人びとへの興味、関心を高め、研究者や博物館によるアイヌ文化調査、民具収集に拍車をかけた。」と記述されている。

技術者としては、H・ケプロン外、78人の内、6割のアメリカ人が招聘、雇用され、そのほか、大森貝塚を発見し、発掘調査を行った生物学者E・Sモース、アメリカ東部の博物館からアイヌ文化調査と民具収集のために派遣されたR・ヒッチコックなどが訪れたとあり。

回答資料2p.94~106J・クライナー(ボン大学日本文化研究所)著「ヨーロッパ思想史とアイヌ観、アイヌ研究、アイヌ・コレクションの形成」があり、近世初頭からのアイヌ観が記述されている。

また、回答資料3p.21~28ヨーゼフ・クライナー(ドイツ日本研究所)著「3 ヨーロッパ思想史におけるアイヌの役割」
もあり。

回答資料4で、アイヌ民族について記述があるものは、p.111~126鈴木仁∥著「ジョン・バチェラーがみたアイヌ民族と日本人」があり。

同様な内容で、回答資料5もあり。


道外や外国でのアイヌがどのような印象かについて、集約した資料はあまり多くないため、回答資料5~7で紹介された中から主な外国人の紀行文や研究書を参考までに紹介。

回答資料6『アイヌ書誌』p.30「三 諸外国におけるアイヌ文献」には、外国のアイヌ研究家は、シーボルト、チェンバレン、バチラーを調べているという記述があり、それぞれのアイヌ文献を紹介している。

回答資料7p.298「Ⅳ 主要アイヌ文化関係執筆者の書誌」で明治20年頃の外国人の執筆について調べたところ、チェンバレンB.H、バチェラー,J、ピウスツキ,Bが該当した。

回答資料8p.91「酋長ペンリウクとアイヌ研究者たち、そして義経信仰」には、「1878(明治11)年には帝大のモースとミルン、それにバード、仏公使館のディースバッハ、オールトリア公使館のフォン・シーボルトがいずれもペンリウク宅に滞在した。」とあり。

回答資料9には、アルバート・ウィルヘルム・ハインリヒの函館巡覧についての考察があり、参考文献なども記載あり。
p.1~16発表⑤資料「北海道史研究協議会報告 明治期の外賓によるアイヌ視察に関する一考察ードイツ皇孫ハインリヒを事例としてー」北海道教育大学大学院札幌・岩見沢校 修士課程1年谷中章浩

回答資料10目次によるとp.87~169「Ⅲ 第1回北海道の旅(1872年=明治5年)の中に、「白老のアイヌとインディアン」「蒸気鋸に驚くアイヌの人たち」など若干記述あり。


回答資料11は、ハインリッヒ・フォン・シーボルトのアイヌに関する調査研究書


回答資料12はイザベラバードの紀行で、目次によるとp.263~366にアイヌに関する記述あり。

回答資料13は「アイヌの父」と称されたバチラーの自叙伝

回答資料14は、明治30年代と少し新しくなるが、ポーランドのアイヌ研究者ピウスツキの研究書である。

回答資料15は、ヒッチコックの調査記録
回答資料16p.113~130には、矢口祐人・出利葉浩司著「ロミン・ヒチコックが語った北海道・アイヌの人々」の研究論文があり。

また、明治37年に来日したフレデリック・スタールが書いた回答資料17p.148~152には、「第二十二章 アイヌ人種」の説明がありました。

そのほか、回答資料18~20は、博物学者ブラキストンがアイヌについて若干触れている旅行記やモースによるアイヌのスケッチや北海道を訪れた外国人についての資料で、詳細は掲載されておらず。
回答プロセス
(Answering process)
事前調査事項
(Preliminary research)
NDC
民俗学.文化人類学  (389)
参考資料
(Reference materials)
1 白い国の詩 通巻540号 東北電力地域交流部 2001.8.1 Z304
2 海外のアイヌ文化財:現状と歴史 小谷 凱宣∥編 南山大学人類学研究所 2004.3 ア.04/KA
3 アイヌ文化の形成と変容 小谷 凱宣∥編 名古屋大学大学院人間情報学研究科 1996.3 ア.3/A/イ
4 欧米アイヌ・コレクションの比較研究 小谷 凱宣∥編 名古屋大学大学院人間情報学研究科 1997.3 ア.06/O/イ
5 外国人の発見した日本 石井/正己∥編 勉誠出版 2018.6 281.04/G
6 アイヌ史資料集 補巻-[4] 辞典・書誌編 北海道出版企画センター 1980 ア.08/A/ホ-4
7 『アイヌ文化関係書誌の書誌』(国内刊行編)(抄) 出村 文理∥編 出村文理 2008.4 ア.02/A
8 イザベラ・バードを歩く 釜沢 克彦∥著 彩流社 2009.6 291.09/I
9 [北海道史研究協議会創立四十周年記念研究大会レジメ綴] [北海道立図書館] [2006.7] P210.06/HO
10 ケプロン日誌 蝦夷と江戸 ホーレス・ケプロン∥著 西島 照男∥訳 北海道新聞社 1985.2 289/C
11 小シーボルト蝦夷見聞記 H・v・シーボルト∥[著] 原田 信男∥[ほか]訳注 平凡社 1996.2 ア.0/SI
12 日本奥地紀行 イサベラ・バード∥[著] 高梨 健吉∥訳 平凡社 1987.5 291.09/B
13 我が記憶をたどりて ジョン・バチラー∥著 村崎 恭子∥校訂 北海道出版企画センター 2008.6 289/BAT
14 ピウスツキの仕事 井上/紘一∥編 北海道ポーランド文化協会 2013.10 ア.28/P
15 アイヌ人とその文化 R・ヒッチコック∥[著] 北構 保男∥訳 六興出版 1985.4 ア.0/HI
16 北海道開拓記念館調査報告 第48号 北海道開拓記念館∥編集 北海道開拓記念館 2009.3 069/HO/48
17 世界人種物語 フレデリック・スタール∥著 津田 敬武∥訳 厚生閣書店 1928 ア.46/ST
18 ブラキストンえぞ地の旅 T・W・ブラキストン∥著 西島 照男∥訳 北海道出版企画センター 1985 291.09/B
19 蝦夷地の外人ナチュラリストたち 村元 直人∥著 幻洋社 1994.1 281.04/E/イ
20 モ-スの見た北海道 鵜沼わか∥編著 北海道出版企画センタ- 1991.10 289/MO
キーワード
(Keywords)
アイヌ
明治時代
幕末
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
事項調査
内容種別
(Type of subject)
郷土
質問者区分
(Category of questioner)
学生
登録番号
(Registration number)
1000326511解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
解決

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