レファレンス事例詳細(Detail of reference example)
提供館 (Library) | 立正大学図書館(品川図書館) (3300034) | 管理番号 (Control number) | R-068 | |||||||||
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事例作成日 (Creation date) | 2020年09月18日 | 登録日時 (Registration date) | 2022年12月06日 13時22分 | 更新日時 (Last update) | 2022年12月27日 15時18分 | |||||||
質問 (Question) | 「さてハしんしうぜん光寺」「かわりけん」という鯰絵に書かれている拳唄をもじったものの、元の拳唄を知りたい。 | |||||||||||
回答 (Answer) | 主に以下の資料を案内した。 ①『瓦版のはやり唄』「新板はやりうたとてつるけんぶし」 → 「弘化四年、(略)其の拳詞が大受けであつて、様々に模倣されて当時の大流行となつた」と記載あり。 ②『藤岡屋日記』第3巻(弘化三年-嘉永三年六月) → 弘化四年二月二十四日に当時の流行拳の記載あり。「かわりけん」の一節“さてハけんのん信州じしん開帳、人ゆり身ゆりゆり”=“酒ハけんのん隠居さん、首は一トひよこひよこみひよこひよこ”か?「さてハしんしうぜん光寺」も所々似ている箇所がある。また、三月二十四日に信濃国善光寺大地震の記載あり。 ③『武江年表』(東洋文庫) → 弘化四年河原崎座の春の狂言、地震後に流行した拳の詞あり。(“猿若町二丁目の狂言”とあるが、河原崎座は三丁目、二丁目は市村座にあたる。記載の誤りか、あるいは市村座を指しているか?) ④『日本遊戯史』 → 文化・文政(弘化より30年ほど前)に栄えた藤八拳の詞あり。②に記載の流行拳とほぼ同一。「かわりけん」の一節“さてハけんのん信州じしん開帳、人ゆり身ゆりゆり”=“酒はけんのん隠居さん、首はひよこひよこみひよこひよこ”か?「さてハしんしうぜん光寺」も所々似ている箇所がある。 ⑤「大坂の流行歌に関する一試論- 弘化・嘉永期(1844~1853)を中心に -」 → とてつる拳の詞あり。「かわりけん」の一節“土手つくてん”=“とてつるてん”か?「さてハしんしうぜん光寺」も所々似ている箇所あり。 ⑥「日本の拳遊戯(中)」 → とてつる拳の詞あり。弘化四年河原崎座「飾駒曽我道中双六」という芝居狂言の五段目の浄瑠璃「笑門俄七福」で拳の入る舞踊が行なわれ、それが「とてつる拳」の名称で江戸中の大ヒットとなった、と記載あり。『藤岡屋日記』にとてつる拳のパロディの記載があるとのこと。 | |||||||||||
回答プロセス (Answering process) | 立正大学OPAC、CiNii Articles、国立国会デジタルコレクション、インターネットで、キーワードを基に調査を行う。 | |||||||||||
事前調査事項 (Preliminary research) | 典拠資料:『鯰絵 : 震災と日本文化』p240-241 読み下しと解説の記載あり。 | |||||||||||
NDC |
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参考資料 (Reference materials) |
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キーワード (Keywords) |
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照会先 (Institution or person inquired for advice) | ||||||||||||
寄与者 (Contributor) | ||||||||||||
備考 (Notes) | ||||||||||||
調査種別 (Type of search) | 文献調査 | 内容種別 (Type of subject) | 質問者区分 (Category of questioner) | |||||||||
登録番号 (Registration number) | 1000325158 | 解決/未解決 (Resolved / Unresolved) | 解決 |