レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2021/11/03
- 登録日時
- 2022/11/27 00:30
- 更新日時
- 2022/11/27 09:37
- 管理番号
- 所沢柳瀬-2022-008
- 質問
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解決
虹にまつわる話(神話・伝説・民話など)を探している。
- 回答
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以下の資料に記載があります。
〇『虹物語』 高橋真澄/写真 青菁社 2007年
〇『ハワイ・南太平洋の神話』 後藤明/著 中央公論社 1997年
〇『ギリシア神話シンボル事典』 ソニア・ダルトゥ/著 白水社 2018年
〇『100の傑作で読むギリシア神話の世界』 マルグリット・フォンタ/著 創元社 2018年
〇『Hawaii神秘の物語と楽園の絶景』 森出じゅん/著 パイインターナショナル 2021年
- 回答プロセス
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1.所蔵資料の内容確認
〇『虹物語』 高橋真澄/写真 青菁社 2007年
下記の項目に虹にまつわる話の記載があります。
p.19「【虹物語】その一 ノアと契約の虹」
「創世記の第九章は「約束の虹」について書かれています。(中略)「あなたたちならびにあなたたちと共にいるすべての生き物と、代々とこしえにわたしが立てる契約のしるしはこれである。すなわち、わたしは雲の中にわたしの虹を置く。これはわたしと大地のあいだに立てた契約の印となる。(後略)」」と記載があります。
p.39「【虹物語】その二 虹の神イーリスと虹の橋」
「ここで、有名なトマス・ブルフィンチの『ギリシア・ローマ神話』からイーリスの活躍を引用してみましょう。「(中略)イーリスは七色の衣を身にまとうと、大空を虹で染めながら、眠りの王の館さしてでかけます。(中略)来たときと同じように虹の橋を渡って帰って行ったのです。(原文ママ)」」と記載があります。
p.46「白虹」
「一七一二年頃出版された日本の百科事典『和漢三才図会』のなかには中国の越という国の陸国賓という道士が水をまたぐ白虹の袂にたどり着くと、蝦蟇がいて、白気を口から吐き出しており、蝦蟇が水に入ると白虹が消えたので、彼は白虹は虹ではなくて蝦蟇の気息ではないかといったという『霏雪録』の話しが転載されています。」と記載があります。
p.59「【虹物語】その四 虹と虹脚埋宝伝説」
「調べてみますと西洋ではアイルランドやスコットランドあたりでは虹の足が大地に架かる場所には財宝があるという言い伝えがあります。」
「虹の比較民俗学的研究をしていた安間清は『虹の話』(昭和五十三年)の中の「虹と財宝」の項目で日本国内の各地に虹脚埋宝伝説が残されていることを報告しています。」と記載があります。
p.65「【虹物語】その五 ビフレストの虹の橋」
「北欧の神話で著名なものといえば「ユグドラジルの木」ですが、虹を意味する「ビフレスト」も有名です。(中略)この神話の出所は『エッダ』という古代北欧歌謡集です。この神話の一部を紹介しましょう。…「地上から天へはどんな道が通じているのですか」ハールは笑いながら答えた。「愚問だ。お前は地上から天上へ、ビフレストという橋を神々が作ったことをきいていないのか。お前も見たことがあるにちがいない。虹と呼んでいるかもしれないが。(後略)」」と記載があります。
〇『ハワイ・南太平洋の神話』 後藤明/著 中央公論社 1997年
「第二章 虹を超えてきた神々」の項目に、虹にまつわる話の記載があります。
p.22-23「ツアモツ諸島の創世神話では、タネ神と女神ヒナが交合して王族の祖先ロンゴ神が生まれる。そしてそれを象徴するように雨雲が晴れて虹が立つ。(中略)さらに南太平洋の神話において、虹はしばしば天界と地上、あるいは地上と冥界をつなぐ重要な役割を持つのである。」
p.49「(前略)人々は大海原に時おり架かる虹を見て、世界も虹のように層をなしていると考えた。今見えている水平線まで辿り着けば、天空界の第一層に辿り着く。その先には第二、第三の層があると。」
〇『ギリシア神話シンボル事典』 ソニア・ダルトゥ/著 白水社 2018年
p.103「虹 Arc-en-ciel」の項目に、「虹は、女神イリスが空に残した足跡であるとされる。」と記載があります。
〇『100の傑作で読むギリシア神話の世界』 マルグリット・フォンタ/著 創元社 2018年
p.80「イリス 天地を結ぶ女神」の項目に、下記の通り記載があります。
「ハルピュイアの姉妹のイリスは、虹を擬人化した女神である。オリュンポスでの彼女の役割は、天空と地上を結び、神々、とくにゼウスのメッセージを伝えることだった。」
〇『Hawaii神秘の物語と楽園の絶景』 森出じゅん/著 パイインターナショナル 2021年
下記の項目に虹にまつわる話の記載があります。
p.94「55 七色の衣を着て出現する虹の女神アヌエヌエ」
「ハワイ語で虹はアヌエヌエ。虹の女神も、そのままアヌエヌエと呼ばれます。(中略)アヌエヌエは金色の雲の女神の神話「ケアオメレメレ」に、四大神のカネ、カナロアの妹として登場。神々の使いとして活躍します。」と記載があります。
p.98「57 渓谷の風を父に、雨を母に生まれた虹のプリンセス、カハラオプナ」
「ワイキキの後方に広がるマノア渓谷は、ホノルルでも虹の多い場所として知られます。虹の女神がヌウアヌ渓谷に住む一方、マノアには虹のプリンセスが住んでいるからです。プリンセスの名はカハラオプナ。(中略)ところがあまりの美貌のため、カハラオプナは受難の人生を送ることになります。嫉妬深い婚約者に何度も殺されますが、そのたびに家族神のフクロウに救済され、最後には優しい酋長と結ばれるのでした。」と記載があります。
p.131「76 虹の女神はこうしてハワイにやってきた」
「伝説によれば、遠い昔、夢で出会った美女を探しにハナレイにやってきた男がいました。男は夢の美女が告げたとおり、ワイオリ川に沿ってナーモロカナ山の麓へ。(中略)やがて男は、ワイオリ川の源である滝に到着。7色のカパ布を捧げると、滝壺から虹色の衣をまとった夢の美女が出現しました。夢の美女は、虹の女神アヌエヌエだったのです。」と記載があります。
p.134「78 滝の女神に愛された虹の乙女の暮らす谷」
「ある時、山を旅していた一家が、誤って赤ん坊を崖から落としてしまいました。それを見ていたのが、崖を流れる滝の女神。虹を放って赤ん坊を救い、赤ん坊は虹を伝ってワイメア峡谷へと運ばれていきました。女神は峡谷の滝裏の洞窟で赤ん坊を育て、やがて赤ん坊は輝く美女に成長します。いつも虹色の衣を着て滝壺の岩に座り、頭上には虹がかかっていたので、美女は「ワイメア峡谷の虹の乙女」と呼ばれるようになりました。」と記載があります。
p.166「99 神々が降りてくる七色の虹の架け橋」
「四大神の1人ロノが人間の妻を娶るためハワイ島ケアラケクア湾に降臨した際も、ロノは鳥たちに伴われ、虹を伝って地上に降り立ったといわれます。」と記載があります。
- 事前調査事項
- NDC
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- 神話.神話学 (164 9版)
- 気象学 (451 9版)
- 参考資料
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- 虹物語 高橋真澄/写真 青菁社 2007.11 451.75 978-4-88350-048-2
- ハワイ・南太平洋の神話 後藤明/著 中央公論社 1997.9 164.7 4-12-101378-6
- ギリシア神話シンボル事典 ソニア・ダルトゥ/著 白水社 2018.4 164.31 978-4-560-51019-3
- 100の傑作で読むギリシア神話の世界 マルグリット・フォンタ/著 創元社 2018.3 164.31 978-4-422-14395-8
- Hawaii神秘の物語と楽園の絶景 森出じゅん/著 パイインターナショナル 2021.7 164.76 978-4-7562-5521-1
- キーワード
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- 虹
- 神話
- 伝説
- 民話
- 昔話
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- その他
- 質問者区分
- 一般
- 登録番号
- 1000324698