レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2019年06月25日
- 登録日時
- 2022/10/07 14:11
- 更新日時
- 2022/10/07 14:13
- 管理番号
- いわき総合-地域684
- 質問
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解決
いわきに鯨の墓があると聞いたことがあるが、どこにあるのか知りたい。
- 回答
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当館所蔵資料で、いわき市内に鯨の墓やそれに準ずるようなものが残る例は確認できませんでした。
ただ、福島県立四倉高等学校の敷地拡張工事に伴い、昭和52年~57年の6年間に、同校敷地より16個体の鯨の化石が発見されており、下記【資料①・②】では、「クジラ(鯨)の墓場」という言葉を用いて紹介されています。
【資料①】『いわき民報 昭和55年8月14日』11面
「ここはクジラの墓場? 四倉高校横造成地 下からまた化石発見」
【資料②】「いわき七浜と鯨」小野浩∥著
(『福島の進路 107号』福島経済研究所∥編 1991 p.45-47)
なお、この鯨の化石については、以下の資料に詳しくまとめられています。
【資料③】『いわき市四倉町産出鯨類化石発掘調査報告書』(いわき市教育文化事業団 1989)
- 回答プロセス
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1. 当館所蔵資料を調査
以下の資料に、全国の鯨の墓等について記述があります。
『クジラと日本人の物語』(小島孝夫∥著 2009)によると、鯨の墓・供養塔・骨などの記念物が残る例は全国各地にみられ、132件確認されているとし、p.210-211には、それらの一覧が掲載されています。
『海の狩人 日本の伝統捕鯨』(樋口英夫∥著 1992)の巻末には、「全国に分布する鯨の墓」として36ヶ所が地図上に示されています。
以下の資料に記述は確認できませんでした。
『日本人とくじら 歴史と文化』(小松正之)、『日本捕鯨史話』(福本和夫)、『クジラとヒトの民族誌』(秋道智弥)、『ものと人間の文化史 捕鯨1・2』(山下渉登)、『鯨と捕鯨の文化史』(森田勝昭)、『鯨取りの社会史』(森弘子)、『磐城の古式捕鯨』(小野浩)、『小名浜沿岸域形成史』(小名浜沿岸域研究会)、『風雪の小名浜』(山田慶次郎)、『日本民俗調査報告書集成 7 北海道・東北の民俗』(大島暁雄)、『ものと人間の文化史 漁撈伝承』(川島秀一)、『ふくしま漁民の民俗』(和田文夫)、『いわきの伝説と民話』(いわき地方史研究会)、『写真で綴るいわきの伝説』(草野日出雄)
- 事前調査事項
- NDC
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- 漁労.漁業各論 (664 9版)
- 民間信仰.迷信[俗信] (387 9版)
- 哺乳類 (489 9版)
- 参考資料
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- 【資料①】『[合本]いわき民報縮刷版 昭和55年7月—8月』 [K/071/イ-1980・1114094533]
- 【資料②】『福島の進路 107号』[書庫・1170184467]
- 【資料③】『いわき市四倉町産出鯨類化石発掘調査報告書』 [K/489/イ・1110069471]
- キーワード
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- 鯨墓
- 供養塔
- 鯨
- 化石
- いわき市四倉町
- イワキクジラ
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000322372