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レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

提供館
(Library)
県立長野図書館 (2110021)管理番号
(Control number)
県立長野-22-103
事例作成日
(Creation date)
2022年08月14日登録日時
(Registration date)
2022年09月08日 14時23分更新日時
(Last update)
2022年09月25日 18時48分
質問
(Question)
日本に右折車線が導入された歴史を知りたい。いつ頃、どの警察が導入したのか。
回答
(Answer)
右折車線がいつ頃、どの警察が導入したのかがはっきりとわかる資料は、確認できなかった。

 車両の右折については、「道路交通法」によって、定められている。現行の道路交通法では、左折又は右折については第34条、指定通行区分については第35条があり、右折車線は、この35条にいう車両通行帯のことを指すと思われる。
 道路交通法の改正を確認していくと、昭和35年の公布の時点では、指定通行帯区分についての条文は確認できない。
 昭和45年5月21日法律第86号の条文に「直進、左折及び右折車両の通行区分の指定」が第34条の2として「公安委員会は、道路における危険を防止し、その他交通の安全と円滑を図るため必要があると認めるときは、第二十条第一項の車両通行帯について、車両(軽車両を除く。以下この条において同じ。)が交差点で進行する方向により通行の区分を指定することができる。」という条文等が加わっている。
 
 右折に関する社会情勢については、次の新聞記事を紹介した。
 昭和30年代後半、右折待ちをする車による渋滞を緩和するために、右折禁止とする交通政策が、東京周辺でとられた。その後、昭和40年代後半になり、右折レーンの設置により、右折禁止を解除していくという記事が見られた。
・「右折」なるべく禁止 交通対策審議会交通難緩和で答申
    『朝日新聞』昭和35年(1960年)12月7日 東京朝刊 12面
・右折、駐車を禁止(朝8時→夜8時) 七路線の交通規制
    『毎日新聞』昭和36年(1961年)4月15日朝刊 10面
・右折禁止を原則に 主要道路で車の規制 警視庁
    『朝日新聞』昭和36年(1961年)5月11日 東京朝刊 11面
・右折禁止を主に 第九次交通規制案
    『毎日新聞』昭和36年(1961年)12月1日朝刊 12面
・右折禁止 解除へ 右折レーン設ける 連続左回り、かえって渋滞
    『朝日新聞』昭和48年(1973年)6月22日 東京朝刊 21面
・交差点の右折専用レーンも 都内
    『毎日新聞』昭和48年(1973年)7月2日 夕刊 8面
・「右折解禁」へハンドル切る 警視庁が方針転換 72交差点で実施
    『朝日新聞』昭和51年(1976年)3月30日 朝刊 22面
・右折禁止を解除へ 銀座-上野の幹線道交差点 う回の不便、裏通りの混雑解消
    『毎日新聞』昭和52年(1977年)9月9日 朝刊 20面
・あすから第三次右折禁止解除 銀座四丁目など33交差点
    『毎日新聞』昭和53年(1978年)4月4日 夕刊 19面
回答プロセス
(Answering process)
1 NDC分類681(交通政策)、685(陸運)の書棚の資料を調べる。道路交通法上では、(左折又は右折)、(指定通行区分)の条項が該当すると思われた。また、道路の構造上の規定は道路構造法があるとわかる。

2 NDC分類514(道路工学)の書棚の資料を調べる。右折車線の仕様の記述はあるが、導入の経過がわからない。

3 当館契約データベースD1-Lawで道路交通法の(左折又は右折)、(指定通行区分)の条項の改廃経過を見ていく。

4 昭和35年の公布の時点では、指定通行帯区分についての条文は確認できなかったが、昭和45年には、加わっていたため、「右折」をキーワードに、当館契約の『朝日新聞』『毎日新聞』『信濃毎日新聞』の各データベースを検索する。
 昭和35年以降、首都圏での交通渋滞緩和策のため、主要幹線での右折が禁止されたことがわかった。そのため、主要幹線の裏道でも交通渋滞が起きるようになった。おおよそ、10年を経て、右折レーンを設置しつつ、右折禁止の解除が行われていったことが分かった。

5 国立国会図書館デジタルコレクションを「右折」で検索すると、当該年代の雑誌記事がいくつかヒットし、首都圏、大阪などでも右折禁止が設けられたことが分かった。

6 右折レーンを最初に導入した事例がどこであったかは、まったく手掛かりが得られなかったが、これまでの経過を連絡し終了とした。

<調査資料>
・『道路政策の変遷』 日本道路協会 【514.1/ニホ】
・『道路の移動円滑化整備ガイドライン』増補改訂版 国土技術研究センター編・刊 2011 【514.15/コク】
・『地域交通の計画』 竹内伝史[ほか]著 鹿島出版会 2011 【514/タデ】
・『道路交通 技術必携』 交通工学研究会 建設物価調査会 2004 【514/コウ】
・『注解 道路交通法』道路交通法研究会編著 立花書房 2010 【685.1/ドウ】
・『最新 道路ハンドブック』 道路ハンドブック編集委員会編 建設産業調査会 1992 【514/ドウ】
・「首都道路交通規制に望む-車種別規制は慎重に」 『運輸と経済』 第22巻第3号 1962.3
    (国立国会図書館デジタルコレクション参加館・個人送信限定で公開)
・「日本交通年表-戦後19- 昭和48年」 『運輸と経済』 第38巻第11号 1978.11
    (国立国会図書館デジタルコレクション参加館・個人送信限定で公開)
・小堀正著 「交通規制の自動車運送に及ぼす影響」 『運輸と経済』 第24巻第5号 1964.5
    (国立国会図書館デジタルコレクション参加館・個人送信限定で公開)
事前調査事項
(Preliminary research)
NDC
交通政策.行政.経営  (681 10版)
陸運.道路運輸  (685)
道路工学  (514)
参考資料
(Reference materials)
キーワード
(Keywords)
右折レーン
右折車線
道路交通法
指定通行帯区分
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
事実調査
内容種別
(Type of subject)
質問者区分
(Category of questioner)
社会人
登録番号
(Registration number)
1000320980解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
未解決
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