このページではJavaScriptを使用しています。お客様の閲覧環境では、レファレンス協同データベースをご利用になれません。

レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

提供館
(Library)
所沢市立所沢図書館 (2310110)管理番号
(Control number)
所沢柳瀬-2022-005
事例作成日
(Creation date)
2019/07/11登録日時
(Registration date)
2022年08月08日 00時30分更新日時
(Last update)
2022年08月10日 09時05分
質問
(Question)
狂言の笑いについて解説している本を探している。
回答
(Answer)
下記の資料に記載があります。 
 
〇『能・狂言図典』 小林保治/編 小学館 1999年
〇『狂言への招待』 和泉元秀/著 講談社 1991年
〇『和伝書』 茂山千五郎家/[編] 淡交社 2015年
〇『狂言入門』 淡交社 1996年
回答プロセス
(Answering process)
1.所蔵資料の内容確認
 
〇『能・狂言図典』 小林保治/編 小学館 1999年
 p.126「狂言における笑い(十二世 野村又三郎)」「片頬での笑い」の項目に、「(前略)それに引き換え狂言というのは、主題の大半を市井の人の生活におき、どこの誰にでも起こり得る事態をある程度まで形式化した劇形式にしたことにより、あの演目をあの配役でといった具合に繰り返し演じられ、そのつど趣の違った笑いを味わえるのです。」との記載があります。
 p.128「笑いはこころ」に、「狂言の笑いの要素は庶民の生活の中から起こる失敗や権力者の巻き起こす騒動。しかし、狂言は単なる喜劇にあらず。奥ゆかしい品のある笑いが肝要と教えられてきました。」との記載があります。
 
〇『狂言への招待』 和泉元秀/著 講談社 1991年
 p22 「狂言の魅力」「心身ともに健康な笑い」の項目に、「(前略)狂言が「笑いの芸術」だといわれるのは、その精神が、人間の健康的な肉体と心に支えられたものだからです。しかも、音楽的リズムを持った言葉から生まれる笑いの美を含んでいます。(中略)能の大成者である世阿弥は、狂言について、「狂言とは、必ず人の笑ひどめくこと、俗なる風体なるべし。笑みの内に楽しみを含むといふ、これは面白くうれしき感心なり。この心に和合して見所人(観客)の笑みをなし、一興を催ほさば、面白く、幽玄の上階の狂言なるべし」(『修道書』)と述べています。」との記載があります。
 
〇『和伝書』 茂山千五郎家/[編] 淡交社 2015年.
 p44「狂言は新喜劇」の項目に、「(前略)喜劇といえばほとんどの方が「吉本新喜劇」を思い浮かべられると思います。「狂言は室町時代の新喜劇である」とおっしゃる学者先生がおられますが、なるほど多くの共通点がございます。
 まずは「登場人物」。吉本新喜劇では街中の定食屋のご主人や旅館の亭主、交番のお巡りさんなど、皆様の生活に身近な人々が登場します。狂言では、着物を着て古めかしい呼び方で呼びますので、現代の皆様がご覧になると、縁遠い人たちに感じるかもしれません。しかし、そこに登場しているのは室町時代を活き活きと生きていた「普通の人々」です。(中略)
 次は「繰り返される笑い」。狂言はもちろん古典作品ですので、同じ台本で何度も繰り返し上演されます。それに対し吉本新喜劇は、台本が変わっても役者さんは同じ持ちギャグを繰り返します。少し内容は違いますが「同じものを観て、何度も笑える」という部分は共通点と言えるでしょう。」との記載があります。
 
〇『狂言入門』 淡交社 1996年
 p.88-89 「狂言の笑い」(小山弘志 国文学者)の項目に、「狂言で一般に観客が笑う多種多様な場面の中から、そのいくつかについて」、演目ごとに具体的に解説されています。
 「「附子」で、主人が”これはぶすというものだ”と言うと、二人の冠者は、”あれが留守をするのなら、両人ともに、お供に参りましょう”と言う。「ぶす」を「るす」と取りちがえたのである。音の類似によることばの取りちがえ、という趣向は、「附子」の場合にはここだけのことであるが、「文蔵」では、一曲全体に関係している。」
 「「花子」で、花子のところから帰宅した男は、座禅衾を引き被いているのが太郎冠者だと思い込んで、妻が入れ代わっているとはつゆ知らず、「山の神は見舞わなんだか」と尋ねる。相手が被きのままでうなずくと、観客は笑う。(中略)被きを無理に取ったところに現れたのが妻、驚く男、という最後の場面での爆笑は、口から出まかせを言って逃げまどう男の滑稽な姿を見ての笑いと、前々から用意されてきた内容から生ずる笑いとが、複合されたものとすべきであろう。」
 「内容の理解から生ずる笑いには、さまざまなものがある。「棒縛」で酒を飲もうとしても飲めない状態にあることも笑いの対象となるし、また冠者たちの工夫の結果、二人ともうまく飲むことができた時にも人々は笑う。そこには、主人の意図に反して酒を飲むことに成功した冠者たちに対する、好意的共感から生ずる笑いも含まれているのだろう。」
 「ところで、事柄が滑稽であるためとか、立場が顛倒した状態をひきおこした結果からとか、いわば舞台を客観的に眺めて理解した上での笑いに対して、「棒縛」の酒盛の場における観客の笑いは、趣を異にした面を持つ。(中略)舞台上の二人の様子に誘い込まれて、観客もおのずから和気あいあいとした気分になるのだ。」
事前調査事項
(Preliminary research)
NDC
能楽.狂言  (773 9版)
参考資料
(Reference materials)
能・狂言図典 小林保治/編 小学館 1999.7 773.036 4-09-362062-8
狂言への招待 和泉元秀/著 講談社 1991.5 773.9 4-06-198025-4
和伝書 茂山千五郎家/[編] 淡交社 2015.1 773.9 978-4-473-03981-1
狂言入門 淡交社 1996.4 773.9 4-473-01454-1
キーワード
(Keywords)
狂言
笑い
太郎冠者
伝統芸能
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
文献紹介
内容種別
(Type of subject)
その他
質問者区分
(Category of questioner)
一般
登録番号
(Registration number)
1000319772解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
解決
Twitter
このデータベースについて
国立国会図書館が全国の図書館等と協同で構築している、調べ物のためのデータベースです。詳細

活用法

刊行物・グッズ
新着データ
最近のアクセスランキング
レファ協PickUP!