レファレンス事例詳細(Detail of reference example)
提供館 (Library) | 西東京市中央図書館 (2310078) | 管理番号 (Control number) | 中央20210703-1 | |||
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事例作成日 (Creation date) | 2021年7月3日 | 登録日時 (Registration date) | 2022年06月23日 19時30分 | 更新日時 (Last update) | 2023年02月22日 14時38分 | |
質問 (Question) | 「蟻生十郎」と言う人を調べている。明治?大正時代の人で、朝鮮で活動していたらしい。 インターネットで検索すると「朝鮮産業指針」と言う本の監修をしていたようなのですが、古い本で今は手にできない。どんな情報でも良いので、「蟻生十郎」の情報があれば教えてほしい。 | |||||
回答 (Answer) | ●国立国会図書館デジタルコレクション(図書館間限定公開)の中に、以下の資料が見つかりました。 1.『栃木県史5巻』 →p236-237に「明治13年に自由党が結成、明治14年10月の再会を約していったん解散せしが、(中略)…栃木県で(自由党に)入ったのは232人…」との記述があり、下都賀郡から入党した107人のうちの一人に、蟻生十郎の名前がありました。このことから、自由党の党員であったこと、栃木県下都賀郡出身であったことがわかります。 →p253-255に「明治17年9月25日、鯉沼久八郎の父兵衛、妻とき、叔父道惟が栃木警察署に引致されたのをはじめとし、栃木警察署に留め置く者、或は宇都宮監獄に投入せらる者90余名…」とあり、その名前の羅列の中に蟻生十郎の名前がありました。 2.『栃木県史 通史6』 →p174に「自由党の党勢拡大は、明治16年の7・8月で頭打ちの状態となった。とくに9月に入ると官憲の弾圧が強化され各地で演説などの中止が見られた。(中略)…(9月)9日懇親会席上蟻生十郎演説が中止となった。」との記載がありました。 ●公益財団法人の東洋文庫で保管されている資料に、蟻生十郎が著した以下のものが見つかりました。 3.『朝鮮統治に対する私見』(蟻生十郎/1921/京城) →こちらの出版が、京城であり、渋沢栄一財団のHPでも「在:京城 蟻生十郎君」とあったので、一定期間、京城にいた人物だと考えられます。京城とは、日本領朝鮮の行政区域の京城府のことと思われます。 ●Cinii Articlesで「蟻生十郎」と全文検索すると、以下の論文が見つかりました。 4.「黒龍会・内田良平の同光会活動」(山之内公一/1996) https://www.jstage.jst.go.jp/article/jalps/32/0/32_KJ00003722205/_article/-char/ja/ 2023/2/22確認 →p160に「1921年5月13日…(中略)5月22日の創立会には、渡韓した四名(内田、寺尾亨、末永節・葛生能久)と蟻生十郎・細井肇・篠塚秀雄・牧山耕蔵書の日本人八名と韓国人六十五名が列席し、そこで七名の相談役以下五十一名の役員が選出されている。」とあります。このことから、蟻生十郎は、同光会に所属していたようです。 同光会については、本文中に「1921年2月3日に創設した同光会は、総督府の指図と意向を受けていないという点で特徴的である。同光会は唯一自主的な組織として、いわゆる大陸浪人も含めた新旧の対外硬派を結集し、総督政治を厳しく批判する立場で発足する。」とあります。 | |||||
回答プロセス (Answering process) | ||||||
事前調査事項 (Preliminary research) | ||||||
NDC | ||||||
参考資料 (Reference materials) | ||||||
キーワード (Keywords) | ||||||
照会先 (Institution or person inquired for advice) | ||||||
寄与者 (Contributor) | ||||||
備考 (Notes) | ||||||
調査種別 (Type of search) | 内容種別 (Type of subject) | 質問者区分 (Category of questioner) | ||||
登録番号 (Registration number) | 1000317610 | 解決/未解決 (Resolved / Unresolved) |