レファレンス事例詳細(Detail of reference example)
提供館 (Library) | 米子市立図書館 (2300022) | 管理番号 (Control number) | 米図20220512 | |||||||||
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事例作成日 (Creation date) | 2022年05月12日 | 登録日時 (Registration date) | 2022年05月13日 12時34分 | 更新日時 (Last update) | 2022年05月17日 10時51分 | |||||||
質問 (Question) | 菖蒲湯に使われる菖蒲はハナショウブとは違うと聞いた。どう違うのか知りたい。 | |||||||||||
回答 (Answer) | 【資料1】『山野草図鑑』、【資料2】『日本民俗大辞典上』によると、菖蒲湯に使用される菖蒲はショウブ科ショウブ属に属する植物で、ハナショウブとは全く異なる種類。「ハナショウブ」はアヤメ科に属する。【資料6】『三省堂年中行事事典』によると、ハナショウブは「「ノハナショウブ」を改良した日本独自の園芸植物である」と記述がある。以下、回答プロレスのとおり図書館所蔵の資料を検索、紹介した。 | |||||||||||
回答プロセス (Answering process) | 【資料1】『山野草図鑑』253pによると、ショウブ科ショウブ属に属し、「葉は剣に似ているので端午の節句に菖蒲湯に用いられたりします。」「花は緑黄色の肉穂花序。同じ「ショウブ」の名前を持つハナショウブと混同されるが全く別の植物」とある。また同資料250pに「ノハナショウブ」の掲載があり、こちらは「アヤメ科」となっている。いずれも写真掲載あり。 【資料2】『日本民俗大辞典上』854p「ショウブ」の項目には、「古名はアヤメであるが、花はつけない。花をつけないアヤメと花をつける花アヤメが現在は混同されている。」とある。 【資料3】『里山の植物ハンドブック』130p「古くは「あやめ」と呼ばれ、邪気や疫病を払うと信じられた。端午の節句に菖蒲湯を立てる風習は今も残る」とある。写真掲載あり。 【資料4】『新版草花もの知り事典』197p「草茎には芳香があり薬用とされ、また、茎葉は菖蒲湯に使われる。」とある。 以下の資料は菖蒲湯の歴史、由来等について参考資料として挙げた。 【資料5】『日本生活史辞典』333p「菖蒲湯 菖蒲の葉を湯に浮かべた風呂のことで、五月節供の日の夜にたてる。ヨモギの葉を入れることが多い。菖蒲やヨモギの香りの力で、邪気を祓うことができるといわれる。五月節供に菖蒲湯をたてる習俗は、古く室町時代の文献にすでにみえ、宮中・武家から一般市民に至るまで広く行われていた」とある。 【資料6】『三省堂年中行事事典』213p「五月節供」で「菖蒲と蓬」について、「中国では水中に投身した屈原の霊を弔ったことが端午の起源の一つだとされるとともに、五月を悪月とする考えがあり、古くから菖蒲や蓬を門口にさしたり菖蒲酒を飲んだりして邪気を払おうとしていた。日本でも五月五日に、平安時代から菖蒲や蓬を宮中の御殿や市中の民家に葺きわたすなど、さまざまなことに用いていたことが『枕草子』などに記されており、現在の各地にある菖蒲・蓬に関する習俗が古くからのものであることがわかる」とある。 以下の資料は、今回のショウブ科の菖蒲との比較資料として紹介した。 【資料7】『色・季節でひける花の事典820種』170pには、ハナショウブの掲載あり。ノハナショウブから改良された日本独自の園芸植物とある | |||||||||||
事前調査事項 (Preliminary research) | ||||||||||||
NDC | ||||||||||||
参考資料 (Reference materials) |
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キーワード (Keywords) |
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照会先 (Institution or person inquired for advice) | ||||||||||||
寄与者 (Contributor) | ||||||||||||
備考 (Notes) | ||||||||||||
調査種別 (Type of search) | 文献紹介 | 内容種別 (Type of subject) | 質問者区分 (Category of questioner) | 社会人 | ||||||||
登録番号 (Registration number) | 1000316145 | 解決/未解決 (Resolved / Unresolved) | 解決 |