レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 登録日時
- 2022/01/14 18:58
- 更新日時
- 2023/02/07 11:19
- 管理番号
- 北九2022八幡02児童
- 質問
-
解決
絵本『モチモチの木』の初版とその後の版で作中に出てくる月の形が違っているのを聞いて現物を見た。ただ、文章が変更されたのか見ていなかったので確認してほしい。また、何故、変更されたのか事情を知りたい。
- 回答
-
月の絵の変更に伴い、文章も「シモ月三日」(11月3日)から「シモ月二十日」(11月20日)に変更されています。また、変更された経緯については、出版後「その日(11月3日)の夜中に三日月が出ているのはおかしい」という指摘を複数受けて変更されたようです。
- 回答プロセス
-
まずは、自館にある『モチモチの木』と他館にある初版の『モチモチの木』を取り寄せました。そこで、文章が「シモ月三日」から「シモ月二十日」に変更されていることを確認しました。また、変更された経緯については、作者の斎藤隆介氏と滝平二郎氏の他の作品や対談集などを確認しましたが該当するものを見つけることができませんでした。そこで、雑誌の特集記事に焦点を当て探したところ『MOE(2015年4月号)』に「最初の版では、モチモチの木にひがともるのは「シモツキ三日のウシミツ」の晩で、絵では三日月だったのですが、課題図書になってからは、小学校の先生から「その日の夜中に三日月が出ているのはおかしい」という指摘が複数あって…」という記述を見つけました。また『MOE(2021年9月号)』に「絵本の中の月は、もともとは「シモ月三日のウシミツ」の晩で三日月の絵だったものを、「この日の夜中に三日月は出ない」という指摘を受けて…」」と同様の記述がありました。さらに『この本読んで(2021年春号)』には「図鑑を抱えて隆介先生のお宅に伺い、何日の月なら丑三つの空に出るのかを、先生と一緒に調べたことを覚えています。」と、いう編集者の方とのエピソードも掲載されていました。そのため、該当雑誌と絵本をご案内しました。
- 事前調査事項
- NDC
- 参考資料
-
- 『モチモチの木』.斎藤 隆介/作 滝平 二郎/絵. 岩崎書店, 2006.11.10. p. 14 p. 23 , ISBN 4-265-90906-X (当館請求記号 E/タ/, 当館資料番号 0320758154)
- 『MOE 2015年4月』. 白泉社, 2015. p. 100 (当館資料番号 0320960370)
- 『MOE 2021年9月』. 白泉社,2021年.p. 26 (当館資料番号 0320970080)
- 『この本読んで! 2021年春号』. 出版文化産業振興財団, 2021. p. 23 (当館資料番号 0320969603)
- キーワード
-
- モチモチの木
- 絵本
- 斎藤隆介
- 滝平二郎
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介 文献紹介 事実調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000310733