このページではJavaScriptを使用しています。お客様の閲覧環境では、レファレンス協同データベースをご利用になれません。

レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

提供館
(Library)
九州大学附属図書館 (3110021)管理番号
(Control number)
KYUA-0102
事例作成日
(Creation date)
2021年11月30日登録日時
(Registration date)
2021年12月16日 12時59分更新日時
(Last update)
2022年02月28日 15時00分
質問
(Question)
ギリシャ神話は何時頃日本に入ってきて、どのように知られていったかということを知りたい。
日本が明治に入って西洋文化が流入していた時期にギリシャ神話は知られていったのだろうとなんとなく思うが、それを可能な限り詳細に知りたい。
調査過程も教えて欲しい。
回答
(Answer)
今回のご質問は、授業、もしくは卒論のために調査されているものかと推察します。
単位を取得されるうえで、教員からはご自分で文献にあたって情報を収集し、
まとめることも期待されているところかと思いますので、
今回は具体的な回答は避け、調査方法のヒントや参考になりそうな文献の紹介に留めてお答えします。


★「ギリシャ」(検索語)について
「ギリシャ」という言葉には他にも、「ギリシヤ」「ギリシア」「希臘」など、多数の言い換えができます。
日本西洋古典学会の以下のWebサイトでは、「ギリシャ/ギリシア」の呼称の変遷が紹介されています。
-----
日本西洋古典学会
https://clsoc.jp/QA/2019/20190619.html (2022/2/16確認)
-----
「厄勒察亞」という言葉が享和1年に使われていたからと言って、このころに「ギリシャ神話」が日本に入ってきたとは言えませんが、参考にはなるかもしれません。
なにより今後、データベースなどを検索する際の参考になりますので、ぜひご一読ください。

上記などで確認できる「ギリシャ」の表記それぞれと、例えば「日本」「神話」「受容」「伝来」などどいったキーワードと適宜組み合わせて検索してみると良いかもしれません。

例えば、九州大学蔵書検索、CiNii Books、CiNii Article、NDLサーチ、Google Books、Google Scholar、丸善ebook libraryの全文検索などで検索してみてください。
以下に一部ですが紹介させていただきます。

●Japan Knowledge「ギリシア神話」
九州大学で契約しているデータベース「Japan Knowledge」に収録されている、小学館の「日本国語大辞典」の用例にある文献上での初出が参考になるかもしれません。
-----
・Japan Knowledge
https://www.lib.kyushu-u.ac.jp/ja/databases/jk
・Japan Knowledge - 日本国語大辞典 第二版 凡例について
https://japanknowledge.com/contents/nikkoku/hanrei08.html (2022/2/16確認)
-----

●Wikipedia「ギリシア神話」
Wikipedia「ギリシア神話」には以下の記述が確認できます。

-----
アポロドーロス『ギリシア神話』【資料1】の訳者まえがきで高津春繁は、日本においてギリシア神話は、オウィディウス『変身物語』から取られた話を軸に紹介されて来たと述べている。
-----

高津春繁氏の原本【資料1】が中央館にありましたので、確認したところその旨記述はありましたが、ギリシャ神話がいつ入ってきたかなど、詳細な記述は確認できませんでした。
高津春繁氏の資料は、ほかにも所蔵していますので、参考になる可能性があります。

●雑誌論文
例えば、Google Booksで検索したところ、【資料2】の平成18年3 がスニペット表示されました。
九州大学に所蔵があったので確認したところ、【資料3】が再掲されていました。
また、検索して直接ヒットした論文だけでなく、ヒットした論文中に引用されている他の論文などを確認してみるのも参考になると思います。


他にも、中央図書館の4階4Aエリアや2階2Aエリアの書架をブラウジングして、ギリシア神話に関係ありそうな図書に目を通していたところ、参考になりそうな資料をいくつか見つけました。
ぜひご自身で確認してみてください。

長文となり、失礼いたしました。
調査の過程でまたご不明な点等ございましたらお知らせください。
回答プロセス
(Answering process)
1.Wikipedia の記事から高津春繁氏の著作
Wikipedia ギリシア神話 に以下の記述あり。
-----
アポロドーロス『ギリシア神話』【資料1】の訳者まえがきで高津春繁は、日本においてギリシア神話は、オウィディウス『変身物語』から取られた話を軸に紹介されて来たと述べている。
-----

【資料1】を確認したところ、上記記述あり。
直接ギリシアでなくて、ローマそしてヘレニズムの文化の色濃く紹介されたといった趣旨の記述。
ただし、いつ誰がどういう経緯でのような詳細はまでは書かれていない。
高津春繁氏の他の著作(中央図書館では【資料4】【資料5】)をあたれば、より詳細な記述がある可能性あり。

2.ジャパンナレッジの日本国大辞典
ギリシア神話で以下の用例があり。
・野ざらし〔1923〕〈豊島与志雄〉四「ギリシャ神話を大変愛読したとかで」
・蓼喰ふ虫〔1928~29〕〈谷崎潤一郎〉三「己れの恋する女人の姿に希臘神話の女神を見」

3.図書系の蔵書検索(OPAC、CiNii Books、NDLサーチ、Google Books、丸善ebook libraryの全文検索)
★ギリシア、ギリシャ、希臘、日本、神話、受容 などのキーワードで検索。
日本におけるギリシア神話の受容に関する図書で目ぼしいものは無し。
日本神話とギリシア神話の類似点を語っているものが多い。(比較神話学、吉田敦彦氏)

Google Booksで雑誌論文がヒットし、【資料2】の平成18年3 がスニペット表示された。
九州大学に所蔵があったので現物を確認したところ、【資料3】の再掲と判明。
日本のギリシア神話受容における野上の翻訳の位置付けについて詳細な記述あり。
【資料3】に引用されている引地論文も確認したいが、研究室所蔵で現物を確認できず。
同じくGoogle Booksで本文がスニペット表示された以下も、九州大学に所蔵無し。
https://ci.nii.ac.jp/ncid/BN00254558?l=ja

4.雑誌論文の検索(CiNii Books、NDLサーチ、ざっさくプラス、Google Scholar)
【資料6】(リポジトリ論文)を確認したところ、以下の記述あり。
-----
大航海時代に流行した芸能・幸若舞の名作とされる『百合若大臣』は、ポルトガル宣教師によって伝えられたホメロスの『ユリシーズ』(オデュッセイア)の影響を受けて成立したという説がある。
-----
ただし、「現在、このポルトガル伝来説は通説とはされていない」との記述もあり。

5.新聞系
まとまった論考がない場合、自分で様々な文献を集めて考察する必要があると思われる。
例えば、明治などの新聞でギリシア神話に関する記事があるかを検索してみたところ、以下のとおりとなった。
基本的には出版広告がほとんどのようだが、もし自分で一から調査研究するならば材料の一つにはなる。

・明治ニュース事典 → なし
・聞蔵 → もっとも古いので1909年がヒット
・ヨミダス → もっとも古いので1876年がヒット

6.中央図書館の棚をブラウジング
上記3の項目で検索された、ギリシア神話の関係資料が置いてある棚周辺(中央図書館4階4Aエリアや2階2Aエリアの請求記号162-164あたり)の辞典類序文や、図書を確認。
【資料7】に、日本で最初に訳された資料の情報といつ頃広まったなどといった記述あり。
事前調査事項
(Preliminary research)
NDC
宗教史.事情  (162 10版)
神話.神話学  (164 10版)
参考資料
(Reference materials)
【資料1】
アポロドーロス著 ; 高津春繁訳. ギリシア神話. 岩波書店, 1953.4.
http://hdl.handle.net/2324/1000265078
【資料2】
学術文献普及会 [編集]. 国文学年次別論文集. 近代. 朋文出版, 1982.6-.
http://hdl.handle.net/2324/2000012562
【資料3】
小野由紀. 野上彌生子訳「ギリシア・ローマ神話」論--彌生子文学の源泉. 2006. 梅花児童文学 (14) p. 17-34, ISSN 13403192
https://ci.nii.ac.jp/naid/110010061635
【資料4】
高津春繁著. ギリシア・ローマ神話辞典. 岩波書店, 1960.2.
http://hdl.handle.net/2324/1000686413
【資料5】
高津春繁 [著]. 古典ギリシア. 講談社, 2006.12.
http://hdl.handle.net/2324/1001318500 , ISBN 4061597973
【資料6】
久冨木原玲. 日本古典文学における「海」・「海辺」・「海外」 : 古事記神話・源氏物語・大航海時代前後の作品をめぐって. 2017. 愛知県立大学大学院国際文化研究科論集. 日本文化編 (8) p. 1-14, ISSN 1884-7536
https://aichi-pu.repo.nii.ac.jp/?action=repository_action_common_download&item_id=3193&item_no=1&attribute_id=22&file_no=1
【資料7】
新井明, 新倉俊一, 丹羽隆子共編. ギリシア神話と英米文化. 大修館書店, 1991.7.
http://hdl.handle.net/2324/1000352808 , ISBN 4469243086
キーワード
(Keywords)
ギリシャ神話
西洋古典
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
文献紹介 書誌的事項調査
内容種別
(Type of subject)
質問者区分
(Category of questioner)
学生
登録番号
(Registration number)
1000309124解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
解決
Twitter
このデータベースについて
国立国会図書館が全国の図書館等と協同で構築している、調べ物のためのデータベースです。詳細

活用法

刊行物・グッズ
新着データ
最近のアクセスランキング
レファ協PickUP!