船舶関連と日本史(幕末)の書架をブラウジング
①『日本の船 汽船編』
山田 廸生/著 日本海事科学振興財団船の科学館 1997 550.21 マーク番号:97109906
p.10「…安政2年、幕府はオランダから寄贈された外輪推進の木造コルベット艦「観光丸」(排水量780トン、1850年建造、原名スンビン)を…」
p.10-11の中央に図「1-05 *オランダから幕府に寄贈された「観光丸」の模型」あり。
②『幕末の蒸気船物語』
元綱 数道/著 成山堂書店 2004.4 分類:552.75 ISBN:4-425-30251-6
p.38~56「第2章 ペリー艦隊」
「2.1.1 ペリー艦隊の編成」のなかで「1853年7月8日(嘉永6年6月3日)の夕刻、…米国東インド艦隊司令長官ペリー(M.C.Perry)の率いる4隻の艦隊が浦賀沖に投錨した。艦隊の内訳は蒸気フリゲートのサスケハナとミシシッピ、帆装スループのサラトガとプリマスの計4隻であった」(p.38)
ミシシッピの図版あり(p.51)、サスケハナの図版あり(p.52)
「2.1.3 第2次来航」のなかで(1854年)「3月8日(旧暦2月10日)、ぺリーが…初めて上陸し、…」とあり、この時の様子をペリー艦隊に同行した画家ハイネが描いた画を元にした石版画が「ペリー上陸図」としてp.45に掲載されている。この画で「沖合にサプライを除いた8隻の軍艦が並んでいるのが分かる。艦名は右から順にレキシントン、サスケハナ、ポウハタン、マセドニアン、ミシシッピ、ヴァンダリア、サウサンプトン、サラトガである。……3月19日(旧暦2月21日)、サプライが到着した。これでペリー艦隊は9隻となった。」(p.44)とある。
ポウハタンの図版あり。(p.53)
③『そこにあった江戸 幕末明治寫真圖會』
上條 真埜介/編著 求龍堂 2018.11 分類:210.58 ISBN:4-7630-1823-6
p224-225の図版 「336 ペリー提督指揮のもと日本へ向かう米国艦隊 GLEASON‘S PICTORIAL 幕末」では、艦船が多く描かれ、それぞれの下に艦名が記されている。
②で名が挙がった中で「マセドニアン、ヴァンダリア、サラトガ、ミシシッピ、サスケハナ、ポウハタン」が確認できる。それぞれの違いを詳しく確認するには向いていない画と思われる。他にヴァーモント等、実際には来航しなかった艦の名もある。
版画上部には「GLEASON’S PICTORIAL DRAWING-ROOM COMPANIONS.」とある。詳細は未確認。版画の下部に 「A SUPERB VIEW OF UNITED STATES JAPANESE SQUADRON,UNDER COMMAND OF COMMODORE FERRY,BOUND FOR THE EAST」とある。
④『船舶百年史 前篇』(初版:船舶百年史刊行会 昭和32〜33年刊)
上野 喜一郎/編 成山堂書店 2005.1 分類550.21 ISBN:4-425-30281-8
p.3「1 黒船の来航」で、以下3点の図版あり。出典は明記されていない。
「久里浜沖碇泊中の黒船 (嘉永6年)右端が旗艦サスケハナ号」(②より1853年初回来航の艦のひとつ)
「久里浜に上陸するペルリ一行」(元の図版の一部分とみられる。※⑤より推測) 艦船は描かれていない。
「再度来航時の旗艦ポーハタン号(安政1年)」(②より第2次来航の艦のひとつ)
p.14「7 外国船の入手」
「…その後安政2年(1855)6月オランダ国王はスンビン号を寄贈した。翌年これは観光と改称され…」(p.14)
「観光 (旧スンビン号)」の図版あり。他に「観光の主機」、「観光の汽缶」、「観光の船尾」の図あり。いずれも出典は明記されていない。
⑤『航海の歴史 探検・海戦・貿易の四千年史』
ブライアン・レイヴァリ/著 千葉 喜久枝/訳 創元社 2015.1 分類:550.2 ISBN:4-422-20237-2
p.210~「中国、日本とペリー艦隊」で、p.218の図版「日本へ向かうペリー艦隊」は③と同じもの。「この同時代の木版画はペリーの武装船が1853年に日本に向かうところを描いている。絵は船隊の規模を誇張している。実際には4隻の船のみ出航し、乗組員は約1.600名で大砲は144門であった。」との説明が付されている。図版の提供者として「Corbis」とある(巻末、謝辞より)。
また、p.220-221の図版「初上陸」には艦隊は描かれていない。因みに④の「久里浜に上陸するペルリ一行」と元が同じ図版の一部か全てと思われる。④の「久里浜に上陸するペルリ一行」よりも広範囲が掲載されている。図版の提供者として「The Art Archive:Superstock」とある(巻末、謝辞より)。
⑥『船の歴史文化図鑑 船と航海の世界史』
ブライアン・レイヴァリ/著 増田 義郎/訳 悠書館 2007.9 分類:550.2 ISBN:4-903487-02-1
p.198 「日本の開国」として囲まれた枠中に「ペリーの黒船」として浮世絵的な絵がある。巻末の謝辞によるとバージニアのNewport NewsにあるThe Mariners’ Museum の提供と思われる。
⑦『錦絵幕末明治の歴史 1 黒船来航』
小西 四郎/著 講談社 東京 1977 分類:210.58
p.4「浦賀囲図 一枚 筆者負傷 嘉永六年頃」 ペリー第一次来航。
p.4-5「神國伏夷 武徳安民 御固泰平鑑 一枚 筆者不詳 安政元年頃」 第二次来航。
ともに地図のように俯瞰した視点。配置図のような内容。
上記①~⑦の資料を提供。①②⑤を借りて行かれた。
以上