このページではJavaScriptを使用しています。お客様の閲覧環境では、レファレンス協同データベースをご利用になれません。

レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

提供館
(Library)
京都府立図書館 (2110031)管理番号
(Control number)
984
事例作成日
(Creation date)
2019年10月16日登録日時
(Registration date)
2021年06月17日 11時38分更新日時
(Last update)
2021年07月27日 10時18分
質問
(Question)
大正6~7年頃に描かれた上村松園の「清少納言」という作品と、特にその作品が出品された展覧会について知りたい。本人による随筆『青眉抄』にそのことについて書かれている。
回答
(Answer)
【 】内は当館資料コード
インターネット情報は、2021年7月8日確認

展覧会の名称や詳細については確認できず。

<資料1>
『青眉抄・青眉抄その後 上村松園全随筆集』(上村松園/著,求龍堂,2010)【1108904002】
収録の「青眉抄その後」p.231「画道と女性 ――喜久子姫御用の「春秋屏風」その他――」の中の「風俗画の時代について」で「大正六、七年頃、京都の林新助氏の何かの記念展覧会に描いた清少納言の図は、確かに三尺か三尺八寸くらいの堅幅」とあり。

<資料2>
『青眉抄その後』(上村松園/著,求龍堂,1986)【1100024320】
p.59に同じく「大正六、七年頃、京都の林新助氏の何かの記念展覧会に描いた清少納言の図は、確かに三尺か三尺八寸くらいの堅幅」とあり。
青空文庫でも閲覧可能( https://www.aozora.gr.jp/cards/000355/files/47305_31527.html )。

上村松園の「清少納言」図は数種存在しているが、お探しの作品は当館所蔵資料では確認できず。

<資料3>
『美術画報』45編巻2(大正10=1921年12月)に掲載されており、東京文化財研究所のwebサイトから確認できる(白黒図版)。
https://www.tobunken.go.jp/materials/gahou/215897.html

展覧会を開催した林新助については、以下の資料に掲載あり。

<資料4>
『人事興信録 上』(大正14年刊 復刻版)(興信データ,2001)【1107010355】
は之部p.59

<資料5>
『京都市姓氏歴史人物大辞典(角川日本姓氏歴史人物大辞典26)』(京都市姓氏歴史人物大辞典編纂委員会/編著,角川書店,1997)【1101754198】
p.547に「明治~昭和期の骨董美術商。株式会社京都美術倶楽部取締役。(後略)」とあり。

<資料6>
『上村松園書誌』(村田真知/編,美術年鑑社,1999)【1106045436】
p.186「展覧会出品記録」大正8年(1919年)5月7日から8日に「京都日出新聞創刊四十年記念絵画展」(京都美術倶楽部)開催の記載あり。
京都府立京都学・歴彩館所蔵の『京都美術』48号(大正8年12月)(芸艸堂)の「美術工芸界日誌」欄にも同様の記載あり。

上村松園の随筆にある「林新助氏」は「株式会社京都美術倶楽部取締役」であり、記念展覧会関連と考え、当時の『京都日出新聞』(マイクロフィルム版)を確認したが、「清少納言」図の出品については確認できず。

<資料7>
『日本経済新聞』2021年5月14日 朝刊39面
「上村松園作品100年ぶり発見、行方不明の「清少納言」、京都で初公開へ。」
電子版見出しは「上村松園の日本画、100年ぶり発見 京都で初公開」( https://www.nikkei.com/article/DGXZQOIH123VH0S1A510C2000000/ )
「行方不明となっていた作品が100年以上の時を経て発見された。(中略)発見されたのは、1917~18年ごろに描かれたとみられる「清少納言」という作品。」とあり。
回答プロセス
(Answering process)
まず、『青眉抄』の記述を確認。最初に書かれた『青眉抄』ではなく、『青眉抄その後』の方に収録されている。
<資料1>『青眉抄・青眉抄その後』(上村松園/著,求龍堂,2010)【1108904002】p.231
<資料2>『青眉抄その後』(上村松園/著,求龍堂,1986)【1100024320】p.59
「画道と女性 ――喜久子姫御用の「春秋屏風」その他――」の中の「風俗画の時代に就いて」の部分に、
「大正六、七年頃、京都の林新助氏の何かの記念展覧会に描いた清少納言の図は、確かに三尺か三尺五寸くらいの竪幅だった」とあり。

<資料3>『美術画報』45編2に掲載されているということは、質問者ご自身が調査済。
東京文化財研究所のwebサイト( https://www.tobunken.go.jp/materials/gahou/215897.html )を確認。
国立国会図書館デジタルコレクションも確認したが、画像の収録なし。
美術画報. 45(2)(534)( https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1898387 )(国立国会図書館/図書館送信参加館内公開)

<資料6>『上村松園書誌』(村田真知/編,美術年鑑社,1999)【1106045436】に収録の「第3部 年譜」及び「第4部 展覧会出品記録」の該当年代付近を通覧したが、「清少納言」図の出品情報は確認できず。

大正6~7年頃の新聞(『京都日出新聞』マイクロフィルム版)を閲覧したが、質問内容についての記載は確認できず。

展覧会を主催した林新助という人物に手がかりがないかと考え、調査。
<資料4>『人事興信録 上』(大正14年刊 復刻版)(興信データ,2001)【1107010355】(は之部p.59)に略歴あり。
<資料5>『京都市姓氏歴史人物大辞典(角川日本姓氏歴史人物大辞典26)』(京都市姓氏歴史人物大辞典編纂委員会/編著,角川書店,1997)【1101754198】p.547に「林新助」の項あり。
「明治~昭和期の骨董美術商。株式会社京都美術倶楽部取締役。(後略)」とあり。

京都府立京都学・歴彩館に雑誌『京都美術』((芸艸堂)1(明38.9)~48号(大8.12) ||キヨウ||K 歴彩館:B1書庫E)の所蔵があるので、大正6~7年(1917~1918)頃に林新助主催の展覧会情報の掲載がないか同館に問い合わせ、45巻末の展覧会情報に「春季平安会(林新助氏・八方堂は下河原河崎邸・新蕉堂は下河原近江家方)」という情報の掲載があったとの回答を得た。
当館所蔵『京都日出新聞』(マイクロフィルム版)で確認したところ、大正7年4月1日朝刊1面「春季平安会」、大正7年4月8日朝刊2面「春季平安会」の記事があったが、美術展覧会ではなく茶席のように見受けられる記載あり。

以下は後日の追加調査
<資料7>『日本経済新聞』2021年5月14日 朝刊39面
「上村松園作品100年ぶり発見、行方不明の「清少納言」、京都で初公開へ」という記事が掲載。
電子版見出しは「上村松園の日本画、100年ぶり発見 京都で初公開」( https://www.nikkei.com/article/DGXZQOIH123VH0S1A510C2000000/ )
(図版は原紙は白黒、電子版はカラー、日経テレコン21では画像なし)
この記事に本事例の作品について書かれていた。
「行方不明となっていた作品が100年以上の時を経て発見された。(中略)発見されたのは、1917~18年ごろに描かれたとみられる「清少納言」という作品。」とあり。
お探しの「清少納言」の絵であることはわかるが、過去に出品された展覧会についての言及は確認できず。

<資料6>『上村松園書誌』(村田真知/編,美術年鑑社,1999)【1106045436】の「第4部 展覧会出品記録」と京都府立京都学・歴彩館所蔵『京都美術』48号(大正8年12月)の「美術工芸界日誌」欄を確認。
大正8年5月7日から開催の「京都日出新聞創刊四十年記念絵画展」(京都美術倶楽部)の情報を発見。
「林新助氏」は「株式会社京都美術倶楽部取締役」であり、記念展覧会関連と考え、当時の『京都日出新聞』(マイクロフィルム版)を確認。
大正8年5月7日朝刊1面「空前の大展画」に陳列品中の主なものが載っているが、上村松園作品は「人物」となっている。
大正8年5月9日(5月8日夕刊)2面「本社四十年記念祝典第二日 一般観覧客に賑ふ現代名家絵画展覧 華香、松園に先生の揮毫画到来して異彩を加へ」の記事から、上村松園の「吹雪」が出品されていることがわかる。
また、大正8年5月10日朝刊1面には「上村松園先生 ふぶき (本社記念展覧会作品)」とする図版が掲載されている。
この月の紙面を通覧してみたが、上村松園に関する記事は上記3点以外に見つけられず、「清少納言」図の出品についての情報は得られなかった。


〈参考〉
上村松園の清少納言の絵が見たい。(岡山県立図書館)
https://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000270316
事前調査事項
(Preliminary research)
NDC
日本  (281 8版)
日本画  (721 8版)
参考資料
(Reference materials)
<資料1>上村松園 著 , 上村松園 著 , 上村, 松園, 1875-1949. 青眉抄. 求龍堂, 2010.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000010968827-00 , ISBN 9784763010278
<資料2>上村松園 著 , 上村, 松園, 1875-1949. 青眉抄その後. 求竜堂, 1986.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001824442-00 , ISBN 4763085220
<資料3>美術画報 45(2)(534). 画報社, 1921-12.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000039-I000309286-00  (東京文化財研究所(上村松園 清少納言) https://www.tobunken.go.jp/materials/gahou/215897.html )
<資料4>人事興信録 第7版上. 興信データ, 2001.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I026090604-00 , ISBN 4906667066 ((大正14年刊の復刻))
<資料5>竹内理三 [ほか]編纂 , 竹内, 理三, 1907-1997. 角川日本姓氏歴史人物大辞典 26. 角川書店, 1997.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002681424-00 , ISBN 4040022602
<資料6>村田真知 編 , 村田, 真知. 上村松園書誌. 美術年鑑社, 1999. (AA叢書 ; 7)
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002889120-00 , ISBN 4892101397
〈資料7〉上村松園作品100年ぶり発見 行方不明の「清少納言」 京都で初公開へ. 日本経済新聞 2021年5月14日 朝刊 39面
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOIH123VH0S1A510C2000000/
キーワード
(Keywords)
上村松園
清少納言
照会先
(Institution or person inquired for advice)
京都府立京都学・歴彩館
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
文献紹介 事実調査
内容種別
(Type of subject)
郷土 人物
質問者区分
(Category of questioner)
社会人
登録番号
(Registration number)
1000300374解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
Twitter
このデータベースについて
国立国会図書館が全国の図書館等と協同で構築している、調べ物のためのデータベースです。詳細

活用法

刊行物・グッズ
新着データ
最近のアクセスランキング
レファ協PickUP!