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レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

提供館
(Library)
佐賀県立図書館 (2110026)管理番号
(Control number)
0000201610
事例作成日
(Creation date)
20210213登録日時
(Registration date)
2021年05月08日 00時30分更新日時
(Last update)
2021年05月10日 14時52分
質問
(Question)
安政2年5月27日乾也筆、スンビン号の建造図についての質問です。スンビン号は、嘉永7年8月23日~9月5日まで長崎に来港したオランダ船蒸気船で、翌年にも来港しています。その後、幕府へ寄贈されて日本初の蒸気船・観光丸と名を変え、海軍伝習所の船として使用されました。伝習所での役目が終わると佐賀藩へ渡り、解体・組立・整備されたそうです。ハウステンボスが開場する際、オランダで復元建造されたとのことです。   

質問
1.安政年間のスンビン号の絵図が残っていないか。乾也筆の絵図と比較したい。大砲や甲板上または船体側面にガラス窓があるが、その絵図、記録が無いか?乾也画図には、甲板及び、船体側面にガラス窓が描かれている。  

2.乾也は嘉永7年9月以降、長崎の帰りに佐賀の反射炉と大砲の製造方法を見学したと研究者の記述がある。また、嘉永7年末には江戸に戻ったという。 当時の反射炉と大砲製造部署の所長は田中久重であったが、乾也がそこを見学した記録は無いか。当時、乾也のことを「鋳物師・三浦藤蔵」と記載した資料も存在している。

3.佐賀藩が、西洋式軍艦を建造した際に進水の方法を記述した資料、書籍はないか。
回答
(Answer)
御質問の件について、下記のとおり回答します。   
1.「安政年間のスンビン号の絵図」については、次の資料に記載がありました。  
(1)『佐賀県近世史料 第5編 第2巻』 佐賀県立図書館/編集 佐賀県立図書館 2015 
p.643 観光丸の絵図 ※カラー  

(2)『海国日本の夜明け』 ファビウス/著 思文閣出版 2000  
口絵 3 「スンビン号(1854年)」 ※白黒   

2.「乾也が佐賀の反射炉と大砲の製造方法を見学した記録」については、当館の調査した資料 (古文書等、古地図・絵図等歴史資料を除く)では、確認できませんでした。 

見学した記録は記載されておりませんが、関連する資料として以下の資料を御紹介いたします。  
(3)『幕末の鬼才・三浦乾也』益井 邦夫/著 里文出版 1992
p.193 長崎で学んだ西洋の先進技術を応用して新たな産業の開発、国産化を夢想していた。その一つに反射炉の開発があった。製鉄産業は近未来の主要産業になると洞察し、反射炉の設計に専念した。安政二年に書かれた図面一枚が残されているが、それは伊豆の韮山のものと比べて遜色ない規模のものである。   

3.「佐賀藩が西洋式軍艦を建造した際に進水の方法を記述した資料」については、次の資料を紹介いたします。  
(4)「佐賀県近世史料 第5編 第1巻」 佐賀県立図書館/編 佐賀県立図書館 2008  
p.405 一 今朝六ッ半時此、コツトル船舩卸之義有之~
    コツトル船…晨風丸のこと。この日晨風丸が進水した。 

進水に関連して、凌風丸の建造について以下のような記載がありましたので、御紹介いたします。 
(5)『佐賀市重要産業遺跡関係調査報告書 幕末佐賀藩三重津海軍所跡 第1集』  佐賀市教育委員会 2012
p.166 慶応元年7月には、帆柱調達に関する記事があり、この前後の時期に船体の進水が行われ、艤装の準備にかかっていたのであろう。  
※「帆柱調達に関する記事」に関しては、同資料の三重津海軍所関連史料編p.28に記載があります。   

既に御自身で調査なさった資料があるかと存じますが、観光丸や乾也に関する資料として、以下の資料を御紹介いたします。
(6)『研究紀要 第2号』 佐賀県立佐賀城本丸歴史館/編 佐賀県立佐賀城本丸歴史館 2007    
p.5-28 「〔寄稿〕安政元年の海軍伝習」安達 裕之/著   
スンビンや三浦乾也(「藤太郎」の名)について記載がありました。  

(7)『幕末の蒸気船物語』 元綱 数道/著 成山堂書店 2004   
p.98,111-112 観光丸蒸気機関スケッチ、観光丸要目について  

(8)『大艦・巨砲ヲ造ル』 佐賀県立佐賀城本丸歴史館 2005   
p.91  図160 軍艦図 岡山藩が寄港した佐賀藩の電流丸・観光丸・晨風丸の船印を書き留めた絵
回答プロセス
(Answering process)
事前調査事項
(Preliminary research)
1.当方入手、乾也画「帆船図」・スンビン号の絵図「蒸気船打建木組手続順図」では、15度に傾けて建造してすべり落とす図になっている。この落とす際の構造が分かれば知りたい。幕末建造洋式帆船「ヘダ」―我が国初の滑り進水― 論文番号 2019S-OS2-8 日本船舶海洋工学会講演会論文集 第28号は入手済みで、3.4度や6度の記録がある。 
2.宮城県石巻市サンファン館、東京・船の科学館、オランダの国立海洋博物館へも問合せ済み。 
3.国立国会図書館 管理番号B161202113916に「幕末の軍艦について、仕組みや構造(トン数など)に関する記載のある資料を紹介下さい」は閲覧済み。本書籍は、膨大なため、今回の知りたい内容が、記載あるのか不明。
NDC
九州地方  (219)
船体構造.材料.施工  (552)
参考資料
(Reference materials)
(1)佐賀県立図書館 編 , 佐賀県立図書館. 佐賀県近世史料 第5編 第2巻. 佐賀県立図書館, 2015.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I026497399-00
(2)フォス美弥子 編訳 , Vos-Kobayashi, Miyako. 海国日本の夜明け : オランダ海軍ファビウス駐留日誌. 思文閣出版, 2000.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002953762-00 , ISBN 4784210474
(3)益井邦夫 著 , 益井, 邦夫, 1943-. 幕末の鬼才・三浦乾也. 里文出版, 1992.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002186747-00 , ISBN 4947546514
(4)佐賀県立図書館/編. 佐賀県近世史料 第5編 第1巻. 〔佐賀〕佐賀県立図書館, 2008.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I070960353-00
(5)佐賀市重要産業遺跡関係調査報告書 : 幕末佐賀藩三重津海軍所跡 第1集. 佐賀市教育委員会, 2012.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I070899379-00
(6)佐賀県立佐賀城本丸歴史館/編. 研究紀要 第2号. 佐賀県立佐賀城本丸歴史館, 2007.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I071205606-00
(7)元綱数道 著 , 元綱, 数道, 1932-2019. 幕末の蒸気船物語. 成山堂書店, 2004.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000007350680-00 , ISBN 4425302516
(8)佐賀県立佐賀城本丸歴史館/編. 大艦・巨砲ヲ造ル : 江戸時代の科学技術. 佐賀県立佐賀城本丸歴史館, 2005.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I070878976-00
キーワード
(Keywords)
スンビン号
三浦乾也
田中久重
三浦藤蔵
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
文献紹介
内容種別
(Type of subject)
郷土
質問者区分
(Category of questioner)
登録番号
(Registration number)
1000298050解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
解決
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