レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2020/12/13
- 登録日時
- 2021/04/23 00:30
- 更新日時
- 2021/05/19 00:30
- 管理番号
- DR20201000500
- 質問
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解決
明治12(1879)年9月17日に、内務卿伊藤博文が太政大臣三条実美に北海道に集治監を設置することについて建議書を提出したという記述の出典として「太政類典」の記載があるが、その文書が記載されている個所を特定したい。
- 回答
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「太政類典」は、「国立公文書館デジタルアーカイブ」で公開されている。該当ページ、「資料を探す」の項目より「キーワード検索」で、『北海道の百年』に記載のあった「徒流」「両囚」のキーワードを入力し、検索した結果、該当の文書と思われる「徒流両囚発遣地予定ノ件」がヒットした。タイトルをクリックし「件名・細目詳細」が表示され、画像データを確認し探している資料を特定することが出来た。件名「徒流両囚発遣地予定ノ件」 階層:行政文書 *内閣・総理府 太政官・内閣関係 第一類 公文録 公文録・明治13年 公文録・明治十三年・第二百十九巻・明治十三年二月・内務省三 に収録されている。
- 回答プロセス
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伊藤博文が太政大臣三条実美に提出した文書について、インターネットでの調査、当館での調査の結果、以下の資料に記載があった。『日本刑罰史年表』のp.148「[年表]明治期 1879(明治12) 内務省に監獄局設置」「9.17 内務卿伊藤博文、太政大臣三条実美に「囚徒ヲ管束シテ工業ヲ授ケ、恩赦並行ノ関棙ヲ以テ能ク懲治遷善ノ効ヲ奏セン」と北海道に罪囚発遣の趣旨構想を上申(重松行刑史120頁、集治監設置の建策とその趣旨)。」と記載がある。『街道の日本史,2 蝦夷地から北海道へ』p.98「四 近代的開拓の路線 4 囚人ロードの役割」に「集治監の設置」の項目があり「当時、内務省の長官は伊藤博文であった。伊藤博文は、一八七九(明治十二)年、囚人を北海道で労働させることを主張している。」との記載がある。『北海道の歴史』p.198「6章 開拓使の時代 2三県一局時代 集治監と囚人労働」に「明治十二年、内務卿伊藤博文は徒流刑地として北海道への集治監設置を説いた。」との記載がある。『北海道の百年』p.91-p.94「四 開拓の進展と北海道農業 2 集治監と囚人労働 集治監の設置」の項目に「~内務卿伊藤博文による「徒流両囚発遣地先以御予定相成度伺」において北海道が「遣犯」の最適地とされ、これが認められて集治監建設が具体化した。~」(「太政類典」)」との記載がある。「太政類典」については「国立公文書館デジタルアーカイブ」で検索できることが分かった。
- 事前調査事項
- NDC
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- 法律 (320 9版)
- 参考資料
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- 『日本刑罰史年表』 重松一義/著 柏書房 2007.7 322.1 , ISBN 978-4-7601-3165-5
- 『街道の日本史,2 蝦夷地から北海道へ』 吉川弘文館 2004.3 682.1 , ISBN 4-642-06202-5
- 『北海道の歴史』 田端宏/著 山川出版社 2010.11 211 , ISBN 978-4-634-32011-6
- 『北海道の百年』 永井秀夫/編 山川出版社 1999.6 211.06 , ISBN 4-634-27010-2
- 「国立公文書館デジタルアーカイブ」 件名「徒流両囚発遣地予定ノ件」 階層:行政文書 *内閣・総理府 太政官・内閣関係 第一類 公文録 公文録・明治13年 公文録・明治十三年・第二百十九巻・明治十三年二月・内務省三 https://www.digital.archives.go.jp/DAS/meta/listPhoto?LANG=default&BID=F0000000000000003901&ID=M0000000000000134082&TYPE=&NO= (2020/12/13)
- キーワード
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- 集治監
- 北海道
- 太政類典
- 伊藤博文
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献調査
- 内容種別
- 一般
- 質問者区分
- 一般
- 登録番号
- 1000297500