このページではJavaScriptを使用しています。お客様の閲覧環境では、レファレンス協同データベースをご利用になれません。
メインコンテンツにスキップ

レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

提供館
(Library)
山形県立図書館 (2110039)管理番号
(Control number)
2019-0003
事例作成日
(Creation date)
登録日時
(Registration date)
2021年03月25日 18時54分更新日時
(Last update)
2023年03月23日 10時24分
質問
(Question)
横光利一の『夜の靴』に、横光利一が昭和20年に山形県鶴岡に疎開した折、醤油醸造を営む素封家の井上松太郎・作松兄弟の邸宅が主宰する座談会にが招かれた時のことが書かれていますが、座談会の具体的な名称も出てきません。その座談会が「鶏鳴会」という名称だったことをインターネット上で見つけましたが、この座談会について記された資料を探している
回答
(Answer)
インターネット上でご覧になられた「図書館に行こう!マイ広報誌」の情報は、「広報しんじょう 平成29年8月号」に掲載されています。

醤油醸造を営む素封家の井上松太郎・作松兄弟の邸宅が主宰する座談会「鶏鳴会」について、お調べしたところ、下記の資料に記載があります。
資料によって「鶏鳴社」、「鶏明会」、「鶏鳴会」と表記が異なっています。

資料1 『横光利一「夜の靴」の世界』(村上文昭著 東北出版企画 2004.9)
第八章 回想の横光利一  四、井上松太郎さんの横光利一 P188-191には、「座談会」のについての記載はありませんでした。
●「庄内と横光利一」略年譜P274-278
P275 ・昭和二十年(一九四五)十一月 新庄町(現、新庄市)の「鶏鳴社」に招かれ、井上松太郎家でご馳走になり一泊。その後、井上邸に横光初の『句碑』が建つ。

資料2『季刊春秋山』NO.8 2016夏 「特集 横光利一『夜の靴』の世界」に、資料1よりとして、「『庄内と横光利一』略年譜」が掲載されています。

資料3『新庄市史 第五巻』(近現代 下) 第六章 教育・文化  第二節 文化活動とスポーツの振興  一 同人雑誌ほか 
(二)戦後の同人誌活動  『鶏明書林』と『ゆきしろ』 
 P901 新庄で戦後最初の同人誌活動は、昭和二十年(一九四五)に「新庄文化クラブ」のメンバーによる「鶏明会」より出されたサロン的な雑誌『鶏明書林』である。中心人物は新庄において戦後の文化活動を支えた篤志家、井上松太郎(山口商店社長)であった。仲間には医師の荒木清雄や後藤末男(旧姓加藤)、除隊したばかりの大場博行が加わっていた。『鶏明書林』は一年たらずで解散となるが、「新庄文化クラブ」はその後の文化活動に幅広い影響を与えた。なお、井上は、この年十一月に庄内の妻の実家に疎開していた新感覚派の旗頭横光利一を自宅に招き、座談会を行っている。横光は紅葉した数千坪の見事な井上邸の庭(一部が現新庄市立図書館)に感動し、「石ぬれて廻りかねたる秋の庭」という一句を残した。(略)
 さて、この鶏明会の仲間は昭和二十二年十月に『月刊新庄ゆきしろ』を発行。同二十三年四月号を発行して終刊。

資料4『やまがた文学祭 同人誌の歩みと展望』P24-26 「新庄最上の同人誌活動」(近江正人)
P24 ○『鶏明書林』と『ゆきしろ』
 最上で戦後最初の同人誌活動は45年に「新庄文化クラブ」のメンバーによる「鶏鳴会」より出されたサロン的な雑誌『鶏明書林』である。中心人物は新庄において戦後の文化活動の篤志家、井上松太郎である。仲間には医者の荒木清雄や後藤末男(旧制加藤)除隊したばかりの大場博行が加わっていた。『鶏明書林』は一年たらずで解散となるが、「新庄クラブ」はその後の文化活動に幅広い影響を与えた。なお、井上はこの年11月に庄内に疎開していた新感覚派の旗頭横光利一を自宅に招き、座談会を行っている。
なお、当館では、雑誌『鶏明書林』は未所蔵です。
回答プロセス
(Answering process)
事前調査事項
(Preliminary research)
NDC 
参考資料
(Reference materials)
資料1 村上文昭 著 , 村上, 文昭, 1935-. 横光利一「夜の靴」の世界. 東北出版企画, 2004.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000007484603-00 , ISBN 4887610165 (P188-191,P277)
資料2 季刊 春秋山形 2006年 夏
資料3 新庄市 編さん , 新庄市. 新庄市史 第5巻(近現代 下). 新庄市, 1999.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002824088-00  (P901)
資料4 やまがた文学祭実行委員会 編 , やまがた文学祭実行委員会. やまがた文学祭 同人誌の歩みと展望. やまがた文学祭実行委員会, 1998.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I098997409-00  (P24)
キーワード
(Keywords)
横光利一
夜の靴
鶏鳴社
鶏鳴会
井上松太郎
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
文献紹介
内容種別
(Type of subject)
郷土 人物
質問者区分
(Category of questioner)
社会人
登録番号
(Registration number)
1000295799解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
解決

Twitter

このデータベースについて

国立国会図書館が全国の図書館等と協同で構築している、調べ物のためのデータベースです。詳細

活用法

刊行物・グッズ

新着データ

最近のアクセスランキング

レファ協PickUP!