レファレンス事例詳細(Detail of reference example)
提供館 (Library) | 福岡市総合図書館 (2210003) | 管理番号 (Control number) | 2021-2.8 | ||||||||
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事例作成日 (Creation date) | 登録日時 (Registration date) | 2021年02月26日 16時02分 | 更新日時 (Last update) | 2021年03月06日 16時28分 | |||||||
質問 (Question) | 井上ひさし著『四十一番の少年』に所収の短編「あくる朝の蝉」にエゾ蝉のことが以下のように書かれているがこれは本当か。 ・頭を下に向けて幹にとまる。 ・大声を出すとびっくりして飛び出すが、さかさまにとまっているので地面に衝突し、気絶してしまう。 | ||||||||||
回答 (Answer) | ■本当です。 ■エゾ蝉の生態を所蔵図書で調査した。 『昆虫レファレンス事典』(日外アソシエーツ編集部/編集 日外アソシエーツ 2005年)、『昆虫レファレンス事典2』(日外アソシエーツ編集部/編集 日外アソシエーツ 2011年)に掲載された資料のうち当館所蔵の図書を確認。あわせて書架をブラウジング。 以下の資料を案内。 『世界大百科事典 3』(平凡社 2009年) p559「種々の樹木のこずえなどに逆さにとまって、ギーという単調な声で鳴く」 『標準原色図鑑全集 2 昆虫』(保育社 1977年) p126「この種はとまった木をたたいたりゆさぶったりすると落ちてくる。」 『原色日本昆虫図鑑 下』(保育社 1955年) p136「♂は幹に下向きになって鳴いていることが多いが、これは午後になって1本の木に多数が集合したときによく見られる光景で、午前中単独で鳴いているときは、針葉樹の葉の茂みの上に翅を半ば開くようなかっこうで鳴いていることが多い。」 『蟬の生物学』(加藤 正世/著 サイエンティスト社 1981年) p161「止り方は一般の蝉とちがい、背面を下にして頭を幹に向け、横枝に止まることが多い。時には幹に下向きに止ることもある。(中略)この蝉がたくさん鳴いている林中で騒いだり手をたたいたりすると、地上に落ちてくることが多いが、それは止り方が地面の方に向いているために、驚いて飛び立った時に立ち直る間がなく、地面に衝突するのであろう。」 『検索入門セミ・バッタ』(宮武 頼夫/編著 加納 康嗣/編著 保育社 1992年) p28「幹に下向きに止って鳴く。」 p185「エゾゼミ類など逆さに止まる性質のあるセミは、幹を強くけると落下してくる。」 p185…頭を下向きにして木に止まる写真あり。 『昆虫 フィールド図鑑』(矢島 稔/解説・写真 佐藤 有恒/解説・写真 東海大学出版会 1984年) p92「幹にとまることは多いが小枝や葉にとまり時には頭を下にしている。」 ■確認したが関係する内容の記載がなかった資料。 『学研生物図鑑 [3]』(学研 1990年)、『日本大百科全書 3』(小学館 1994年)、『昆虫 1 改訂新版』(世界文化社 2004年)、『原色昆虫大図鑑 第3巻』(北隆館 1976年) | ||||||||||
回答プロセス (Answering process) | |||||||||||
事前調査事項 (Preliminary research) | |||||||||||
NDC |
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参考資料 (Reference materials) |
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キーワード (Keywords) |
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照会先 (Institution or person inquired for advice) | |||||||||||
寄与者 (Contributor) | |||||||||||
備考 (Notes) | |||||||||||
調査種別 (Type of search) | 所蔵調査 | 内容種別 (Type of subject) | 質問者区分 (Category of questioner) | 社会人 | |||||||
登録番号 (Registration number) | 1000294202 | 解決/未解決 (Resolved / Unresolved) | 解決 |