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レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

提供館
(Library)
大阪府立中之島図書館 (2120002)管理番号
(Control number)
6001048409
事例作成日
(Creation date)
2021/01/29登録日時
(Registration date)
2021年02月26日 00時30分更新日時
(Last update)
2021年02月26日 00時30分
質問
(Question)
明治初年に刊行された『佛國陣中軌典』(高橋維則訳)について記載のある資料はあるか。
回答
(Answer)
次の資料が見つかった。

■『日本軍事史 上巻 戦前篇』(藤原彰/著 日本評論社 1987.5)
「第2章 徴兵制の採用と中央兵力の整備 二 徴兵制の採用とその矛盾」の「軍の規律と訓練」の項(p.35-37)に次の記述があり、内容についての言及が見られる。
「兵営内日常の規範を示した内務書にたいして、作戦行動の規範を示すものとして、一八七三年(明治六年)陸軍文庫から『佛国陣中軌典』が訳出された。これはのちの『陣中要務令』さらに『作戦要務令』につづくものである。」(p.36)

■『日本近代思想大系 4 軍隊 兵士』(加藤周一/[ほか]編集 岩波書店 1989.4)
付録の「月報9」に、「『帝国陸軍』の典範令 藤原彰氏に聞く」という文章が収録されており(p.4-7)、次のような記述がある。
「-『陣中軌典』というのもありますね。
 藤原 これは戦場や野外演習での宿営などのとき、つまり兵営ではなく「陣中」にある場合の規則です。これには行軍の仕方や斥候のだし方などの方法も含まれます。これはのちに『陣中要務令』となりますが、さらに(中略)『作戦要務令』の中に吸収されることになります。明治六年に陸軍文庫の一冊としてだされた陣中軌典は、『仏国陣中軌典』という書名からも明らかなように、これもフランスのものの翻訳です。目次を見ると、フランス語が片仮名で振り仮名されているのがおわかりでしょう」(p.5)
p.6の上段には、p.5で言及されている明治6年「佛國陣中軌典」の目次部分(一部)の図版が掲載されている。

■小野厚夫「45周年記念特別寄稿 情報という言葉を尋ねて(1)」『情報処理』46(4)(情報処理学会 2005.4.15)p.347-351
次の記述がある。
「明治維新後,新政府の下で陸軍はフランス式,海軍はイギリス式の編成を採用することになり,1870年10月太政官令でこの旨公示された.この政策にそって陸軍ではフランス軍人を教官として多数雇用し,またフランスから多くの典範令や教範などを取り寄せては訳し,それらの助けを借りて軍人の教育や訓練を行った.」(p.347)
「1873年に兵学寮の高橋維則が『佛国陣中軌典』を訳出したが,その後1875年になって,フランスで新式の歩兵陣中要務が刊行された.」(p.348)

また、次のサイトには、「佛國陣中軌典」の出版時の記録があった。

■「日本法令索引〔明治前期編〕」(国立国会図書館)(2021/1/29現在)
明治6年8月23日付で「〔仏国陣中軌典巻ノ上日本略史第六局ニ於テ活版〕」との「陸軍省達」があるとの記載がある。

https://dajokan.ndl.go.jp/#/detail?lawId=05300270

出典は、「陸軍省日誌」明治6年41号の6頁であるとの記載がある。
次のサイトでこの資料の本文の閲覧できる。

■「国立公文書館 アジア歴史資料センター」(2021/1/29現在)
https://www.jacar.archives.go.jp/aj/meta/default

「陸軍省日誌」明治6年41号の画像が閲覧できる。(2021/1/29現在)

https://www.jacar.archives.go.jp/aj/meta/image_C08010391700?IS_KIND=detail&IS_STYLE=default&IS_TAG_S1=InfoId&IS_KEY_S1=M2008021311043274927&

6ページ目に次の記載がある。
「兵学寮ヨリ伺書写二通
 佛國陣中軌典巻ノ上 一冊
 右翻訳出来ノ処陸軍必用ノ書ニ付至急活版相成度此段相伺候也
 追テ本文御許可相成候ハヽ第六局ニ於テ活版取計相成度候事」


「高橋維則」氏については、次の資料に同人かと思われる人物の記載があった。

■『明治過去帳 物故人名辞典』(大植四郎/編 東京美術 1971)
明治27年8月の物故者として「高橋維則」の記載がある(p.406)。
「佛國陣中軌典」の訳者であるとの記述はないが、以下のような記載がある。
「高橋維則 休職陸軍歩兵大佐正五位勲三等石川県士族にしてて姓は藤原、嘉永元年[1848]生る。(中略)[明治]四年頃(中略)陸軍兵学中助教と為り七年頃大助教に進み正七位に[なる](後略)」
その後、大佐となって陸軍大学校長などを歴任し、明治27年[1894]8月30日に46歳で亡くなったとある。

[事例作成日:2021年1月29日]
回答プロセス
(Answering process)
事前調査事項
(Preliminary research)
NDC
国防史.事情.軍事史.事情  (392 10版)
参考資料
(Reference materials)
日本軍事史 上巻 藤原/彰∥著 日本評論社 1987.5 (36)
日本近代思想大系 4 加藤/周一∥[ほか]編集 岩波書店 1989.4
情報処理 情報処理学会 情報処理学会  46(1-6)<479-484>
明治過去帳 新訂版 大植四郎編 東京美術 1971 (406)
キーワード
(Keywords)
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
文献紹介
内容種別
(Type of subject)
出版情報
質問者区分
(Category of questioner)
個人
登録番号
(Registration number)
1000294173解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
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