レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2021年1月4日
- 登録日時
- 2021/02/12 12:20
- 更新日時
- 2021/03/25 14:31
- 管理番号
- 中央-1-0021464
- 質問
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解決
作家星新一の海外評価と、星新一に影響を受けた海外の作家について調べられる書籍などがあれば教えてほしい。
- 回答
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星新一の影響を受けた海外の作家についてはわからなかった。
星新一作品の翻訳についての記述が海外評価につながると考え、以下の本を紹介した。
(1)『たくさんのタブー』星新一/著 新潮社 1986年
p288~296 解説「星新一 億の読者をもつ作家」(深見弾)
少なくとも363点(延べ641件)の作品が20の言語に翻訳されていることや、各国での翻訳事業などについて書かれている。
(2)『星新一 一〇〇一話をつくった人』最相葉月/著 新潮社 2007年
p303~304 「ボッコちゃん」が英訳され、「ファンタジイ・アンド・サイエンス・フィクション」1963年6月号に日本人のSF作家として初めて掲載されたことが記載されており、英訳に関するエピソードも読むことができる。
p403~404英語やロシア語版だけでなく、中国語や韓国語など各国語への翻訳の申し出が届くようになったことやその理由、厳密なチェックがされないまま翻訳されたケースが大半だったことなどが書かれている。
p560 「ボッコちゃん」の英訳を皮切りに、20言語以上述べ650件以上が翻訳されており、「世界中にこれほどの翻訳が存在する日本人の作家は、ごくひと握りだろう」(本文より抜粋)と書かれている。
(3)『星新一の世界』新評社 1980年
p23~25「星さんとソ連」(深見弾)
星新一が国際SFシンポジウムのレセプションにソ連大使から招待されたことや、実際にソ連まで出向いたこと、ソ連でロシア語に翻訳された作品が一番多いSF作家が星新一であることなどが書かれている。
p33~34「星作品をベンガル語に訳して」(コツラン・ダシュグプト)
ベンガル語に翻訳することになった経緯について書かれている。
p180~186「自筆年譜」
どの作品がいつ何語に翻訳されたか書かれている。
また、インターネットで閲覧できる以下の資料を紹介した。(最終確認日:2021年3月25日)
(4)「中国における星新一小説の受容」丁 茹(地域政策科学研究 (12), 91-109, 2015-03 鹿児島大学)
1980年から2014年までに中国で出版された中国語訳の星新一小説の状況と,日本における星新一小説の出版状況とを比較し,星新一小説の中国における受容の特徴を三つの面に分けて論じている。
(5)「中国の中学校国語教科書に採用された星新一小説」丁 茹(地域政策科学研究 (13), 35-54, 2016-03 鹿児島大学)
星新一作品が中国の中学国語教科書において特に好んで採用された理由などについて論じられている。
(4)と(5)の論文は、「CiNii Articles」(学協会刊行物・大学研究紀要・国立国会図書館の雑誌記事索引データベースなど、学術論文情報を検索の対象とする論文データベース・サービス)のホームページから閲覧することができる。
https://ci.nii.ac.jp/
論文検索で、検索窓に論文名を入れて検索し、「この論文にアクセスする」の「機関リポジトリ」をクリックすると、PDFファイルを閲覧することができる。
(6)「星新一の魔法にかかって。」(フロラン・ゴルジュさんインタビュー)
https://ovninavi.com/interview888/
Ovni(フランスと日本をつなぐ情報紙)のインターネット版。『ボッコちゃん』のフランス語訳が出版されるにあたり、翻訳者のフロラン・ゴルジュさんが翻訳に至る経緯や思いなどを語っている。
(7)「星新一のショートショートSFを韓国ナショナル・シアターカンパニーが舞台化、5月に東京で上演」
https://spice.eplus.jp/articles/230195
韓国ナショナル・シアターカンパニーにより上演された舞台『ボッコちゃん ~星新一 ショートショートセレクション ~』(2019年5月30日(木)~6月2日(日)東京芸術劇場)の記事の中で、演出家チョン・インチョルの星新一作品に対するコメントがある。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
- 参考資料
- キーワード
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- 星新一
- 翻訳
- 海外評価
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000293764