レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2020年08月06日
- 登録日時
- 2021/01/26 11:06
- 更新日時
- 2021/01/26 11:11
- 管理番号
- 0000001889
- 質問
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解決
武田信玄の子息である葛山信貞(義久)という人物について調べている。この葛山信貞の子孫が福井県の郷土資料(『福井市史 第4巻』p503)に記されていると聞いた。信貞のどのような子孫(例:三男の子孫)なのか、またいつまで続いているのか、どのような記載があるかを知りたい。
- 回答
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質問の資料『福井市史 第4巻』には、福井藩士家立岩家の元祖・立岩儀右衛門正長が葛山六郎信貞の孫と伝えられているとの記載があるほか、元祖から享保期の当主までの記載があります。資料には、「孫」としか記載されておらず、具体的に信貞のどの子のさらに子なのかは不明です。また別の資料によると、元祖・立岩儀右衛門正長と正長の弟、正長の子を始祖とする3家は、後に3家とも武田に改姓し、3家とも慶応4(明治元)年までの履歴があります。
【回答詳細】
(1)福井藩の先祖由緒書集「諸士先祖之記」に、福井藩士家立岩家の元祖・立岩儀右衛門正長は「葛山六郎信貞之孫之由申伝候」とあります。また、同書には忠昌の代で召し出された元祖・立岩儀右衛門正長から享保期の当主までが記載されています。
「諸士先祖之記」(松平文庫A0143-02021)は、享保6(1721)年に藩命で編纂されたもので、藩の上~中士約500家の由緒・系図を載せています。ご質問にある資料『福井市史 資料編4 近世二』には、「諸士先祖之記」6巻中3巻が翻刻されています。
『福井市史 資料編4 近世二』は、国立国会図書館デジタルコレクション図書館送信参加館内公開資料です。利用希望の際は、最寄りの図書館送信参加館でお申し出ください。
https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/9540599
「諸士先祖之記」は、デジタルアーカイブ福井で全文がインターネット公開されています。立岩家の由緒部分は、68-70コマ目に該当します。
https://www.library-archives.pref.fukui.lg.jp/archive/da/detail?data_id=011-1033092-1-p19
なお、最初に召出された者を「元祖」とし、それ以前の先祖や由緒については元祖のところにまとめてあります。享保期の当主には「当」をつけ、二家以上のときは本家の当主を「本当」としています。(『福井市史 資料編4』解題より)
(2)福井藩の人事記録資料集『福井藩士履歴』に、立岩儀右衛門正長、立岩儀右衛門正長の弟・立岩吉太夫幸正、立岩儀右衛門正長の子・立岩市郎右衛門吉連を始祖とする3家の記載あり。3家とも立岩から武田に改姓しており、慶応4(明治元)年までの履歴があります。
『福井藩士履歴 4 た~ね』(福井県文書館 2016年)p14-20
『福井藩士履歴』は、デジタルアーカイブ福井で全文がインターネット公開されています。
https://www.library-archives.pref.fukui.lg.jp/fukui/08/2015bulletin/ta.pdf
(3)立岩から武田への改姓記録は、下記資料にあります。
「姓名録 五 ヨ・タ」(松平文庫A0143-02014)
「姓名録」は、デジタルアーカイブ福井で全文がインターネット公開されています。該当箇所は97コマ目~。
https://www.library-archives.pref.fukui.lg.jp/archive/da/detail?data_id=011-1033081-0
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 系譜.家史.皇室 (288 8版)
- 参考資料
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土 人物
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000292942