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レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

提供館
(Library)
大阪市立中央図書館 (2210006)管理番号
(Control number)
0A20006447
事例作成日
(Creation date)
2020年05月03日登録日時
(Registration date)
2020年12月24日 00時30分更新日時
(Last update)
2021年12月10日 00時30分
質問
(Question)
『源氏物語』の「澪標」、「若紫」、「明石」、「須磨」を読むと、住吉大社が出てくる。なぜ『源氏物語』と住吉大社が関係するのか、参考となる資料があれば見たい。
回答
(Answer)
『源氏物語』と住吉大社、住吉信仰について書かれた資料を紹介します。

(1) 『日本歴史地名大系 28-[1] 大阪府の地名 1』(平凡社 2001.7)
p.720-724「住吉大社」の項に、「平安時代以降、住吉社は玉津島明神・柿本人麻呂(または天満宮)とともに和歌三神の一つとして歌人の崇敬を集め、とくに平安時代には京都の貴族がしばしば参詣して和歌を献じている。住吉社は物語のなかにも現れ、「源氏物語」の「須磨」「明石」の巻では「住吉の明神」は雷神として姿をみせ、「澪標」の巻では光源氏の住吉詣が華麗な筆致で描かれる。」とあります。

(2) 『源氏物語事典』(岡 一男/著 春秋社 1964)
p.173「住吉(すみよし・すみのえ)」の項に、「外国に使するものは必ず幣帛を奉って公開の安全を祈った。后の神、また和歌の神としても、時人の尊崇をうけていた。」とあります。p.368-370「A 神道」の項のp.369上段に「住吉の神は、古くから海上の交通をつかさどる神として知られ、海路の旅に際しては、必らずこの神に、道中の平穏を祈願した。(中略)『源氏物語』においても、暴風雨つづきの須磨で源氏が奉幣祈願しているほか、住吉の神は「須磨」「明石」の各所に見えている。」とあります。

(3) 『源氏物語事典 上巻』(池田 亀鑑/編 東京堂出版 1973)
p.274「すみよしのかみ 住吉神」の項に、「古くから海路の平安を守る神として信仰され、中古以後は和歌の神としても広く知られている。」とあり、『源氏物語』の中での記述について解説されています。

(4) 『源氏物語事典』(三谷 栄一/編 有精堂 1978)
p.440「すみよしのやしろ 住吉社」の項に、「この神は、主として海路を守ることを掌った。中古以来は和歌の神として尊崇された。」とあります。

(5) 『源氏物語を知る事典』(西沢 正史/編 東京堂出版 1998.5)
p.288-290「住吉大社」の項に「住吉大社は、軍神・船の守護神として猟師や海運業者の信仰を集めた海の神であった。『源氏物語』の中では、須磨で暴風雨におそわれた光源氏は(中略)と祈願する。」とあり、ほか「澪標」「若菜下」など物語中での記述について解説されています。

(6) 『住吉大社事典』(真弓 常忠/編 国書刊行会 2009.3)
p.245-250に「源氏物語の住吉信仰について」(八木意知男/著)という論文が掲載されており、「平安朝文学の大凡がそうであるように、源氏物語中にも住吉信仰が描出されている。」として当時の明石地方の住吉信仰について論じられています。

(7) 『人物で読む源氏物語 第12巻 明石の君』(上原 作和/編集 勉誠出版 2006.5)
p.370-373に「明石入道と住吉信仰」(三橋 正/著)という論文が掲載されており、p.372に源氏物語において住吉信仰が描かれた理由として「『竹取物語』『土左日記』『住吉物語』などの物語からの影響」や「紫式部の個人的な神祇観が反映され」「結婚して宮仕えするまでの地方での体験が生かされ、地方固有の神祇観が投影された」と考察されています。

(8) 『源氏物語 宮廷行事の展開』(小山 利彦/著 桜楓社 1991.9)
p.195-221「源氏物語と住吉信仰」の項で、『源氏物語』の中で描かれる住吉信仰について論考されており、p.197「源氏は都にいたたまれず、鄙の海辺である須磨・明石に流謫して潔斎の日々を送ったのであった。そうした厳しい体験を経て、源氏一統の栄耀を勝ち得たのであった。その陰には住吉の神の加護があった」、p.201「この海域は古代から住吉信仰の支配圏であった。そして淡路島の対岸こそ明石の地なのである。」とあります。

(9) 『源氏物語と平安朝の信仰(新典社研究叢書 190)』(鈴木 宏昌/著 新典社 2008.2)
『源氏物語』成立時期における神仏の信仰についての論考です。p.95-138に「第三章 源氏物語と住吉信仰」があり、その中のp.116に「光源氏の須磨流離の物語は、住吉信仰と海宮遊行説話を骨格として構成されている。」とあります。

(10) 『文学』2015-1,2月号 / 第16巻 第1号 源氏物語(岩波書店 2015.1)
p.122-137 松岡 智之「須磨の嵐 : 海宮遊行神話と住吉神」
『源氏物語』「須磨」から「明石」の巻の記述を中心とした住吉信仰についての論考があります。

(11) 『大阪春秋 -大阪の歴史と文化と産業と- 第50号 特集淀川とその周辺』(大阪春秋社 1987)
p.94-96 川崎リサ「源氏物語に見る大阪の地名(二)」に「住吉社参」の項があり、「住吉信仰は物語の展開に重要な位置を占めている。」とあります。

(12) 名波弘彰「「源氏物語」と住吉・八幡信仰の伝承 : 明石一族の物語をめぐって 」『文藝言語研究. 文藝篇』22巻(筑波大学文藝・言語学系 1992.9) p.131-182
http://hdl.handle.net/2241/13734  (2021.5.14確認)

(13) 豊島秀範「『住吉大社神代記』にみる住吉明神の神威と神域 : 源氏物語に現れた住吉神信仰の背景として」『紀要』23号(弘前学院大学・弘前学院短期大学 1987.3) p.15-30
http://id.nii.ac.jp/1610/00000438  (2021.1.28確認)

(14) 国会図書館デジタルコレクション『神道及び神道史. (44)』(國學院大學神道史學會 1986.9) (図書館送信参加館内公開)
https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2274604  (2021.1.29確認)
p.1-16(コマ番号2-10) 熊谷保孝「源氏物語と住吉信仰」
回答プロセス
(Answering process)
1.商用データベース「JapanKnowledge」をフリーワード“源氏物語 住吉大社”で検索、資料(1)の記事が見つかる。
2.当館所蔵検索をタイトル“源氏物語”、フリーワード“事典”で検索、資料(2)から(6)が見つかる。
3.当館所蔵検索にて、フリーワード“源氏物語 住吉大社”、“源氏物語 住吉”で検索、資料(7)から(9)が見つかる。
4.質問者確認済資料『ビギナーズクラシックス日本の古典源氏物語』を確認。p.475「住吉大社」の項、「大阪市住吉区。源氏が念願成就のお礼参りをする。航海の神を祭る」とあり。
5.分類“913.36”(源氏物語)の書架を確認するが、有用資料なし。
6.商用データベース「MagazinePlus」をフリーワード“源氏物語 住吉”で検索、資料(10)、(12)から(14)が見つかる。
7.「CiNii Articles」をフリーワード“源氏物語 住吉”で検索、あらたな有用情報なし。
8.大阪府立中之島図書館「おおさかポータル」( http://www.library.pref.osaka.jp/site/osakaportal/ )をフリーワード“住吉 源氏”で検索、資料(11)が見つかる。
事前調査事項
(Preliminary research)
『源氏物語(角川ソフィア文庫)』(紫式部著 角川学芸出版)を確認
NDC
小説.物語  (913 9版)
参考資料
(Reference materials)
当館書誌ID <0011833405>  住吉大社事典 真弓 常忠/編 国書刊行会 2009.3 978-4-336-05100-4 資料(6)
当館書誌ID <0000676760>  源氏物語を知る事典 西沢 正史/編 東京堂出版 1998.5 9784490104851 資料(5)
当館書誌ID <0080113813>  源氏物語事典 三谷 栄一/編 有精堂 1978  資料(4)
当館書誌ID <0080099548>  源氏物語事典 岡 一男/著 春秋社 1964  資料(2)
当館書誌ID <0011212039>  人物で読む源氏物語 第12巻 明石の君 上原 作和/編集 勉誠出版 2006.5 9784585011521 資料(7)
当館書誌ID <5113407725> [巻号] 文学 2015-1,2月号 / 第16巻 第1号 源氏物語  岩波書店 2015.01  資料(10)
当館書誌ID <0000220464>  源氏物語 宮廷行事の展開 小山 利彦/著 桜楓社 1991.9 9784273024468 資料(8)
当館書誌ID <0011603182>  源氏物語と平安朝の信仰(新典社研究叢書 190) 鈴木 宏昌/著 新典社 2008.2 978-4-7879-4190-9 資料(9)
当館書誌ID <0010176189>  日本歴史地名大系 28-[1] 大阪府の地名 1  平凡社 2001.7  資料(1)
当館書誌ID <0070068389>  源氏物語事典 上巻 池田 亀鑑/編 東京堂出版 1973  資料(3)
当館書誌ID <0000452765>  大阪春秋 -大阪の歴史と文化と産業と- 第50号 特集淀川とその周辺  大阪春秋社 1987  資料(11)
名波弘彰「源氏物語」と住吉・八幡信仰の伝承 : 明石一族の物語をめぐって 」『文藝言語研究. 文藝篇』22巻 (筑波大学文藝・言語学系 1992.9)  http://hdl.handle.net/2241/13734  (2021.5.14確認) 資料(12)
国会図書館デジタルコレクション『神道及び神道史. (44)』(國學院大學神道史學會 1986.9) (図書館送信参加館内公開)  https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2274604  (2021.1.29確認) 資料(14)
豊島秀範「『住吉大社神代記』にみる住吉明神の神威と神域 : 源氏物語に現れた住吉神信仰の背景として」『紀要』23号(弘前学院大学・弘前学院短期大学 1987.3) p.15-30  http://id.nii.ac.jp/1610/00000438  (2021.1.28確認) 資料(13)
キーワード
(Keywords)
源氏物語
住吉大社
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
文献紹介
内容種別
(Type of subject)
郷土
質問者区分
(Category of questioner)
社会人
登録番号
(Registration number)
1000291373解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
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